【私は衝動的でナルシスト!】映画「アベンジャーズ」:まだ発足したての熱きアベンジャーズ達を描いた痛快&傑作ストーリーのネタバレ考察?!
#映画 #アベンジャーズ #アイアンマン #トニー・スターク
1.映画「アベンジャーズ」:まだ発足したての熱きアベンジャーズ達を描いた痛快&傑作ストーリーのネタバレ考察?!
映画「アベンジャーズ」は2012年に公開されたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の第6弾で、インフィニティ・サーガのフェーズ1のラストを飾る作品でもあります。
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このアベンジャーズの1作目では、まだアベンジャーズ達はお互いに仲が悪く、口論も多く、結束もまだ固まっていません。
そしてSHIELDの委員会も彼らに対して半信半疑で、それをフューリーが己の信念で押し通す形でアベンジャーズが発足していきます。
そして彼らにとっての共通の敵(地球の平和をゆるがす宇宙人達)の1つとして、今回ロキの存在がクローズアップされます。
それまでは口論の絶えなかったアイアンマンとキャプテン・アメリカも団結、一致協力して事の収拾に当たろうとします。
これはフューリーが彼らを導く、その手腕が実に巧みであったからとも言えますが...
当初トニー・スタークはSHIELDのコールマンから連絡が来ても居留守を使い、誤魔化そうとしますが、コールマンはスターク社まで直接出向きトニーを説得しようとします。
「アベンジャーズ?」
「あの計画は中止されたし、私は不合格。」
「私は衝動的でナルシストで協調性がない。」
しかし最後には断りきれず、アベンジャーズに合流します。
しかし当初はキャプテン・アメリカともソーとも折り合いの悪かったはずが、よくぞあそこまで一致団結して戦えるようになるとは...
またこの映画においてはヴィランであるロキの存在感が秀逸です。
戦闘能力自体はそれほどではないような気もしますが...
はっきり言ってまともに戦うとすぐ敗北ばかり...(笑)。
自身の戦闘能力だけでいったら、はっきり言ってヘタレです。
兄には絶対にかないません。
しかし悪知恵、人を騙すテクニック、また人の心を操る手腕...
この辺はむしろ兄より1枚も2枚も上手です。
兄は体力バカ、腕力バカ的傾向があります。
まぁそれこそがソーの魅力とも言えますが。
しかしヴィランとしてのロキがかっこよく、この映画においては彼が重要な軸となっており、またアベンジャーズ達の結束も揺るがしかねない存在になっていくわけですが、同時にブラック・ウィドウ、ハルク、ホークアイ達が自分の心を見せ合うことで、徐々にお互いの結束が固まっていく様が見事に描かれています。
また『アベンジャーズ』を記録的大ヒットに導いた、ふたつの要因|WIRED.jpによると、以下のように書かれています。
『アベンジャーズ』の記録的大ヒットにはふたつの要素がある。まず第1に『アベンジャーズ』に至るまでの数年がかりの周到なる計画がある。
マーヴル・コミックは、コミック界ではDCと並ぶ二大巨頭だが、こと映画に関してはDCから遠く引き離されている。DCにはスーパーマンとバットマンというアイコンがおり、それぞれ映画としても大成功を収めている。だが、後発のマーヴルではそのふたりに匹敵する人気者はスパイダーマンくらいだ。キャプテン・アメリカもアイアンマンも、その姿を見ただけで一目で誰もが認識できるようなアイコンではない。1930年代からアニメで親しまれているスーパーマンとはわけが違うのである。だから、この映画化は、まず彼らスーパーヒーローたちがヒーローであることを、観客に周知させることから始めなければならなかった。
ですので映画「アベンジャーズ」は1つの試金石でもあり、この映画の成功が、後の「アベンジャーズ/エンドゲーム」までのどどうのインフィニティ・サーガとしての礎を築く重要な作品であったと言えましょう。
それではまず映画「アベンジャーズ」のあらすじから順にご説明していきましょう。
2.映画「アベンジャーズ」のあらすじと結末(ラスト)
「...ついにあれが目を覚ました。」
「それは今、小さな人間の世界にある。」
「人間はその力を使いこなせない。」
「本当の威力を知るのは我々の仲間だけだ。」
かつて自身の野望を妨げられ、追放されていたロキは、宇宙民族チタウリと手を組み、地球侵略を狙っていました。
その頃、SHIELDが研究を続けていた謎の物体、四次元キューブが暴走を始め、そこへロキが出現しました。
「世界は自由になる。」
「自由とは大いなる嘘だ。」
「それを認めれば、お前たちの心は平和を知る。」
ロキはクリント・バートンやエリック・セルヴィグ博士の心を操り、味方につけ、クリント・バートンを奪い施設から逃走します。
