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「シビックテック」が初耳なあなたへ

(更新日:2020/04/22)

Code for Japan学生インターンの森園です✋

外出自粛を余儀なくされて、家で引きこもる退屈な毎日を送るあなたへ向けた記事になります。最後まで読んで頂けると嬉しいです。

突然ですが、「新型コロナウイルス感染症対策サイト」をご存知でしょうか?見てもらえればわかるのですが、新型コロナウイルスにまつわる最新情報を閲覧できるサイトとなっています。
東京都を皮切りに、サイトの情報が急速に全国各地へ広まり、今では新型コロナの情報が各地方ごとで閲覧可能となりました。

実はこの新型コロナ対策サイトは行政の人たちが作成したわけではなく、会社に勤めている社会人や大学生、高校生などの地元住民によって作成されました。急速にサイトが立ち上がったのもそのためです。

以上の新型コロナ対策サイトのように、ITを活用することで住民自らが課題に立ち向かい、課題解決を目指す考え方を「シビックテック」といいます。

今回の記事では、「シビックテック」を理念に活動している一般社団法人Code for Japanが主催している「Civic Tech Live!」というイベントを紹介します。
イベントの中では、シビックテックの概要や実際の活動内容だったりと、初参加の方でも入りやすい内容となっているので、興味のある方は是非読んで見て下さい(最初は流して読んで見ることをオススメします。長いので)。

(追記:2020/04/22)
下記のイベント紹介と同様のイベントが明日(2020/04/23)に開催されます!是非遊びに来てください✋

↓ 参加フォームは下記より ↓

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<目次>
1.  始まり(19:00〜)
 1-1.  「Civic Tech(シビックテック)」とは?
 1-2.  「ブリゲード」とは?
 1-3.  イベントの目的
2.  個人参加型プロジェクト
3.  Code forコミュニティー(ブリゲード紹介+プロジェクト)
 3-1.  Code for Nagasaki
 3-2.  Code for CAT
 3-3.  Code for Kusatsu
4.  行政・企業とのプロジェクト
5.  中締めとその後のグループ会議(21:00〜)
6.  終わりに、イベント告知

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1.  始まり

COVID-19の影響でzoomでの開催となりましたが、参加者は60名程と日本各地から多くの方々が集まった今回の「Civic Tech Live!」。年齢層も幅広く、学生から市の職員など様々な職種の参加者が集まりました。カメラで自分を映す人もいればそうでない人もいたりと、かなり幅の利いた感じでした
まず初めに、そもそもこのイベントの目的は?「シビックテック」とはなんなのか?初参加の方々でもわかるように用意されたスライドを用いての進行が始まった。そのスライドも折り込みながら、イベントの様子をレポートしていく

初めに、イベントの目的を理解するのに欠かせない「Civic Tech(シビックテック)」についての説明が行われた

1-1.  「Civic Tech(シビックテック)」とは?


 シビックテック(Civic Tech)とは、シビック(Civic:市民)とテック(Tech:テクノロジー)をかけあわせた造語。市民自身がテクノロジーを活用して、行政サービスの問題や社会課題を解決する取り組みをいう

例えば、「まちもん」というアプリがある。道路や点字ブロックの破損、街中の落書きなどを市民自らが行政にレポートとして報告できる。他にも、ゴミの種類と収集日がわかりやすく表示するアプリ「5374.jp」、マップを見るだけで家族にあった保育所・幼稚園を見つけられる「さっぽろ保育園マップ」など、日本各地でシビックテックの活動が行われている

始まりは2009年、前述で紹介したジェニファー・パルカ(Jennifer Pahlka)さんが中心となって発足したCode for Americaの活動が始まりだ。ボストン市内の消火栓が雪に埋もれてしまい消化活動ができない問題など、市民だからこそ見つかる問題が多くあり、それらを市民自身が解決することでより良い社会を築くことを焦点としている。市民は単なる「政府の消費者」ではなく、市民のあり方を変えずして行政は変わらない、つまり市民自らが手を動かすことで社会を変革していくことをビジョンとしている


この「シビックテック」の考え方は世界中で広まり、日本では2013年にCode for Kanazawaが起点となり、同年にCode for Japanも活動を始めた

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世界から日本へ、そして日本から「ブリゲード」へ

1-2.  「ブリゲード」とは?
日本各地でシビックテックの活動をされている団体を、Code for Japanでは「ブリゲード」と呼んでいる。「Code for 〇〇」の名前で活躍しているブリゲードさんはたちは、より地域に根ざした課題解決に取り組んでいる

ブリケード


「〇〇」の部分は地域名を示し、筆者の出身地である神奈川県を例にとると
・Code for Kanagawa
・Code for Yokohama(横浜市)
・Code for Gumyoji(横浜市南区)
となる。一つの地域に複数存在するのを避けて(横浜は広いので例外!多分ね)、各地域の市民 × 行政 × 企業とが連携して活動している

