身近にある異界の話(マの山)
今日「DAIGOも台所」を見てると「こんにゃくの味噌煮込み」を作っていた。母に「味噌煮込み作ってあげようか?」と、言おうとして「みこみこみ」と、言ってしまった。なんか、巫女さんがいっぱいいそうだ。そういうようなタイトルのマンガ、あったような?
毎年、4月になると犬と一緒に花見に行く。夕方か夜に缶ビール一本をポケットに入れて、私だけの花見スポットへ。そこは花見客がいない。私はそこの桜に「岩下志麻ちゃん」と名付けている。なんでそんな名前なのかと言うと、最初に書いたラノベじゃない小説に由来する。が、その話は省略する。桜は十数本が群生しているので、どれが「志麻ちゃん」なのかは不明。月を見たり、桜を見たりしながらビールを飲み終わると帰る。
そして、ある年の冬に犬がいなくなった。その春に、桜の頃、ひとりで志麻ちゃんのところに行った。ビールなし。昼で、晴れていた。
そうしたら、1匹の真っ白なネコがいた。ひどく人懐っこい。瞳が水色をしていた。とても桜にマッチしていて、絵になる。ネコは体を撫でさせてくれた。そして、一緒に花見をしてくれた。
その後もときどき現れた。他の人にも懐っこくしていたので、まるでうちの犬みたいだ、と思った。桜が終わる頃、ネコはいなくなった。愛想がいいから、拾われて行ったのかも知れない。
流光七奈さん(霊能者)が監修のマンガに、愛犬が亡くなった人にネコが懐いてくる実話があった。流光さんによると、愛犬がネコの体を借りて、飼い主にお別れをしに来たということだった。私の場合もそうだったのだろうか?
それから月日が経ち、昨年の2月にトーコさんが亡くなった。私は茫然と、また志麻ちゃんのところを歩いていた。志麻ちゃんから百メートルと離れていないところに木のトンネルがあるのだが、その手前の木のところで、後ろから自転車が近づいて来た。私は木の方に避けた。ところが自転車は私に近づいて来る。私は振り返った。何もいなかった。音も消えた。
風が強かったから、木の葉の音だったかと、思った。
翌日も、その木の手前で、音が近づいて来た。木の上で何かの鳥が鳴いているのだろうか。私は音に「ねじまき鳥」と、名付けた。
3日目も木のところで、ねじまき鳥は鳴いたけど、4日目からは現れなかった。
トーコさんの命日から三日間、ねじまき鳥が現れた。私がトーコさんを思い出す度に泣いていたので、トーコさんが心配して、来てくれたのかもしれない、と思った。
どうも、志麻ちゃんの近くは、あの世と繋がっているらしい。
その志麻ちゃんのところから、直線で繋いだ山の向こう側に道がある。その道でも不思議が起こる。私が夜に歩くと、道に唐草模様かペイズリー柄のような綺麗な模様が見える。道は普通のアスファルトだ。
この頃は見なくなった。私が写真を始めたので、道を見ずに、上ばかり見るようになったからだ。
道の両側は、お金持ちの家ばかり建ち並ぶ。あるときは、虫とも妖怪ともいえないような影が、富豪の家と家の間にぴょんぴょん跳ねていくのを見た。座敷童子みたいなやつなのかな?
山の周辺で犬と一緒にいたときも、動物とも妖怪ともつかないような声を聞いた。イタチだろうか? 山の周囲ではヘビによく出会う。マムシに2回、アオダイショウに1回、ヘビの死骸に2回会った。ちなみに車でヘビをはねたことは3回くらいある。(同じアオダイショウに2、3回、同じ死骸に何回も会っているがそれはカウントしない)ヘビとの遭遇率は高い。なんで、いつもいつも私の車の前に横たわっているんだ? (ちなみに犬をはねたの1回、スズメ1回。犬は初心者マークのとき。夜中に山の中走ってて、いきなりライトに入ってきて、横っ面を「ゴン!」翌日、みよみよ(仮名)に話したら「あーそれはもうダメだわ」と、言われた。スズメは、スズメの過失。対向車のタイヤの横に巻き込まれたのがこっちに飛んできて(まだ、生きてたかも)、レシーブした。鉄工所(職場)で話してたら、そこのうちの子、コゴローくん(仮名)がショック受けてた。ごめん。現在はコゴローくんも成人してます。でも、ヘビの遭遇率の高さよ……)カメが道をウロウロしてるのには何回も会っているが車ではねたことはない。
あるとき、夜遅く山の周辺を散歩していた。トイレに行きたくなった。綺麗な明るいトイレがあった。前からあることは知っていたが、それまで使ったことはなかった。誘われるようにトイレに入った。そのトイレに入ると、綺麗で明るいのに異様に怖い。用をたすと、逃げるように出た。あとで聞くと、そのトイレの上で首吊りがあったらしい。大昔のことらしい。
山の中では、大昔に沢山の人が死んでいる。そこが修行場だったからだ。今は舗装された道がついている。たまに道を逸れて、山肌で山菜をとっているおじいさんとか、いる。私だったら、そんなところを歩けば、落ちてすぐ死ぬだろうと思う。昔はそんな山肌ばかりの山だったのだろう。
山の中でも写真を撮ることはときどきある。おかしなものが写ったことはないが、ちょっとゾクゾクする。写っているが気づかないだけかも?
あのトイレを写したら、さすがに心霊的な何かが写るかもしれない。
空海ゆかりの場所とか、お宮で写真を撮ると、光の粒がいっぱい写り込んでいる。オーブではない。寺や神社では、撮影してはいけないらしい。
あの山は、なんかあるなぁ、と思う。
最近の話は加門七海じみているね。次回はCLAMPの話にでもしましょうか?(なんで?)