五兵衛邸の人々
先日、久しぶりに五兵衛邸に足を踏み入れた。したらば、私が知ってる五兵衛邸とはずいぶん様相が変わっていて、住む人が変わると家も変わると実感。ってことは、本宅も来月には別な感じになるのかしら。
五兵衛邸には大工さんが住んでいて、いろいろつくっているそう。
虫が侵入していた網戸をつくり付けの絶対侵入できないものにつくり変えたり(人間も侵入できなくなった)。住民の要望に応えてハンガーラックや棚をつくったり。
自分にできることならと、頼まれるとやってくれてるみたい。
今の五兵衛邸がどうなのか知らないけれど、基本、森ハウスにはルールがない。食べ物飲み物に名前を書いておかなければ、食べられても文句言えないのが唯一のルール。
先日一緒に来た友人が「飲むものない?」と言うので、五兵衛邸の冷蔵庫にあったビールを差し出した。だって名前書いてなかったんだもん。
でも叱られたくないので、そっと空き缶は持ち帰った。
本宅と洋館にはテレビがない。でも五兵衛邸にはある。
リビングに鎮座したテレビ。懐かしい、4年ぶりくらいにテレビを見たよ。
家主・モリは「テレビを介した会話がきらい」みたいなことをつぶやいてたけど、私もそう。テレビより、あなたと話がしたい。テレビのことじゃなく、あなたについて話を聞きたい。
でもね。
テレビを見ながら盛り上がってるのを見ると、それはそれでありな気がする。家族団らんって感じがする。
それに五兵衛邸はみんなで夕食をとり、みんなで片付ける。だからテレビ以外の会話もいっぱいしてると思うんだ。
そう、五兵衛邸にはルールがある。
夜ごはんはみんなで一緒に食べること。
本宅ではそれぞれが好きに食べる。たまたま時間がかぶれば一緒になることもあるし、「今夜は一緒につくって食べよう」みたいになることもある。
でも五兵衛邸は基本、毎日毎晩一緒。ほんとに家族みたいだ。
ずっとひとり暮らしをしてきたけど、誰かと暮らすのもいいなと思った。ここに住んだ1か月半は本当に濃かった。ここに来なければ知れなかったことがあって、来てよかった、住んでよかったと思う。
自分はみんなより少し年上だけど、全然同じ年くらいの感じでいられた。住んでる人との相性がよかった。もし違う人たちだったら、同じように思えたかわからない。
本当に出たくない。
先日、事情があって退去した住民の弁。
そうだろうねぇ、本当に五兵衛邸からもれてくる声は楽しそうだったもの。みんな仲いいんだなー、一緒にいて楽しいんだなーってのが伝わってきた。
この先、みんながいつまで五兵衛邸に住むのかわからない。
ひとり去り、ひとり去り、ひとり加わり、ひとり去り、ふたり加わり。
シェアハウスに住民の入れ替えは付きもの。
でも今の五兵衛邸の雰囲気が、この先もベースに残ってたらいいなぁ。そして、出たあとも縁が続くといいなぁ。と隣人は思うのであった。
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