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精子DNA検査(精子の質の検査)

大学病院と不妊治療クリニックで勤務している泌尿器科医です。
今回のテーマは精子DNA検査。DFI検査(DNA fragmentation index)などと言われています。
もとは、男性不妊外来ぐらいでしかできなかった検査ですが、女性不妊外来でも行っている病院も増えています。

一般的な精液検査では、
・液体の量
・精子の数
・精子の動き を見ます。
(Kruger試験とか精子形態検査なんかも)

これらは精子の「見た目」の検査。
「見た目」がよくても「質」が悪い精子もいます。

「質」が悪いと、妊娠しにくいだけでなく流産率が上がります。
これは、人工授精や体外受精を行っても同じ。

精子の「質」を調べるのが、精子DNA検査。
検査方法は、通常の精液検査と同じ。
だいたい、1万-2万円ぐらいが相場。

エビデンスも集まってきていて男性不妊診療ガイドラインでも記載があり、今後先進医療にも加えられるかも?という噂もあります。

「見た目」が大丈夫であっても、「質」が悪い場合には精索静脈瘤の手術を検討したり、体外受精での精子選別を検討したりします。できれば初診の段階で、不妊治療がうまくいっていなければ早めに調べておきたい項目です。

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