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実は担任の先生にも相談したのですが、この子本当に他人事みたいで、緊張感がないというか、のんびりしていて。他のお子さんはもう進路が決まっているって・・・

今からお話することはどこにでもあるお話です。保護者の方から相談を受けるとき、ある言葉を使うことがあります。でもそれは嫌味ではなく、お母さんに気付いて頂きたかったからです。

以前、私が学校の職員だった時、学校案内イベントでお母さんと高校生の息子さんが相談ブースに座り、ご対応致しました。30年前は親子で来られることは珍しいことでしたが、今では当たり前の風景です。

お母さんと息子さんが席に座ると最初に「実はこの子のことなんです。〇○の分野で勉強して、将来〇○系の職業に就職できればいいなと考えているのですが、、」とお話を切り出されます。「なるほど」と私が答えるとお母さんは「実は、担任の先生にも相談したのですが、この子本当に他人事みたいで、緊張感がないというか、のんびりしていて。他のお子さんはもう進路が決まっているって・・・」と15分間、お話をされる。

メモを取りながらお話を伺い、ひと段落して「わかりました。お母さんのお話から、状況は理解致しました。ご本人さんはどうお考えですか?」尋ねると「ほら、あなたがちゃんと言わないとだめでしょう!それで、今日もここに来る前に本人と話したんですが・・・」と10分経過。

「すいません、お母さま。少しよろしいですか?ご本人さんに尋ねてもよろしいでしょうか?」「〇○君、君自身はどうですか?〇○系に興味がありますか?」お子どもさんは、首をかしげてだんまり・・「興味がない?」また無反応。間髪入れずお母さん「すいません。さっき言ったようにここに来る前に息子と話したのですが、まだわからないんです。私が・・・」と5分。

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ひと段落して「お母さま、よろしければお母さまが受験されますか?お母さまは、目的意識も大変高くいらっしゃる(笑顔)」お母さんは初めて、ここで「話過ぎた」と感じ、少し控えめになります。

私は、お母さんを責めるつもりは微塵もありません。これはお母さんの愛が溢れているからです。しかし、あふれた愛は時として器に水を注ぐことに似ていると思います。ある一定以上注いでも力を発揮しない。上記の会話を第三者視線で読んで頂ければ、お分かりいただけると思います。

お母さまの愛は愛として、子どもさん本人がすべきこと、やるべきことを明確にし、見守るのはいかがでしょうか。「それを何度言ってもしないから、私がやっているんです!」と仰ると思います。しかしそれを続けると会社の入社式に一緒に参加して後ろで見守り、帰りが遅いと「まだ帰ってこないんですけど、残業はいつまでですか?」と上司の携帯に連絡する日が来ると思います(これは実話です)。まさか!と思われると思います。何がきっかけになったのか?を考えると、あながち否定できないと思います。

また別の機会に書きたいと思いますが、お母さんの子育てにかけるパワーを、他のことに分けてみてはいかがでしょうか。とてもバランスが取れてくると思います。お母さんも一人の女性として、ご自分の人生が日々充実するように意識されることをお勧め致します。

                              モラゴリ

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