ブリゲードの集合体が「Code for Japan」というイメージだ

日本の課題を細かく分解すると地域の課題でもある気がするので、ブリゲードさんたちはCode for Japanの頼もしい味方だ

名前の由来は、1700年代に活躍し、現代のあらゆる基盤を築き上げた大発明家ベンジャミン・フランクリンが組織した消防隊「ブリゲード」からきている。詳しくは以下の記事を参照にしていただきたい


1-3.  イベントの目的
上記のシビックテックの考えに基づき、国内外で起きている「シビックテックの今」を、日本各地で活躍されているブリゲードさんの声を聞きながら自分なりの考えを持ち帰ってもらうイベントとなる。もちろん、初参加の方々でも入り込めるように、団体の概要〜シビックテックのことまで紹介してくれるので、Code for Japanと関わる第一歩としては打ってつけのイベントである

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2.  個人参加型プロジェクト


上述の通り、団体の概要〜シビックテックの考え方まで紹介していただいた後、Code for Japanが開催している、個人で参加できるイベントを紹介していただいた。この記事は特に3つのイベントを紹介していきたい
(詳細はHPの方が断然わかりやすいので、ここでは内容をざっくり説明)

-Social Hack Day

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誰でも参加可能な1日限りのハッカソン!「ハッカソン」とは、エンジニアやデザイナーの方々が与えられた時間でプログラミングに没頭し、成果やアイディアを競い合うイベントのことである
エンジニアやデザイナーの人たちじゃないと参加できない?心配無用。詳しくは下記のHPを読んでいただきたい




-STO(Social Technology Officer
最近では多くの企業で「CTO:最高技術責任者」が在籍している。CTOが存在するか否かで企業内のIT活用の仕方がガラリと変わる

NPO法人の活動は、地域にITを活用すればもっとよくなる。そう考えて始めたのが「STO(Social Technology Officer」である。概要はイベント内で用いたスライドで示したい

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技術者が寄り添った形でNPO法人を支援して、より活動を円滑にする。例えると、NPO法人さんにとっての「潤滑油」となるのが、「STO」となる

現在STO で進行しているプロジェクトが共有された

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読者の住んでいる地域で活躍されているNPO法人に協力したい、または実際にNPO法人で働いている方には注目のイベント。HPで是非、詳細をチェックしていただきたい


-Tech for Non-tech
今まで「テクノロジー」や「IT」という言葉が多くて、機械に触れる機会の少ない人にとっては耳の痛い話だろう

ITに精通してる人じゃないと活動に参加できない?心配無用。ITに精通していなくても純粋に地域課題に取り組みたい方には「Tech for Non-Tech」というイベントを紹介

このイベントに関する情報は少ないイメージだったが、気になる人は以下のスライドを見ていただきたい

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筆者の考えを述べさせていただくと、Non-Techな人が地域貢献できないかと言われるとそんなことは決してないと思う。しかしTechな人は、例えば「プログラミング言語」を通して機械と対話できるので、解決法を形で表現しやすい。しかしNon-Techな人はそれができないので、解決法があってもそれを社会へと「言葉」と「行動」という形で表現する。もちろん、「言葉」は人類最大の武器だが、人によって捉え方が異なるので、形が十人十色になりがちである。それが怖くて塞ぎ込んでしまうケースもあると思う。故に、Non-Techな人は唯一、見落としてはいけない「種」を握っている貴重な存在だと思う
「シビックテッカー = Tech な人 + Non-Techな人」を促進させるのに不可欠なイベントとなる。このイベントは日本だけではなく様々な国々で行われており、地域によって異なるアプローチをとっている。国内での具体的なアプローチは特に決まっていない様子ではあるが、実際に行われたイベントの記事を見つけたので下記に載せておく


イベントを通して、Techな人とNon-Techな人みんなで、共に声をあげたいですね。是非、注目し続けてほしい


紹介しきれないので、他のイベントもまとめて紹介!

-Code for Japan Summit
国内最大級のCivic Techカンファレンスです!


-Facing the Ocean

アジア圏のシビックテッカーとの協同イベント

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-g0v(台湾チーム)とのハッカソン

コロナウイルスの対応で世界中から高い評価を受けた台湾チームとの協同イベント。シビックテックが最も浸透している国とのイベントは必見です

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イベント紹介後は、実際の活動されているブリゲードさんによる団体概要とプロジェクト紹介でした


3.  Code for コミュニティー

スムーズな進行と連携で時間通りに進みました。お次はそれぞれのブリゲードの方々からのプレゼン!順に紹介していきたい。まずは長崎から

3-1.  Code for Nagasaki(主な拠点:長崎県長崎市)

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メンバーは大学生から市の職員さんまで幅広く在籍している様子。一番強調していたのが、「人手が足りない!!」という事でした笑
福山雅治さんなど有名人を多数輩出している長崎県、他県から繋がりたいという方々は是非Code for Nagasakiへ!(責任は負いかねます笑)


3-2.  Code for CAT(全国各地)

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ブリゲードさんの中では例外の全国各地に散らばって活動されてるのが
Code for CATさんです。猫を飼うにもどうしたらいいのか分からず、調べてみても理解に苦しむこともあると思います。そんな猫に関する質疑応答に答えてくれるChatBot(自動応答)サービスCatBot」を使うことで正しい知識を伝え、猫くんと飼い主さんの両方を救う取り組みがすごい
猫好きにはいてもたってもいられない取り組みが全国各地で行われているので、興味のある方は是非


3-3.  Code for Kusatsu(主な拠点:滋賀県草津市)

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話を聞いていて特にアットホームな雰囲気を感じたのがCode for Kusatsuさんです。「来るもの拒まず、去るもの追わず」をモットーにされているだけに、日本各地でCode for Kusatsuに携わった方々は数知れず。前述の紹介した「Tech for Non-tech」の記事にもCode for Kusatsuに携わっている奥村さんのインタビューが載っているので是非見てみて下さい!


