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亀岡紀行文
レジ袋の提供を禁止しているまち
"京都府亀岡市"
何年か前に新聞を切り取りして情報収集をしていたときに初めて名前を知ったところで、ぼんやりといつか訪れてみたいと考えていたところ
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今回京都に住んでいるそのちゃんのところに遊びに行くことになって、念願叶って今年のGWに訪れた。
海外経験が豊富なそのちゃんは小学生の頃から利発で、わたしにはない視点から色んなことを教えてくれるのですごく面白い。この京都旅期間は亀岡のことも含め色んなことを時間をかけて話し合った。
そのちゃんのおかげで発見が多くて実りある時間だったなあ、たくさんありがとう
旅の計画を立て始めた頃、偶然大学の先生が授業内で亀岡市について取り上げた。すごい偶然!何か他に亀岡市についてご存知かな〜おすすめの場所とかあったら教えてもらおう〜 っていう軽い気持ちから、授業終わりに声をかけてみるとびっくり。先生も同じ時期に亀岡市に行く予定があるとのこと。なら是非一緒に行きましょうと予定を合わせて一緒に計画を立て始めた。
そして、その話をそのまま、当時実習に連れていって頂いてた別の先生に世間話感覚で伝えたところ、「亀岡市の市長さんは大学のOGだよ」と教えてくださった。そんなこと全然知らなかったので、
まさか、こんなことってあるんだ、とびっくりしていると、さらに「講義で来てくれたこともあるし、(わたし達が伺う旨を) 連絡しておくよ」と言ってくださった。
こうしてひょんな偶然がいくつも重なり、
恐縮ながら亀岡市役所に直接お邪魔をして環境政策課の方々、そして市長さんから直接お話を伺う機会を設けて頂きました。
有難く素敵なご縁に感謝しています。
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亀岡での時間の中で
個人的に特に印象に残っているのは主にふたつ、
海がないまちなのにも関わらず、海洋ゴミ問題を街全体で自分ごとと捉えていること
政策を進める中心人物が父と同世代くらいの男性たちであるということ
”世界に誇れる環境都市を目指す”というモットーを掲げて
2018年12月に「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」という条例を出した亀岡市。
始まりは、市を流れる自然豊かな季節の川下りなどで知られる保津川のゴミの汚染問題だったそうです。貴重な観光資源が台無しになってしまうことを危惧し、定期的に清掃を開始。
そんな中でこのまま清掃を続けているだけでは、いたちごっこになって根本的な解決にならないと考えて、対策に踏み切ることに。
その後 海がないまちとして初めて海ごみサミットを開催するなど色んなことがつながり、宣言を制定する運びになったそうです。
かめおかプラスチックごみゼロ宣言とは具体的に、2030年までに使い捨てプラスチックごみゼロを目指すという内容。
あくまでビニール袋は入り口で、
この宣言の根幹にあるのは"使い捨ての概念を無くす”というもの。
「レジ袋だけ禁止にしたところで効果はあるのか」
「結局ゴミ袋が必要になってくるなら意味がないのでは」
という声が上がるたび、繰り返し説明をしたそうです。
有料化から段階を踏んで、現在はプラスチックのビニール袋の提供を禁止することに成功しています(2019年8月〜)。
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有償にするのではなく、禁止にすること。
この街では
マックやコンビニに行ってもビニール袋はなく、
スターバックスの紙袋も有料で提供されてる。
今となっては容器包装リサイクル法によりプラスチックのビニール袋の有償化が全国的に義務付けられているけれど(2020年7月〜)、それよりも前から、こんなに大きな一歩を踏み出しているまちがあることに驚いた。
「この条例制定に伴って、住民説明会・企業向け説明会をそれぞれ何度も開きました。理解してもらうまですごく大変だったんですよ〜」と、
仰っていた課長さんのキラキラとしたマスク越しの笑顔がとても印象に残っています。
そりゃあそうだって思った。
だってプラスチックのビニール袋、有料化にしたのだけでもこんなに賛否両論があるのに、提供禁止なんてとんでもないって考える人絶対いる。それも海のない街に住んでいるのに海洋ゴミ問題にアプローチするために、なんて言われてもピンとこないだろうし、社会問題を自分ごととして捉えることって簡単なことじゃない気がする、、、
わたし自身海のある街でずっと育ってきて、きっとそれがなかったら環境問題なんて興味も持たなかったんだろうな〜と感じているからこそ、余計に思った。
それに全ての始まりがごみ拾いだったことにも、自分の状況とすごく似ていたから興味深かった。
そのままぶつけた。
「保津川から流れ出たごみが大阪湾に流れ出てしまうメカニズムを、数値としてデータをとって、有料化と禁止の違いを理論的に説明しました」「亀岡の持つポテンシャルが、未来の市内の経済を豊かにするチャンスにつながることを押し出しました。」「直接話をするということがとにかく重要で、全ての地域を巡って対話を重ねていったことが今につながっています。」
と、丁寧に教えてくださった。
実際に様々なメディアに取り上げられたことにより知名度が上がり、ふるさと納税の活発化にもつながっているそう。
人口9万人という、決して大きくはないけど小さくのもない規模のこのまちで行われているこの取り組みにすごく感心した。
人口が小規模の上勝町の45分別の取り組みを先に見ていた分、人口が少ないからこそできることで、人口の多い街ではできない可能性が高いのではないか?
みたいなモヤモヤが解消された。
大袈裟な表現だけど、なんだか未来に希望を感じた。
そのまちにはそのまちの、やり方がそれぞれある。
そして何より、環境政策課の皆さんの熱量に圧倒された。驚いた。
今までの経験で、”地球に優しいアクション”っていう大まかな枠組みのの先導にいる人たちって、女性や若者と出会う機会が圧倒的に多かったから、失礼ながら大人の男の方々はそういうものにあまり関心がないものと思ってしまっていた。
だけど桂川市長さんを始め、役場の皆さんは、
わたしのその固定概念を簡単に覆したんだ。
もしかしたらたまたまだったのかもしれないけど、結果的にこうして形になっていて、街の利益にもつながっているのだから、こんな町おこし、理想的すぎる。
大の大人が一丸となって同じ目標に向かって取り組む姿が、
ものすごく素敵で、新鮮で、とにかく心に残ってる。
そもそも条例とか法律って、影響力が大きい分どこか他人事に感じるというか。
法の上に成り立っているのだから自分の生活と密接に結びついてるはずなのに、
全然違う遠い世界にあるもののような感じがしていた。難しそうだし。
だけどその、根本のきっかけ・過程・かけられた思いを知ってみるとこんなにも身近に感じて、尊重したいと思えるんだな、と
みなさんとお話させてもらって初めて感じた。学んだ。
今回の経験は公的な法を通しての可能性みたいなものを強く感じるきっかけになった。
すってきな街だったなあ
今回は雨天でできなかったので、次行く時は保津川下りをしたいな💫
まだまだ他にも素敵な取り組みをされている亀岡市、書きたいことまだまだあるけど、これ以上書いてると文章がどんどん支離滅裂になりそうなのでここで辞めます。
最後まで読んでくださりありがとうございます😌💞✨