【聴覚障がいとセクシュアルマイノリティのリアル】「過ごしやすい環境」を築いていくために
みなさんこんにちは。
皆さん、この暑い夏をどう過ごしていますでしょうか?
7,8年ぶりにプールに入りたいと思っている、しょーちゃんです。
今回は、8月5日に行われた、第9期第2回の講義をお届けします。
アーカイブで実際の講義の様子も見ることができます。
ぜひ、ご覧ください。
第2回講義の講師はこの方です!
講師紹介
新先生のXのアカウントは、こちらです。
今回のテーマは、「ろう×セクシュアリティから見える性教育」です。
「過ごしやすい環境」
最初に、新先生は「皆さんにとって『過ごしやすい環境』って何ですか?」と問いかけました。
皆さんにも、それぞれの過ごしやすい環境というものがあると思います。
聴覚障がいとセクシュアルマイノリティの2つの側面を持つ新先生が、これまでの生活から考える、過ごしやすい環境とはどのようなものなのでしょうか?
聴覚障がいの側面から
①家族
新先生の家族は、新先生とお父さん・お母さん・お姉さんの4人家族ですが、そのうち、聴覚障がいを持っているのは、新先生だけです。
生まれつきの聴覚障がい者である新先生は、小学校に上がる時に大きな岐路に立たされます。
それは遠くて送迎も必要な『ろう学校』に通うのか、『地元の学校』に通うのかを選ばなければならないということでした。
結果、地元の学校に通うという選択をしましたが、教員をしていた新先生のお母さんは、新先生の学校生活をサポートするために仕事を辞めることになりました。
障がいの程度は人それぞれですが、聴覚障がいのある方々は、音から情報を得ることにハードルがあります。
そんな中でも、新先生のお母さんは以下のような強い思いを持ちます。
聴覚障がいのある方が口話(発話をしてコミュニケーションをはかること)を身につけるための方法はいくつか確立されています。
身の回りのものに名前を貼って、下の画像の右側にあるような発音表と合わせて発音の練習と言葉の習得をしたり、お菓子やティッシュを使って、舌の動きや唇の動きを習得したりしたそうです。
言葉を身に付けさせようとするお母さんの影響もあって、本をとにかく読んでいた幼少期だったそうです。
こういった特訓の成果か、今では手話も口話も使ってコミュニケーションを取ることができます。
新先生は、普段の生活の中では耳が聴こえないことで困ることはそんなに多くなく、大学生になるまで聴こえないということを自分でほとんど認識せずに生活をしていました。
大学生の時に、視界の悪いゲリラ豪雨の中、交通事故に遭いました。
その時、自分が聴こえないということを強く実感させられ、初めて聴こえないということを怖いと思ったそうです。
②学校
小学3年生まで地域の学校に通っていた新先生ですが、その3年間でも大きな変化がありました。
小学2年生までは、自分から周りの人と関わることもなく、友達が全くいなかったそうです。
そんな人間関係が変化したきっかけは、小学3年生の時の運動会の表現種目「エイサー」でした。
音の情報がほとんどない状況なので、同級生たちとリズムを合わせることが難しく、うまく踊れないことから自信をなくしてしまったアラタ先生。
そんな時、担任の先生から次のような提案があり、従ってみることにしました。
そのおかげで運動会の時も周りに合わせて踊りきることができたそうです。
そこから、新先生の人間関係は変化していきました。
自ら友達の輪の中に入っていけるようになり、友達もどんどんと増えていきました。
その中で、筆談やお絵描きなどを通して、コミュニケーションをすることを楽しいと思ったそうです。
小学4年生以降は、新先生の自分の知りたいことを自分で情報を掴むことができる環境に行きたいという思いもあって、ろう学校に通うことになりました。
ろう学校は、手話が当たり前で音のほとんどない世界でした。
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