SHIELDのニック・フューリーは、特殊能力を持つヒーロー達を集めてアベンジャーズを結成することを計画します。
「アスガルドが戦争しかけてると?」
「違います、ロキです。」
「対策チームが必要です。」
「アベンジャーズ計画は中止だ。」
「リストを見た。」
「化け物の集まりに、人類の運命を委ねる気かね?」
フューリーは委員会に反対されますが、己の信念を信じ、アベンジャーズのメンバーを説得します。
その後、ロキ達はドイツ・シュトゥットガルトに現れます。
ロキが人々を屈服させようとしていると、そこにアベンジャーズが現れ、ロキを逮捕し、飛行機で連行します。
その飛行機にソーが現れ、ロキを連れていきます。
「 私は影だった。」
「お前の栄光の影の中にいた。」
「王になるはずの私を、お前は深淵に落とした。」
「その仕返しに俺が愛する世界を奪うのか?」
「地球は俺が守ってるんだ。」
ソーはロキにアスガルドに戻るように説得しますが、うまくいきません。
ロキはSHIELDの空母の中にある独房に閉じ込められます。
ロキは独房の中でフューリーを挑発します。
「念のため言っておく。」
「逃げようとして、ガラスをひっかくと、鋼鉄の檻ごと1万メートル落下する。」
「私を入れる檻ではないな。」
「お前よりずっと強い奴用だ。」
「お前も必死だな。怪物どもを集めるなんて。」
「私が必死だと?」
「 我々に戦争を仕掛け、制御不能の力を奪った。」
「平和を語りながら、殺しを楽しむ。」
「必死にさせたのはお前だ。」
「後悔するぞ。」
「あと一歩だった。悔しいだろ。」
「あのキューブを手に入れ、無限の力を得られた。」
「何のために?」
「温かい光を人類が共有しても、結局真の王には勝てない。」
その後、ロキに操られたバートンと傭兵達が空母を奇襲します。
しかしバートンはナターシャとの激しい格闘戦の末に倒され、ロキのマインド・コントロールから解放されます。
ロキは独房から脱出し、代わりにソーを閉じ込めてしまいます。
「また引っかかるとは。」
「我々は不死身と言われる。」
「試してみよう。」
そこへコールマンがやって来て行ってきて銃を放ちますが、逆にロキに刺されてやられてしまいます。
そしてソーを閉じ込めた鋼鉄の檻は、空から落下してしまいます。
ソーは、地上に落ちる間一髪で檻から逃れます。
フューリーは血染めのカードを見せて、アベンジャーズ達にこう語ります。
「コールソンの上着に入ってた。」
「サインをもらえなかった。」
「確かにキューブを利用して兵器を作る計画だった。」
「その他にもっとリスクの大きい賭けもしていた。」
「ある計画があった。」
「その名はアベンジャーズ計画。」
「特殊な能力を持った者達を集めて、より大きな力を得る。」
「彼らが結束できるか試したかった。」
「勝てなかった相手と戦うために。」
「フィル・コールソンはそれを信じたまま死んだ。」
「ヒーローを。」
バートンはナターシャに言います。
「急いで洗脳から抜け出さないとまずい。」
「 脳を乗っ取られた経験は?」
「自我を奪われ、別の何かを詰め込まれる。」
「自分が自分でなくなる。」
「なぜ俺は正気に?」
「意識を補正したの。」
「奴は次の動きに出る。」
「止めないと。」
マリア・ヒルはフューリーに言います。
「そのカードはコールソンの上着ではなくロッカーの中に...」
「きっかけを与えた。」
フューリーはそう答え、アベンジャーズの結束を高めるためついた嘘だったことを認めます。
そしてロキはキューブとセルヴィグが作った装置を使い、スターク・タワーの真上にワームホールを開くと、チタウリの艦隊を呼び寄せて、遂に地球に攻撃を開始します。
アイアンマンはロキと対峙し、こう言います。
「お前を脅しに来た。」
「 アベンジャーズ。」
「我々のチーム名だ。」
「地球最強のヒーロー軍団。」
「それをお前は全員怒らせてしまった。」
「彼らが来たら、お前は終わり。」
「王座などない。」
「お前は支配者にはなれないんだ。」
「どんな強い軍が来ようとお前だけは倒す。」
「地球を滅ぼされたら必ず復讐(アベンジ)する。」
ベンジャーズはチタウリの艦隊と戦闘を開始し、バナー博士はハルクに変身して、ロキと一騎打ちで戦います。
「止めろ。私より下等なくせに。」
「私は神だぞ。愚かな化け物。」
「お前ごときに。」
ハルクはロキをこてんぱんに叩きのめしこう言います。
「チョロい神だ。」
SHIELDの委員会は核ミサイルを発射させていましたが、アイアンマンはそれを抑え込み、ワームホールの中に放り込みます。
チタウリの艦隊は動きを止め、洗脳から覚めたセルヴィグはワームホールを閉じます。
アベンジャーズの面々に取り囲まれたお前にロキは、
「もう打つ手はないな。」
と言い、
「酒が飲みたい。」
とうそぶきます。
その前にはバートンが憎々しげな瞳をして、ロキに対して目前に弓矢を構えているのでした...
