花柄の話をしましょうか
花柄の話、とは『借りパクの話』ともいう。皆さんはご存知かも知れないが、私は性格が悪いうえに、口も悪い炎上系だ。この前の悪夢から、嫌な思い出の扉が開いてしまったらしい。悪口を読みたくない方はここで離脱してください。
そのまえに、いつもの枕を少し。マンガのことにしましょうか。少しほのぼのしましょうね。
幼少の頃、『ドラえもん』のアニメを見ながら、母に訊ねた。「どうして、テレビの中はいつも東京なの?」母も困ったかも知れない。
キン肉マンを見てた時は「筋肉、肉、肉、にくジュウハチ〜」というエンディングの歌詞を聞いて「肉はジューシー、だよね?」と、言っていた。母は「どうして?」と、聞いていたが。まだ九九も習っていない年だったからだ。
私はなんか耳が発達してないのか『ときめきトゥナイト』のことをずっと『ときめきトウナイト』と、言っていた。こういうの治らない。母も『千疋屋』のことをずっと『せんぞくや』と、言う。なんか、間違えて覚えると治らない。
友達に「『愛してナイトウ』読ませて」とか、言ってたこともある。なんか、いろいろ混ざってる。友達のうちで『ときめきトゥナイト』を読んでいたが、そのうちの子は出かけて、他の子と遊んでいた。そのうちのおばあちゃんが私の横でお灸をすえていた。私はお灸が珍しくて、おばあちゃんにいろいろ質問していた。のどかな時代だ。
どの子も私がマンガを読んでいても、気にしなかったが、まっこちゃんだけは「遊ばないなら来ないで」と、言った。真っ当な意見だ。
高校の時、みんなでまっこちゃんちで集まったが、私以外はみんなマンガを読んでいた。私はまっこちゃんとの約束があるので(約束か?)読まなかった。
みんなにマンガを読ませてもらって、今の私がある。でも、それは子供だから許された。
大学卒業のときに、友達に本を大量に借りパクされた。卒業して、春休み的なときにみんな時間があったので、ずっとつるんでいた2人が「本を貸してくれ」と、言ってきた。返してくれないだろうなと、思ったが断れない。まあ、おせんべつだな。「郵送してくれたら、いいから」とは、言ったが、郵送してくるわけがない。
私と気が合わなかった方のぶりっ子ちゃんが北村薫の『円紫さんと私シリーズ』を全部持って行ったのが見えた。さすが、嫌いな子だ。わざわざお気に入りを選びやがった。
私は炎上系なので、この子には度々キレられた。はなから私を理解する気がないからだ。私はもう一人のメガネちゃんを気に入っていたから、仕方なくいつも三人でいた。
私がぶりっ子ちゃんと珍しく仲良くしようとしたことがあった。大学の理学部生物学科の実習で、動物園に行って、動物を二匹選び、一時間ずつ観察することになったときだ。ぶりっ子ちゃんも私も一匹目はゾウを選んだので、一時間一緒にゾウの檻の前のベンチに並んでいた。
そうしたら、ゾウが交尾をしようとし始めた。ぶりっ子ちゃんは「うそー」と言って絶句した。それまで「動物はやっぱりゾウさんだよね」と、「ゾウさん、ゾウさん」とはしゃいでいたのに。私は内心「幼稚園児みたいなことを」と、思っていた。ゾウはパンを一斤おやつにもらった。食欲でまぎらわせる作戦らしい。そりゃ、本物の幼稚園児も見てるし、まずいよな。
一時間、二人無言で観察した。気まずかった。まれに仲良くしようとすると、こういう事が起こる。この子とは縁がないのだろう。
今、考えると「でかした、ゾウ」と思う面白い出来事だった。当時も私は「これは良いものが見れましたぞ」(ムック調)と、思っていたし、せっかく観察してたんだし、オチも爆笑したいくらいいい思い出だ。
この子の服装が、安物の小花柄のトップスに安物の別の小花柄のロングスカートというようないでたちだった。そんでロングヘア。
それ、同じ柄の上下にするとか、ワンピにするとか、ピンクハウスで統一するとか、なんとかならんか? と思っていた。まあ、大学生時代なんて、私も大概キテレツな格好ではあった。メガネちゃんも、小花柄ちゃんも、そういうの気にしないから、一緒にいられたのだろう。4年間ずっとつるんでくれて、ありがとう。
あるとき、みよみよ(仮名)が「さらきさんは小花柄とか着たらいいのに」と、言ったことがある。みよみよは基本的にいい子だが、言うことがいつもてきとー。私みたいに大きな人間が小花柄なんて着たら、ますます大きく見えるわ。
あるとき、私が大花柄のTシャツを着ていたら、伊舎堂さんが「それ、似合うよ。そういうの着たらいいよ」と、言ってくれた。わかってらっしゃる。私は友達には自分をわかって欲しい。ピントの合ったことを言う人を信用する。
私が借りパクしたことは2回。まっこちゃんのパンク・ポンクを借りパクして、中学生になってから返した。(返されても困ったかも)
高校の数学の先生から、色んな学校の教科書数冊借りて、返さなかった。「絶対返してね」と、言われていたのに。その後、基本的には借りないことにしている。借りるのはあまり好きでない。
忍たまが映画化して、土井先生(土井善晴ではない)がananの表紙になったんだってね。土井先生は「初恋泥棒」とか、言われてて、「うまいこと言うなぁ」と思った。
昔、マンガ描いてる子(若くてアイドルみたいに可愛い)と、話してたとき。「銀魂が好き」と、言ったら「忍たまが好きなんですか」と、言われた。随分ほのぼのした人だと思われているな、と感じたが、ありなんだね。世代じゃなくて、忍たまを通ってないから、知らなかった。
私の初恋は、犬の『シャーロックホームズ』だ。はやおさんのやつ。たしか、くらたまさんと一緒じゃないかな?