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【Episode0〜最終回】引っ越し!本当の意味で離婚成立の日(後編)
50代で幸せな再婚をするまでの
シングルマザーのストーリー
〜結婚時代編~
引っ越し当日の朝 業者の人は9時に来る予定で、 優ちゃんもその頃来てくれます。
元夫は平日なので 朝8時半に出勤。
私と夫の間で 最後に何を話していたか思い出せません。
元夫は出勤する前まだ眠っている娘のそばに座って起こすでもなく、顔をずっと見つめながら頭を撫ていました。
どのくらいの時間そうしていたのでしょう?そう長くはなかったはずですが、私の中ではそのシーンが強烈に焼き付いていて今でも臨場感をもって蘇ります。
その時 私は少し離れた場所にいました
二人の最後の時間を邪魔したくなかった
こうやって書いているだけでも涙が出てきます。 そしてその 何も知らずに眠っている娘をじっと見つめる 元夫の表情は見えませんでしたが
“あぁこの人 決して弱い人じゃないんだ”
って 改めて 元夫の全てを ジャッジしていた自分に気がつきました。
申し訳なさも手伝い 更に溢れる涙。
このシーンは一枚の絵として 永遠に私の中にこの先も残っていくと思います。
“ありがとう” そういう気持ちが初めて 溢れ出ました。
だからといって離婚という道を引き返したいわけではありませんでした。
そんな感傷的な思いも9時に業者の人が来て、一気に 部屋の中のダンボールを持ち出し現実がグイグイと 進んでいきました。
優ちゃんも到着。娘は大喜びではしゃぎ回りました。この頃好きだったシールをもらい喜んでいる姿を見て“あぁ 本当に来てくれて良かった “と感謝しました。
今日私は娘から父親を引き離すのです。
その娘の顔を見ることが辛かった 私にとって、本当に心の支えになってくれたから 。
冷蔵庫や洗濯機 等はなく、そう多くない荷物はあっという間に2トントラックに収まってしまいました。
そして1時間半ほどかけ電車で移動。
所沢に着くと既にトラックはアパートの前に着いていて“すみません”と言いながら鍵を開けました。もちろん大した量でない ダンボールや家財道具はまた、あっという間に2DKのアパートに収まりその場で支払いを済ませると業者の人は帰っていきました。
段ボールだらけで生活感のない部屋でも不思議と “あぁここで これから娘との生活が始まるんだな”という実感は持てました。
少し家賃を無理してでもこの部屋に決めて良かった。最後に優ちゃんと、引っ越しのそばではなく ビールで乾杯して この1日が終わりました。
所沢に戻ってくると世田谷での生活は何だか 幻だったような夢だったような感覚に一瞬なりました。
でも今 私の横には3歳の娘がいる。
そう 結婚生活は確かにあったのです !
終わってしまったけれど私の人生で必要な時間だったのでしょう。
これからどう生きていくかで、あの4年半の短い結婚生活が私の中でどういう意味を持つのか多分決まっていきます。
この時私が一番欲しかったのは
愛ではなく
娘を守り抜いていく
自分の人生を他人に遮られることもなく
思う存分 作り上げていくことができる
そのための強さでした
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今回で離婚までの結婚生活編Eprsod0は終了になります。ここまでお付き合いいただいてありがとうございました。
次回からはEpisod1新米シングルマザー編を書き進めていきます。
引き続き私の人生に伴走していただけると嬉しいです。
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