最近、解散しかけました
どうもタバタです。
最近、解散しかけました。
2015年、私は付き合うまでもなくフラれるという失恋をし、それまで続けていたバンドも活動が止まり、仕事も辞めてフラフラして辿り着いたのが“もらすとしずむ”というバンドの始まり。
社会的な意義や音楽史に残さんとする野心も持たず、非常に個人的な恨み辛み、そして冷たさと虚しさを自分の好きな音楽というフォーマットに落とし込めようとした存在です。
私の個人的な想いが暴力的なまでに強いが故にメンバーチェンジを繰り返しました。脱退として人が離れていったパターンも含めて、偏に私の言動が人を遠ざけたのだと認識しています。「全員クビな」というパターンもありましたし、それはそれは思い返すも酷いものです。
しかし、もらすとしずむは間もなく9年目を迎えるにあたって渋谷clubasiaで完全入場無料となる企画『らいぶとらいぶ』を立ち上げ、いつの間にか社会と繋がりながら、このバンドでしか成し得ない音楽と企画の未来を膨らませるところまでやってきました。
そのバンドが解散、消滅しかけたのがつい2週間前の10/11(水)の自主企画当日、リハーサル直前。私と万里慧は道玄坂のロイヤルホストで待ち合わせて話をしました。
ザックリと要約すれば
タバタからは
■Rina Qと10と名乗っていたメンバー名を万里慧と田畑“10”猛に戻し広報をする
■月に最低でも30時間は“もらすとしずむ”の制作やライブ活動に充てる(2人で)
■出来れば続けてほしいけど、出来ないなら辞めてくれないか
私からはこの3点を打診。
万里慧からは
■経済活動を伴う限りでなければ条件を呑めない
という1点。
【タバタ】
そもそもメンバー名を「Rina Qと10」に変名したのは私が“勝手に”万里慧を慮って彼女個人の活動やファンに支障を来たさぬ形で“もらすとしずむ”に取り組めるように計らったのが始まり。勝手に振り回して申し訳ない思いと、やる気がないなら辞めてほしいという思いがあると話しました。
【万里慧】
もらすとしずむに於ける経済活動を望むことを強く言い出せなかったのは、私タバタが「音楽で稼ぐ」という行為から遠ざかる企画ばかり打つから遠慮をして、いつしかタバタが作った歌さえ歌えればそれで良いというスタンスに変わっていったというのです。「タバタさんの才能(世界観?)を壊したくない」とも言われました。
(先述のclubasiaの企画も100万円規模のカンパを募っていますが、それでもマイナスかもしれないほど稼ぐ事とは程遠いですから…)
お互いに気を遣いながらコミュニケーション不全を起こし、次第に気持ちも離れていくテンプレな話です。よくある話。
乱暴な括りをすれば「タバタは遊びとして」「万里慧は仕事として」取り組みたい違いによる“すれ違い”。
万里慧は難色を示しながら脱退を決断しようとしつつも田畑は食い下がり(ここ重要)、結局ロイホで話してもまとまらず、そのままリハーサルを経てライブへ。
で、
分かっていたけど
最高に最高だったんだコレが。
まりちゃん最高。
ライブを観ていた妻は「万里慧意味分からんムカつく何でもらすとしずむに集中せえへんねん腹立つ辞めたらよかったのに素晴らしかった」と怒っていました。
この1発満塁逆転HR(ハードロックじゃないよ)を経て「腐れ縁だな(万里慧)」と2人握手をして、今年何度目か解散しかけた最新のハードルを何とか乗り越えたとか、どこまでも青春ですな。
よもやライブ前に解散するかも知れないくらいの綱渡りを渡り切ったのですが、万里慧が辞めるとなれば私がその日はボーカルを担っていた事でしょう(危ない危ない)。
しかし、何故今更。
それは今回サポートしてくれたドラマーYo Asai氏による実務的なアクションを目の当たりにしたことが引き金となったのです。曲の解析から練習も然ることながら、私がこれまで共にしてきたサポートやメンバーの中でこの短期間で一番広報に力を注いでくれたのです。
私は万里慧がもらすとしずむから遠ざかることを感覚しながら疲弊し、半ば惰性で続けていたと振り返りますが、Asai氏のリアリスト且つ洗練されたプロとしての行いが再び私を奮い立たせてくれたのです。
「ていうか、これが普通でなきゃおかしいよな」
集客から逃げて放棄する事を当たり前にしているミュージシャンが周りに当たり前のように存在して、言い訳を重ねて、私自身もそこに同調していたのでは?と恥ずかしくも思えました。
結果はどうあれ、私はAsai氏のサポートに打ち込む過程に目覚めてしまったというのがキッカケで、居ても立っても居られず万里慧に解散覚悟で話をした、というのが顛末です。
Asai氏をベタ褒めするのは彼が最近誕生日を迎えたっぽいので少しでもお祝いと感謝を込めて、彼とも腐れ縁が続けば良いなと思う次第です。
大変にありがとうございました。
でも彼は本当に酒クズ&只クズだと思います。
先日もランチしようと呼び出されたのに合流したら眠いと言って帰って行きましたから。
プライベートで酒が入った状態で会いたくないNo. 1。キングオブクズです。キングオブコントに謝ってほしいくらい最低な彼で、ベースのTAKUROW氏(以下タクちゃん)も大変警戒をしていたのもよく分かります。
しかしタクちゃん、実はあなたの出す変態的なサウンドと人懐っこさが下支えしてくれたのも私にとっては最後の砦として常に安心を齎してくれました。下手すりゃ万里慧よりももらすに関わる歴は1番長くなったのかも知れません。
勿論ドラマーのロデムには何度もバンドを超えて人としての踏み外しちゃいけない道を説いてくれたし、今でもドラムとその高い美意識と品性は誰よりも優れていると感じています。何度も愛想を尽かせたことでしょう。
Erinaや狩野くん、脱退した&させたメンバー、対バンしてくれたアーティストたちにも改めて感謝しています。そしてオーディエンスにも。ありがとう!
つまり、解散してたまるかよ。
まだまだ言い足りないことはあるけど、稼いでも世界観やら才能は潰れないし、遊びでも仕事でも何でもトコトン気の済むまでやりたいなーって話!
クッソポジティブ青春パンクみたいで嫌いや!!!!