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NOTEでのオリジナル記事

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#黄金の夜明け団

高等魔術の秘儀参入のヴィジョン(マルクト→イエソド)

少し前の投稿で、魔術には、目的別で、「秘儀参入」に関わるものと、「願望実現」に関わるものがあると書きました。 本投稿は、魔術師の「秘儀参入」の体験が、どのようなものであるのかを、大体のイメージとして理解していただくためのものです。 魔術で言う「秘儀参入」とは、霊的・神的な世界を体験することで、人格を成長させることです。 本稿では、「秘儀参入」の方法である、「パス・ワーキング」の初歩段階のヴィジョンの旅を紹介します。 「パス・ワーキング」は、象徴によって精密にコントロール

光の神秘主義2:インド、エジプト、プラトン主義、ユダヤ・キリスト教

前編「光の神秘主義1:有史以前、イラン」に続く後編です。 当稿では、ヒンドゥー教、仏教(密教)、古代とヘレニズム期のエジプト、プラトン主義、キリスト教のギリシャ正教のヘシュカズム、ユダヤ教神秘主義のカバラ、西洋魔術の黄金の夜明け団などの、「光の神秘主義」についてまとめます。 古代インド、ヒンドゥー教 古代インドの「ヴェーダ」の奥義書「ウパニシャッド」の哲人、ヤージニャヴァルキヤは、ブラフマン=アートマン=光、と主張しています。 そして、太陽の光が5色の微粒子として、ア

魔術タロットの歴史4:革新と発展

「魔術タロットの歴史3:黄金の夜明け団」に続く、最後の投稿です。 本稿では、「黄金の夜明け団」やクロウリーのタロット理論を継承しながらも、斬新な改革を行った魔術師、及び、「黄金の夜明け団」を継承した新世代の魔術師、タロット魔術を発展させた魔術師の、歴史と内容についてまとめます。 タロットの神格を召喚するタロット・タリスマン魔術についても紹介します。 革新的なタロット理論 「黄金の夜明け団」のタロット理論に大きな変更を加えた二人の魔術師のタロット理論を紹介します。 >

魔術タロットの歴史3:黄金の夜明け団

「魔術タロットの歴史2:レヴィと継承者」に続く投稿です。 本稿では、タロットを実際に魔術に使用した結社「黄金の夜明け団」とその分派による、魔術タロットの歴史とその内容についてまとめます。 黄金の夜明け団 ・1879年頃 「英国薔薇十字協会(SRIA)」の主要メンバーで、フランスにエリファス・レヴィを訪問したこともあるケネス・マッケンジーが、タロットに関する書とカードの出版を予定するも、出版されずに終わる。 また、おそらく、「黄金の夜明け団」設立のきっかけとなる暗号文書を