いないいないいないいるいない
自分の存在を、生きている間にどれくらい残すことができるんだろうね。
「あ、これあの人がいた証じゃん!」みたいに思ってくれる瞬間が、これからの人生でどれくらいあるんだろうね。
なんてことを思ったりもします。夏ですね。暑くなってきましたね。
自分のことを自分で決められる人はすごい。私は、自分で決めていることも多分いっぱいあるはずなんだけど、実際にはたくさんの人の手に導かれてここまでやってきたような気がする。
人と話すと「人にはそれぞれ、ちゃんと歴史があるんだな…。」と感じることが最近は多い。「先輩でもこんなことを考えたりするんだな。」とか、「この人普段はこんなに元気に振る舞ってるけど、ここに来るまでいろいろあったんだな。」とかとか。
どうしようもないくらい辛いことも、悲しいことも、反対に嬉しいことも涙が出るくらいジャンプしたいようなことも、人には色々と起こっているのだ。(ものすごく抽象的ですが…)
私の普段の活動は、一人でできることと、チームになってやることが、割と半々ずつぐらいでできている。
だから一人の時間が欲しい時もあるし、みんなと一緒に考えたい瞬間が必要。
どこに行っても自分が「一人ぼっちだ」と思いたくないのかもしれない。
”劇団”という、私の中の不明瞭で不確定で、でも何より愛しい存在のことを考えることが多い。私たちは、ゆりを含めて5人の集団で、そしてみんな女である。
考えることが多すぎるのは、それは年齢や距離が近かったり、まぁそういうことを抜きにしても、ただ単純に考えることが山ほどあったりするからなのだろうか。
たまに考える。どうしてこういう活動をしているんだろう。とか、そういうこと。
そういう曖昧なことを考える。
何かのチームだけで独立するのは、実は結構楽しい。チーム編成を作っていけるのは本当に楽しい。誰かを引き連れていくの、小さい頃はちょっと苦手かも、と思っていたけど、でも、そこが近頃は楽しいと思える。
そしてそう思えるのには多分こんな理由がある。
私の周りにいる人たち、それは劇団員メンバーだけじゃなく、近くで支えてくれる多くの役者の方々、そしてスタッフの皆様。お客様もそうですが。とりあえず今日は劇団員に限った話をしてみる。
この人たちのどういうところが好きなんだろうと、ふと考えてみた。
ふと考えて見つけたものは、「他者のことを認められる柔軟さ」なのかもしれない。
私たちって、実は好きなもの、それは映画にしろ舞台にしろお化粧やファッションにしろ。音楽の趣味まで。似てるところがあったりもするけど、実は結構違ったりもする。好きなもの、興味のあるものが、その時その時で違う。
その前提があった上で、共通していることが一つだけある。
それこそが「他者を認められる柔軟さ」なのだ。
ていうか、私が柔軟でない人間が極端に苦手というところもあるんだけど。
自分の好きなものを止める必要はない。自分しかわからない瞬間があっていい。
同じものを見たり、食べたり、聞いたりしても、同じように感じなくたっていいんだと思う。
だけど、必要なことは「そんな自分と違う人間をいかに認められるか」なのかもしれない。
私は割と楽観的に生きているけれど、その反面、人の考えや言葉に引っ張られがちなところがある。(ここが弱点な気がしている。)
SNSとかで自分と関係ないことが話題に上がったり、揉めていたりすると、全く自分に関係のない人のソレだとしても、「もしも自分にそんなことが起きたりしたら…」とか、「もしこれが、こうじゃなくてこうだったら…」とか勝手に考えて、勝手に落ち込んで、勝手に心が持っていかれてしまうことがよくあるのだ。
(だから多分SNSに向いてない気もするんだけどね…。)
ただ、そういう時にちゃんと引っ張って、連れて行ってくれる人が私の周りにいてくれる人なのだ。柔軟に物事を考えてくれる人たちなのだ。他者を、同じように存在する他者として認めてくれる人たちなのだ
そういう人こそが、自分の心の栄養になって、私にまた”考える”、”想像する”、そして”何かをちゃんと愛する”ということを教えてくれる。
自分だけの世界では、私はきっと構成されていなくって、誰か遠くへと連れて行ってくれる周りの人たちの柔和な優しさで、ちゃんと私は生きてこれたのだな、と思う。
ちゃんと守りたいな、とよく書くけれど、それは曖昧な言葉じゃなくって、誰かを守れることは、ちゃんと自分の強さになっていくんじゃないかと思う。
言葉は凶暴で強烈。本当に伝えたい大切な部分が伝わらなかったりする時もある。
でも、理想論でも、夢見がちでもいいから、言葉に出せることはできるだけだしていく。
誰かの心をワクワクさせられたり、それでいて高い山をちゃんと登っていけるような力をつけられたりしたらいい、それが理想なのかもしれない。
理解しようとしてくれたり、手を差し伸べてくれる人がいるように。
私はやっぱり大事なことを忘れずに、ちゃんとやっていきたいと思う。
宝くじが当たったら、みんなに何か美味しいものでも食べさせようと思っている。買う予定は今のところないけど。
いつも本当にありがとうみんな。だからこそ頑張っていこうな。
小さな船かもだけど負けずに。共に戦って強くなっていこうや。
そんな感じ。
次回の記事は2021年8月8日(日)です。
次回は、今この時に思う不思議なこと、について、書こうと思います。