【Vol.01】地方創生に対してデザイナーができる事について考える
どうも! MoQupの原田です。
突然ですが、僕はとある地方都市の出身。
東京に出てきてから、10数年が経ちます。
いつか地元に対して何か恩返しができればと、ここ数年は地方の活性化についてぼんやりと考えてきました。
東京に出てきてからの10数年の間、地元の変化を感じてきた中で、地元の活性化をするために対策を講じられる時間はあまりないのではないか?と感じてしまっている(ほぼ確信している)自分がいました。
今でも定期的に帰省して、年末には地元の同級生と食事に行ったり、月1回程度はオンラインゲームをしながら話すこともあり、地元の変化を常に「ある程度」感じています。
このまま緩やかに衰退していくのをみるしかないでしょうか?それは悲しく、自分が幼少期を過ごした地元が少しでも長く元気な状態でいてくれることを願っています。
そんな中で、「デザイナー」として地方に恩返しができる事を考えていきたい思い、記事を書くことにしました。
今回の目的としては、
という段階を踏んでいきます。
今まで地元で行われてきた地域活性化の取り組みを見ていると、ボランティアでは何もかわらないのは結果として見えているので、最終的に「ビジネスとして自走できる状態」にするためにどうすればいいか?を定期的に考えていきます。
一般的に言われている地方の課題
地方を発展させていくためには多くの課題が複合的に絡んでいる事をヒシヒシと感じています。僕は山口県の実情はある程度分かっていますが、地方によって課題は多岐にわたると思います。
よく言われている大きな問題としては、
「人口」
「産業」
「インフラ」
「教育」
「意識(マインドセット)」の
5つがあるといわれています。
「人口」についての問題
「インフラ」についての問題
「教育」についての問題
「意識」についての問題
書籍やChatGPTからよくある地方の課題について調べてみました。確かに多くの地方ではこの課題を複合的に抱えているのは間違いないでしょう。
それに加えて、地域独自の課題がいくつも存在している事が地方創生をさらに複雑にしています。
ここ数年、ホリエモンこと堀江貴文さんも地方についてよく発言をされているのを見ますが、その発言が的を得ていていつも感心しています。
僕は堀江さんの信者ではありませんが(笑)、地方に対する発言が実態を正しく捉えていて、いつも現実味のある改善策をお話しされていると思います。
ここで話している「新岩国」駅が僕の地元の最寄り駅なのです。
住んでいた時には分かりませんでしたが、東京から帰省するといつもタクシーの少なさや交通の便に不便さを感じてしまいます。
もちろん、東京や関東圏の都市と比較することは間違っているとは思いますが、街の顔である新幹線駅をこの状態にしている事に意識の低さは感じてしまうのです。(リソースや財源の事を考えると、気軽にできないのはモチロン分かってはいますが。しかも、山陽本線の駅舎は超キレイです。。)
では「デザイナー」として自分に何ができるのでしょうか??
僕の地元、岩国市について
まず僕の地元がどんな所かご紹介します。
山口県の岩国市という山口県では東側に位置しており、「錦帯橋」を主な観光資源とする街です。
他にも、自衛隊岩国基地が建設されていて、米軍の方がいる事も珍しくありません。
春には日米親善デー(フレンドシップデー)というイベントも行われ、基地の中でアメリカのハンバーガーを食べながら、航空隊のショーを見る事もできます。
日本酒の有名な酒蔵もいくつかあり、獺祭で有名な「旭酒造」も岩国市に拠点を構えています。
そんな観光資源に恵まれ、海にも山にも隣接する岩国市でも、年々街の元気がなくなっているのを間近に体感してきました。
地方の地域活性化には何が必要なのでしょうか?
東京に出てきてからの10数年、毎年地元の変化や友人たちの変化を見てきて、一番に感じている課題は、インフラがどうとか、観光資源がどうとかではなく、地元の方々の地域活性化に対する「関心のなさ」です。
僕の同級生たちは、現在30代の働き盛りですが、子供を育て、日々仕事をして、せわしない日々を送っています。
ずっと岩国市で育ってきて、住宅も購入したのに、街の未来については考えた事もない!と聞くたびに話していますね。
それもそのはず。”今は”普通に生活できますからね。
しかも、極論を言ってしまえば生活できなくなったら引っ越せばいいですから。地方に住む人がみんなこんな考え方だったら、地域活性化は一生進まないのではないでしょうか??
