More Than Words
『そろそろ書いてみたら?』
一番近しい存在からそう言われ、今こうして白板に向かっている。
仲間と作ったMore Than Wordsという言葉をもらって写真を志し、仕事とさせていただけるようになって早数年が経った。
”ただの写真好き”という名札が誰よりも似合っていた私が仕事としての写真を撮れるようになるまで、手取り足取り世話をしてくれた写真道一本の先輩たち、勉強になるからと不要になった機材を提供してくれたり、なにかと仕事を持ってきてくれる先輩や仲間達。展示ってなんですか状態の私に個展を提案してくれたご夫婦。それら全てのご縁から繋がりお世話になっているお客さんたち。私が今こうしてとても恵まれた環境で写真に向き合えることをものすごくありがたく思っている。
More Than Words
大きな影響を受けた写真家たちは写真だけで何かを伝えようとしていた。
だから写真を通して何かを伝える時、言葉は不要だと思っていた。
言葉を封印していたといった方が合っているかもしれない。
写真を志す以前、担当業務の一部として文章を書くことも仕事にしていた時期があった私は、親しくさせていただいている方々から書く仕事へのお誘いいただいたこともあったが、”いえ、自分もう言葉使わないんで。写真なんで。説明しちゃったら終わりなんで。”とお断りを続けていた。まったく嫌なヤツであった。
今でも自分の中で写真の定義は変わっていない。
ただふと思った。
人生100年とはいえ、いつかは終わりが来る。
残りの人生でわたしは、あとどんなことができるか。どんなことがしたいか。
そんな壮大なことを考えざるを得ない出来事がここ数年続き、自分はなにが好きだったっけと記憶をめぐった。
人生とはまったく不思議なもので、すこしばかり生活環境が変わりそうな今、まだまだ健康に不安要素は見当たらないにも関わらず、自分のライフミッションはなんなんのかと頭を掻きむしりながら躍起になっている私に夫がぼそっといった。
べつにさ、ぜんぶが仕事に繋がらなくても良いじゃない。
好きなことやってみなよ。と。
一度の人生。その中で感じたことを好きなことばでも記しておきたいなと。それがだれかの笑顔につながればそれ以上嬉しいことはない。
More Than Words
ことば編
書いてみようと思います。
写真ももちろん続けます。
Cherish these ordinary moments.
More Than Words,
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