クラギ弾き語りマラソン(20曲目)
今朝は空と海が私の好きな色みだったので写真を撮ってみた。
曇りきってはいない空から光が射し、にび色の海に仄かな輝きをはらんでいるこのかんじが結構好きだ。そしてこういう景色をみると聴きたくなるのが細野晴臣『Heavenly Music』(2013) である。
さっきの景色がHeavenly…という雰囲気だからというのと、アルバムジャケットと海の色が似ているので連想してしまうからだ。というわけで今回はこれをBGMにして振り返りをサッとおこなう。
#20 椎名林檎「幸福論」(2021年10月27日撮影)
また懲りずにロックに手を出してしまった。そして案の定苦戦した。やはり私の性格上エネルギッシュに声を張りあげ何かを歌うというのはうまくいかないようだ、というのを再確認した。最近アタマで考えすぎてしまってるからフィーリングで歌いたくてこれを選曲したのに結局考えこんでしまい本末転倒である。
そんなわけで今回は歌い方のアプローチを変えてみたところ、快活な曲を攻略するための糸口がみえた。それは「張らずにささやく」というものだ。声量をおさえ息を多めに流すことで少々ぼやけたマイルドな声質をつくりつつ、リズムに合わせた抑揚・グルーブ感を出すことでロックなエナジィを隠し味ていどに盛り込む。今回の歌唱は結果としてそういう歌い方になった。
声のつくりに合わせてギターもアルペジオ主体にした。2番Aメロではブリッジミュートを使ってみた。これは今回が初めてだが、クラシックギターならではのプクプクした音色・質感が弾き語り映えしている気がして個人的に気に入っている。
さてまた歌声について、記憶の定着のために過去のカバーと紐づけておくと、俺ガイルEDのときと同じウィスパー気味の理想的な声と同じ声になった。その出し方がこの回やっと自分でわかったのでメモしておく。
・口腔はボイスポジションに息を当てる
・かつ、鼻にも息を多めに流す
・舌は中腹部をちょっと上げて、口へ出る息を阻害してやる
これらを一言でまとめると、喉を開いて眉間に声を集めるイメージで発声すると今回の声になるように思う。
注意点・反省点は、上向きの響きを維持することである。失敗例としては、何かの拍子で上あごが下がって響きが硬くなったり、鼻だけになってしまわないよう気を付ける必要がある。今回でいくと「素顔「で」泣いて笑う君に…」の「で」で響きが変わってしまったりしたので、反省である。
いやしかし「て」の発音が本当に苦手である。舌を力ませすぎてしまって声帯が開いたり声が変わったりと結構苦戦している。数週前から意識しているがラクに発音できるようにしたい。ちなみに上の対談動画によると、B'zの稲葉さんはア段、ミスチルの桜井さんはイ段が苦手らしい。自分で歌うようになったのでまた見返すといろいろ発見があるかもしれない。
椎名林檎に話を戻すと、動画の概要欄にも書いたとおり私はこの曲が一番好きである。というより正直なところ「幸福論」しかよさを分かることができていない。丸の内サディスティックなんかを聴いても脳も体も反応してくれない。私がオシャレな人間ではないからああいう音楽がよくわからない、というのが直接の説明になるだろうが、いずれわかる日がきてくれるかもしれない。幸福論のちょっと古風な言葉遣いや回りくどい論理の運びが大好きです。
今回の振り返りのまとめとしては、演奏コンセプトは良かったものの実際の演奏は粗くなったので残念である。ピッチが甘いし、あまりに「ささやき」すぎて声に張りがなさすぎた。サビはもっと声出してよかった(下の階の人が帰ってきたっぽいので声量落とした、というのも理由だが)
理想ばかり高いので動画をUPするたび毎回絶望する日がつづいているが、毎回1つは学びや発見があり少しずつ進歩はしていることを自分で忘れずにいたい。50曲なら50曲とゴールを決めてエナジィを燃やしていき、自分を高めて生きる歓びを感じていきたいものだ。それがぼくの幸福論(って福山雅治オチかよ!)
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