自分たちや子供たちの「未来を考える事」は、子供たちが大人になるまで地域や地方を衰退させないようにする一つの解決策であるハズです、そのための機会も時間も知識も足りないという事が地方が活性化されない一番の原因だと感じます。。
「自分の地元が20年後にどうなっているか?、どうなっていて欲しいか?」を岩国市に住む人たちはおそらく自分の言葉で語れないでしょう。
モチロン僕も今現在岩国市に住んでいるわけではないので、どうあるべきか?はわかっていません。岩国市に住む僕の仲間たちがどうあって欲しいか?を考えられる状態が健全な地方創生につながると思っています。
まずは、未来を考える機会を作っていく事。
小さな気付きでもいいからそれを考えられる場所を一緒に作っていく事。
これがデザイナーである自分ができる事なのではないでしょうか?
企業のイノベーションが進まなかったり、起業家だよりの地域活性化になってしまっているのは、「地元の協力が得られにくい」ことが最たるものだと思いますが、地元に住む方たちも今やっている事が未来に対してどういう影響を与えるか?が説明不足なので協力的になれないだけなんだと。
「地域活性化やってるぞ!」という意識100%の方々と、無関心な地元の住民では、そもそもの視座もベースの知識も全く違います。
まずは地元の未来のために「共通言語と共通認識を作る」必要があるはずです。
もちろん、「田舎の人は排他的だ!」とか、「よそ者に厳しい!」とか言われますが、岩国市ではそんなことはほぼ聞いたことはありませんでした。
(排他的な地域もモチロンあるとは思いますが。。)
これは、「高齢者だから」とか、「子供だから」とか年齢に関係なく、自分たちの地元が衰退していっている事をしっかり認識して、未来を考えられていない事に起因しているのは間違いないと思っています。
デザイナーとして出来る事
それは、
「気づいてもらう」&「今と未来をつなぐ」ための機会を提供すること。
なのではないかと思っています。
習慣化している田舎での生活に違和感を感じたり、子供のために環境を良くするために何ができるか?を考えるための意識を変えていくための機会を提供する事がデザイナーにできることではないでしょうか。
しかし、地元にゆかりがない方が突然来て「未来について考えましょう!」なんて言ったところで、「こいつ何言ってんだ?」という状態になるのは目に見えています。(田舎の人は環境の変化には敏感だと思います。)
これを防ぐためには
・地元の方と同じ目線から始める
・現状(これからの地方の問題)を高圧的ではない方法で浸透させていく
・未来をデザインするために必要な事を伝える
・手法を考えて一緒に実践する
・その結果、それに携わった人たちが利益を受けられる状態にする
という長いスパンでの活動が必要になるはずです。
こんな垂れ流しの様に記事を書きましたが、次は課題についてもっと深堀りして行こうと思います。
次回は地方の課題がもっと具体的に感じられると思います。
まとめ
最近話題の安芸高田市の石丸市長をみていると、既得権益の話がよく持ち上がりますが、彼らは自分の利得を守りたいわけではなくて、「今までの安芸高田市が変わっていく事」に対してSTOPをかけたいのではないか?とかなり感じていますね。
(もちろん、既得権益を守りたいケースも多々あるのでしょうが。)
安芸高田市の未来を考えての発言が議員さんからされていない事が、非常に残念ですが、これはどの地方にも起きている問題だと感じます。
各地方が安芸高田市のように情報開示がすすんでいけば、地域内で意識変革が起き、それによる賛同者や協力者も増え、そのコミュニティが拡がっていく。
本当の地方創生はそういう事なんだと思います。
そこをベースに、自分たちの持っている観光資源や強みを使って、今の時代に即したビジネスを立ち上げていくしか道はないのではないでしょうか??
こんな事を書きつつ、徐々に自分ができる事まで具体化していこうと思っています。
また次の記事でお会いしましょう!!
皆様の良きデザインライフを!
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