4.  行政・企業とのプロジェクト

ここからかなり実践的な内容となっているので、特に企業などでITをバリバリ活用されてる方々には必見です!
(内容が難しかったのでスライドを載せるので精一杯でした.....申し訳ありません!)

-データアカデミー

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客観性は数字から。情報が溢れ返る現代だからこそ、データの活用法が不可欠なスキルとなりそうですね


-フェローシッププログラム

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ここで言うフェローとは、行政を中から変革する民間人材のことです。この取り組みで必要なのは「変革に対するマインドセット」、「様々なステークホルダーとのコニュニケーション能力」であり、必ずしもエンジニアやデザイナーである必要はないこと
今は募集が行われていないが、我こそはという方は「お知らせ」を待ってみてはどうでしょう?


-地域フィールドラボ

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地域フィールドラボとは、共創人材育成のためのアクティブラーニング型研修です。企業から自治体にむけて人材を派遣し、地域課題や行政課題を自治体職員と共に解決する。その経験を通じて、どんな場所で誰とでも変革を起こせる人材を育成するプログラムです
ある種、アントレプレナーシップ人材を現場で育成する感じ。興味のある方は是非!



5.  中締めとその後のグループ会議

スムーズな進行と皆さんの協力のおかげで予定通りに進み、集合写真という形で中締めが行われた

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その後は、「地域、海外、STO、企業プロジェクト」の4つの中で興味のある分野に分かれ、少人数による自由参加型のオンライン飲み会が開催された。筆者は特に興味もあり、一番人数の多かった「地域」のブースに参加

まずはイベントに初参加された人による自己紹介が行われた。自分以外の方々は、初参加にも関わらず自主的に自己紹介されていて、尚且つ参加した目的がはっきりしていた。頭が上がらないほどに圧倒されました。そんな人じゃないと参加できない思うかもしれないが、なんとなく参加して、尚且つ緊張しすぎて何を言ったか忘れるくらいだった筆者の自己紹介でも皆さんは快く受け入れてくれるので、次回から参加される人は自信と安心もって参加してほしい(ちょっと準備した方がいいかも笑)
このブースでは、初対面の人同士が繋がったり、現場でしかわからない生の声も聞けたりしたのだが、一番印象的だったのが目的を達成して満足してる初参加の方々が多く見受けられたことだ。特に、外出自粛が余儀なくされた状況では、人同士で直接会いに行ける機会も少ないので、このイベントを通じて多くの人の話が聞けるのは非常に貴重だと感じた


6.  終わりに、イベント告知

今回のコロナウイルスの件を通して強く感じた点が2つある

1つは、人類は脆いということ。たった1人の感染者から瞬く間に世界中へと広がり、風が過ぎ去るように、築き上げてきた文明も、常識も、未来も、命も、奪われてしまった。それがわかった時の落胆は、スゴかった

2つ目は、人類は不自由であること。新型ウイルスで移動が制限されてから自由なんてないんだと感じた。けど当たり前だった。自由を意識するからこそ不自由さを感じてしまうのだ


感じた2点から自分なりに改めて思えたことは1つ、「認めること」。人の脆さも、不自由さも、起きてしまった過去も、終息しないかもしれない未来も認めること。認めることができれば、「今」という時間を見つめ直すことができると思うし、見つめ直すことができれば自分には「今」何ができるのかを見つけることができると思う。

機会が無くて困るということは、現代では考えにくい。今自分にできることはきっと目の前に広がっている
脳が、心臓が動くまで、自分はできることを探し続けていきたい

「シビックテック」は、探し続けた故の結論。行動の始まり

人それぞれたどり着く場所は違うと思うけど、もし少しでも興味が湧いたらシビックテックの活動に参加してみてはどうでしょうか?
まずは近くのブリゲードさんに連絡取ってみるのも一つの手かもしれません


< イベント告知 >

Civic Tech Live! 
日時:4/23(木) 19:00開場

今度は違ったゲストスピーカが登壇していただけるので、このイベントを機に、シビックテックに一歩足を踏み入れてはどうでしょうか?





最後に、前述したジェニファー・パルカさん(Code for America創設者)の言葉を投げかけたい


最後に 私から皆さんに質問があります もし 私たちが一緒に それも 全員で一緒に行う必要があるくらいの 大きく重要な課題に遭遇したら 私たちは 単なる主張する集団になるのでしょうか それとも それだけではなく 自ら手助けもする集団になるのでしょうか? 

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