さんぽ 10.31
さんぽした。この間ちょっとだけしたのが結構たのしかったから、さんぽした。
今回はルールも決めた。
事前に道決めないこと、メモ以外携帯みないこと、時間気にしないこと、お化粧していかないこと、満足したら帰ること。
守らなくても誰にも叱られないけど、一応頭の中に置いてさんぽした。つもり。
割といいさんぽだったから、書いてみる。本当にただのさんぽのきろくです。
・そんなつもりじゃなかったけど、まず交番の横を通った。今日のわたしは黒い髪、黒い服、白いズボン、黒いくつ、白いかばん、白いマスクだった。似たような色の車がいるなぁと思って、横を通った。マニアだと勘違いされないか心配だなと思った。
・日向ぼっこしてるおばあちゃんがいた。2人。畑に座って喋ってた。大根の話してた。もうすぐ雪が降るから、大根が埋もれちゃうんだっておばあちゃんAが心配してた。けど、尚更いいんじゃないっておばあちゃんBが言ってた。多分甘くなるとかそういうことなんだろうなと思って、横を通った。大根、甘くなるといいなと思った。
・お話してるおじいちゃんがいた。2人。隣の家に住んでる2人で、塀越しに会話してた。フネさんとお軽さんのやつじゃんってちょっと思った。おばあちゃんのときみたいに話聴こうと思ったけど、方言すぎて聴き取れなかった。おじいちゃん同士にしか分からないこともあるんだろうなと思って、横を通った。あと何十年後かにわたしも分かるようになるのかなと思った。
・めちゃめちゃとんぼとんでる道あった。
・アパートの配電盤みたいなのを直してるお兄さんがいた。1人。ものすごい音がでる機械で頑張って直してた。1人で担当しないといけないの大変だなと思って、横を通った。ここで缶コーヒーあげたらかっこいいだろうなと思った。思っただけだった。
・コスモス、めっちゃ綺麗だった。
・お目当てだったごはん屋さんに着いた。平日のお昼だしと思ってたけど、ものすごい混んでた。この後もしかしたら相席になるかもって言われて、広いテーブルの手前の席に案内された。頼もうとしたら、新しいお客さんが来た。1人。早速相席になった。某作曲家さんにあまりにも似てて、失礼ながらずっと心の中で「坂本」って呼んでた。
いつものカツ丼を頼んだ。相席になった坂本もカツ丼を頼んだ。わたしは単品で頼んだけど、坂本は冷たい蕎麦のセットで頼んでた。注文が上手い。今日は結構暑い日だったから、冷たい蕎麦はちょうどいいと思った。曲を書くのも飲食店の注文も上手いなんて、嫉妬しちゃうな、ずるいなと思った。
タッチの差でわたしの方がお店に来るのが早かったのと、冷たい蕎麦をセットにしなかったせいで、わたしのカツ丼が先に運ばれてきた。父ちゃんに写真でも送ろうかと思ったけど、また一緒に来ればいいかと思ってやめた。坂本には申し訳ないけど、先に食べ始めた。
おいしい。何回も食べてるけど、何回食べてもおいしい。いつもは父ちゃんにあげるお漬物も今日は自分で食べた。
坂本のも来た。よかったよかったと思ってたら、坂本の方からシャッター音が聴こえた。坂本はカツ丼の写真を撮った。初めて来たのかな、誰かに送るのかな、記録用かな、なんて思いながら、坂本と一緒にカツ丼を食べた。
食べ終わってお水を飲んでたら、坂本が立ち上がった。冷やし蕎麦もセットにしたのに早いなと思った。レジの方から電子マネーの音が聴こえた。現代人だなと思った。坂本のこと考えすぎてるなとも思った。というか坂本って誰なんだと思った。
・お店を出てまた歩き始めた。店に入る前より、おなかとまぶたが重かった。
・中学生とすれ違った。7人。自転車に乗ってたり、歩いてたり、どっか遊びに行く感じだった。うわ懐かしいな、学年ごとにヘルメットの色違ったなと思って、横を通った。もう卒業してから何周したか分かんないなと思った。
・同じ道に出てきたりもした。
・足止めちゃうくらいの鳥の鳴き声がした。見たことないけどプテラノドンだろうなと思った。怖さもあったけど、声が聴こえた方を振り返ってプテラノドンを探してたら「ほら!レオ!」って聴こえてきた。レオの声だったらしい。プテラノドンではなさそうだった。ちょっと心配なくらいの声量で、同じ人間としてレオを尊敬した。
にしても、レオ、どんな子なんだろうと思って気になってきた。4歳か5歳か、そのくらいだろうなと思った。もう変な人に思われてもいいからレオを一目見たいと思って、声が聴こえた方をめちゃめちゃ見た。レオを探した。今日を逃したらもう会えない気がした。次のさんぽで同じ道を通っても会えないと思った。
いた。もっふもふだった。白かった。レオ、犬だった。にしてもちょっと心配なくらいの声量で、同じ犬としてレオを尊敬した。新しいドッグランができてることには遅れて気づいた。
・レオ見て満足して、帰ろうと思った。ルールに則った。
こんな感じだった。
色んなとこ歩いて、色んなもの見て、色んな音聴いたさんぽだった。たのしかった。
またしようと思った。帰ってめちゃめちゃ寝た。