アベンジャーズに対する人々の意見は、賛否両論に溢れました。
「彼らがいて力強い。」
「守ってくれる。」
「安心だとは思えない。」
「きっと政府は多くを隠してる。」
「ニューヨークにスーパーヒーロー?馬鹿な。」
「ヒーローたちが街を破壊した責任を負うべきだ。」
「勝手に戦い、どこへ消えた?」
「姿を消したアベンジャーズを疑問視する声も...」
「彼らが悪いというの?」
「キャプテンアメリカは命の恩人。」
「 彼は彼の仲間がどこにいようと、私はありがとうと言いたい。」
SHIELDの委員会は、フューリーを問い詰めます。
「彼らはどこだ?」
「アベンジャーズは野放しよ。」
「 危険だわ。」
しかしフューリーは信念を曲げず、
「平和の誓いです。」
と言って会話を打ち切り、そしてアベンジャーズの面々にも休暇は必要だと言って、その先の追跡も拒みます。
それでもフューリーは、
「彼らは必ず戻る。」
「我々が必要とするから。」
と彼らを信じて待ちます。
エンドロール後、チタウリがサノスに、
「奴らは手に負えない。支配が不可能な連中だ。」
「奴らに手を出せば、死を招くことになる。 」
と言いますが、サノスは不敵な笑顔を浮かべ...
そしてアベンジャーズ達がシャワルマ専門店で黙々とシャワルマを食べる短いシーンをはさんで、この映画は幕を閉じます。
3.その後のアベンジャーズ・シリーズはどうなのか?〜続編、近況について
映画「アベンジャーズ」が2012年にでた後、続編「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」が、2015年に登場しました。
アベンジャーズ・シリーズは回を追うごとに、ますますその世界を拡大していきます。
1ではインフィニティ・ストーンの存在もまだおぼろげにしか紹介されておらず、アベンジャーズのメンバーもほとんどその凄さに気づいていません。
むしろ宇宙人のほうがその威力の凄まじさに気づいており、こりゃ人間駄目だぞ、うかうかしてると地球のっとられるね(笑)、てなもんですが、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」では、トニーはロキの杖にあったマインド・ストーンを使って人工知能を有したヴィジョンを作り上げます。
いい方向性で活用すれば、人類の発展のために貢献するものであることが示唆されますが、同時に悪い方向性に活用してしまえば、世界の滅亡に寄与してしまう可能性も含めた良くも悪くも巨大な可能性を秘めたストーン。
これらの事は2のラストのヴィジョンの言葉からも伺えます。
むしろ人工知能の言葉の方が人間的な深い洞察に溢れていますが(笑)、2ではまだまだアベンジャーズ・メンバーの口論が絶えず、トニーの独断的ひらめき(?)にもメンバーから反発の声が起きます。
イノベーションを起こす天才であれば、ありがちな事なのかもしれませんが、周りからしてみれば、常に常識はずれの行動を起こすトニーにはらはらどきどきになりますね。
人工知能も1回目の作成は見事失敗に終わり、人類を滅ぼす思想を持ったウルトロンを産んでしまったのですから。
アイアンマンやアベンジャーズは一言で言えば、天才トニーの波乱万丈な挫折と成功の物語、かつインフィニティ・ストーンにまつわる世界の滅亡の危機に関わる大スペクタルSFストーリーものと言ってよいでしょう。
さすがの天才トニーも、最初はインフィニティ・ストーンの威力がそこまでとは気づいてなかったですが。
更に「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」では、映画のしょっぱなでロキがあっけなく死にます(実は死んでない説もあるようですが)。
ざまあみたらせ、ってなとこですが(笑)、更に強い敵であるサノスが現れて、全宇宙を絶望のどん底に叩き込みます。
トニーもサノスに対してはほとんどいいところがなくボロ負けし、サノスはアベンジャーズに対して連戦連勝の破竹の勢いで、全宇宙の半分があっけなく消滅してしまいます。
アベンジャーズ最終章の「アベンジャーズ/エンドゲーム」では、前作のリベンジですね。
まさに復讐(アベンジ)するぜって感じなのですが。
これが2008年公開の「アイアンマン」から続いてきた「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズの一応の完結編となります。
長らく続いたこの壮大なインフィニティ・サーガであった物語はいったん決着がついてフィナーレになるわけです。
この後もこのシリーズ自体は続いていくわけですが、これ以降はトニーの死後の物語ということで、それまでとはまたキャストや方向性が変わっていくものと思われます。
「アベンジャーズ/エンドゲーム」の後日談とも言える「スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム」ではトニーに変わる新ヒーローの出現がなんとなくほのめかされるような内容ですね。
トニーの後継者はおそらくピーター・パーカーになるでしょう。
トニーがそう彼を指名しているのですから。
しかしアベンジャーズ・メンバーのそれぞれのアクの強さを考えると、そうスムーズにピーターを中心にまとまるとも思えず、今後も波乱含みでしょう。
今後も目が離せませんね。
そのアベンジャーズ・シリーズでも特に重要なこの1作目「アベンジャーズ」は当然見逃せない作品ですね。
是非お薦めです。
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