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菓子パンとスイーツ

先日、某コンビニで買い物をした時のこと

菓子パンが好きな私は
小腹を満たすため
それらが並ぶコーナーまで一直線に向かった

一刻も早く
本日の菓子パンラインナップを
確認したかったのだ


……すると
菓子パンコーナーから
少し外れた場所に位置する安売りコーナー

そこで、私の目を疑う光景が目に入る



それは、決して菓子パンという部類には入らない

だが、その名前からは
ある種の高級さと気品さを感じさせるのだ

菓子パンではない
エレガントな雰囲気を漂わせた
それらのスイーツが
なんと、安売りコーナーに存在するのだ



私は驚愕した

店員さんよ、これらの気品に満ちた
ラグジュアリーなスイーツを
安売りコーナーなる名称の元に置く事が
何を意味するか.…おわかりなのか?

しかも……なんと…150円引きではないか!


私は何よりもその値引き額に愕然とし
その高貴なスイーツに対しての侮辱罪を
某コンビニに適用しようと思った

だが、その瞬間

なんと、私の横から
貴婦人が手を差し伸ばし、
そのスイーツを掴み取ったのだ



          「……あっ」



私は…焦った

スイーツの残り枠は…後1つだ

これを逃したら大きな機会損失である

その瞬間、菓子パン好きな私の心がささやいてきた


   「今日は菓子パン諦めて
      そのマカロン、買っちゃいなよ」


ああ…心が…揺らぐ…

…私は…今日は…菓子パンを買う事を…
楽しみにしていたではないか

葛藤しながら
ふと菓子パンたちに目を向ける

すると、
菓子パンたちの声が
聞こえるような気がしてきた

     「こんなチャンス滅多にないよ

    ボクたちはいつでも買えるんだから

        どうかお願いだ

   その安売りコーナーに置かれてしまった
        マカロン君を

       助けてあげてよ」


気が付くと私は

安売りコーナーにひっそりと
哀愁を漂わせていたそのスイーツを

優しく両の手で救出し
レジに運んでいた


こうして私はその日、
エレガントでラグジュアリーなスイーツにより
小腹を満たす事ができたのだ

なんてことはない
日常の小さな幸せである

そして今日こそ、
菓子パンを買おうではないか

そんな事を思いながら
今日も一日を生きていこう


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