「注文の多い料理店『序』』宮沢賢治より
ある時 ふかく味わう読書がしたいと 心にわいて なかでも詩によりそい 歩んでみたいと 思うようになりました。詩は暗唱がしやすく すぐにその世界をたちあげやすい そこがいい。濃くあじわうためには すこし噛みごたえがあるものも またいい。古語のように すこし意味がおぼつかなくても 音がうつくしいものは多く 読まれることを待つ詩が ひろがる景色を目にしました本棚をひらきなおし ひとり 愉悦の読書をはじめましたが ときどき 読んでいると浮かぶ色彩がありますたとえば『注文の多い料理