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【Vol.02】地方創生に対してデザイナーができる事について考える(人口の現状分析)

どうも! MoQupの原田です。

今日は第2回「地方創生に対してデザイナーができる事について考える」という事で、まずは地元についての現状分析をして行きたいと思います。

記事を書くことになった経緯や想いは第1回の記事をご覧ください。

今まで地元で行われてきた地域活性化の取り組みを見ていると、ボランティアだけでは何もかわらないのは結果として見えているので、最終的に「ビジネスとして自走できる状態」にするためにどうすればいいか?を定期的に考えていきます。

取組みの目的としては、

・地方の現状分析
・課題の洗い出し
・成功事例の収集
・地元の声を聞く(インタビュー)
・デザイン的な思考で岩国市の地方創生アイデアを創出
・ビジネスとして自走できる状態にする

という段階を踏んで、「地元の都市をモデルケース」にデザイナーとして出来る事を探っていきます。

前回までの記事はこちら


【Vol.01】地方創生に対してデザイナーができる事について考える


僕の地元、岩国市について


まずは僕の地元がどんな所かご紹介します。
山口県の岩国市という山口県では東側に位置しており、「錦帯橋」を主な観光資源とする街です。

夜の錦帯橋はとてもキレイで、僕も高校時代はよく夜にグループで遊びに行ってました。

他にも、自衛隊岩国基地が建設されていて、米軍の方がいる事も珍しくありません。
春には日米親善デー(フレンドシップデー)というイベントも行われ、基地の中でアメリカのハンバーガーを食べながら、航空隊のショーを見る事もできます。

日本酒の有名な酒蔵もいくつかあり、獺祭で有名な「旭酒造」も岩国市に拠点を構えています。

そんな観光資源に恵まれ、海にも山にも隣接する岩国市でも、年々街の元気がなくなっているのを間近に体感してきました。

地方の抱える課題


多くの地方都市が抱える5つの課題について、「岩国市」をベースに現状分析を始めていきます。

「人口」
「産業」
「インフラ」
「教育」
「意識(マインドセット)」

について、今回は「人口」についてのお話しをメインしていきます。

岩国市の現状分析(人口編)


岩国市の人口比率

岩国市の情報(令和5年度)
総数:129,125人
男性:60,981人
女性:68,144人
内外国人:2,302人
高齢化率:36.3%
3歳未満児人口:2,242人

日本の高齢化率の平均は平成元年調べで、

我が国の総人口は、令和元(2019)年10月1日現在、1億2,617万人となっている。
65歳以上人口は、3,589万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も28.4%となった。

内閣府調査

となっていますが、2023年時点では29.1%とさらに高齢化が進んでいるようです。岩国市は平均よりも7%ほど高く、一時期は大型の介護施設が地元に帰るたびに増えているような状況でした。

岩国市の人口減少でいうと、

平成12年:153,985人
平成27年:136,757人
令和  5年:129,125人
となっており、約20年間で 16%程減少しています。

実際に高齢化や人口減少の影響を感じるところで言うと、
・商業施設や飲食店への客足が減少
・老舗飲食店の閉店
・通行車両の減少
・代行運転車両の減少

が感じられるところです。(体感値ですが、実数はデータがなかったのですが、おそらくかなり減少しているのは間違いないのではないでしょうか?)

一人で食事や飲みに行ってコミュニティを拡げたりする文化が薄いのも良くないんでしょうね。いいバーはいくつかあるんですが。。

新しいコミュニティにいつの間にか所属していて、そこがいつの間にか心地よくなっている。その新しいコミュニティで定期的に地元のお店に食事に行く。
みたいな流れを作れれば良さそうなんですが。

人口減少が与える影響については下記の記事が分かりやすく書かれていますね。

特にこの部分、

楽観論者が言うメリットは、人口減少で社会インフラなど1人当たりの資産が大きくなる(=資産当たりの利用者数が減る)ことです。悲観論者が言うデメリットは、社会保障費など1人当たりの費用が増すことです。日本では、社会保障費などを税収で賄えず、国債の発行などで調達しており、1人当たりの負債と言い換えることができます。

財務省が公表した国の貸借対照表(令和3年3月31日現在)によると、資産は720兆円、負債は1375兆円、655兆円の債務超過です。負債は資産の1.91倍に達しています。人口減少によって1人当たりの資産が増える額(メリット)よりも、1人当たりの負債が増える額(デメリット)の方が2倍近く大きいわけです。

結局人口減少にいいことは余りないんですよね。。

この記事の中で出てくる書籍「人口減少社会のデザイン(2019):広井良典著」でも、都市集中型の社会モデルを見直し「持続可能な社会」を作るチャンスであると話していて、

「人口減少社会を明るい未来にするべき」ですが、「人口減少は社会は明るい未来である」という間違った事実と混同をしてはいけません。

新しい社会の「真の豊かさ」に向けた新たな出発の時代にどうしていくかが重要です。

という地方に住む人たちの「真の豊かさ」を考える必要が出て生きているのだと思います。

まとめ


正直言って現状では、人口減少による地域経済の衰退を止める手立ては少なく、すぐに地域の経済を転換させていく事はかなり難しく感じています。

いち地方自治体が地域の経済を支えるような企業をすぐに誘致したり、そのような事業を起こすことに必要な人脈やノウハウがないからですが。。

オランダには認知症介護に特化した「ホグウェイ」という介護の町があり、日本でもこのケースの様に、「介護特区」と、そこに働く人たちの経済活動を支える「経済特区」を併設したモデルタウンを作って、そこに企業を誘致することで、人口増加を促していくのが現実的に思えます。

地域経済に刺激やインパクトを与えられる人材を引き入れ、そこで地域の住民と一緒に意識を変えていく活動を行ってもらう事が必要だと考えています。

子どもの頃にプロ野球選手と触れあって、野球に対する意識をあげるような、子供の頃から経営層や発明家や科学者にふれあうような機会を持てる場所を設けて意識を変えていくようなイメージですね。

幸い岩国市は、地域統合型の大型スポーツクラブが外部から定期的に人を呼んできたり、米軍の自衛隊との交流があったりなど、他の地域との交流にそこまで否定的ではありませんので。

正直、まずは外からの人に対しての否定的な感情を変えていくことが、「真の豊かさ」を探してい第1ステップなのかなと。

今後の国の政策としては、さらに合併や統廃合を行うことで、地域の生活圏を小さくして、疑似的に人口増加をさせるような形になるのかなーと思っています。
その過程でなくなってしまう市区町村はあるでしょう。自分も悲しいですが、それは仕方のない事です。完全自給自足で行けるのなら全然問題ないんですけどねw


と人口編だけでも長くなってしまいましたが、

残りの「産業」「インフラ」「教育」「意識(マインドセット)」については2つづつまとめて書いていきます。

その後に課題を抽出して「デザイナー」として出来る事を考えていきましょう!

ここまで読んで頂いてありがとうございます。また次の記事でお会いしましょう!

皆様の良きデザインライフを!!




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