イケメンの窮地・・・「鵞鳥湖の夜」ディアオ・イーナン監督
今回はネタバレしない程度に・・・
ディアオ・イーナン監督による中国映画「鵞鳥湖の夜」を観た。
正直なところ、予告編を見て、その映像美にやられた!
その映像美は、映画本編では、これでもか!これでもか!と、見逃せない美しいシーンの連続!
是非とも映画館で観る映画かもしれない!!
ただ、その映像美ゆえに、予告編でちょっとボクの中で期待値が上がり過ぎていた感がある。
イケメンが、追いかけ、追いつめられる、怪我を負う、窮地に陥る・・・「フィルム・ノワール」を引き合いに出すまでもなく、日本の「仮面ライダー」を含めて、古今東西、そこに「美」があることは、ボクとしても承知している!
そう、イケメンは、ただヒーローとして描けばいいわけじゃない!
窮地に陥ってこそ、そのイケメン度合いがグッと増すわけだ!!
しかし、しかし!だ!
だてにボクも「モテない道(どう)」「非イケメン道(どう)」を42年間生きてきたわけじゃないんです!
どうしても、イケメンが窮地に陥る、その美しさに対して、斜に構えてしまう、と言いますか、ツボに入らない、と言いますか・・・
イケメンには、厳しくなってしまうのです!!ゴメン!!
(誰に謝っているんだwww)
また、主人公チャウを演じる、フー・ゴーさんが、善人顔のイケメンなのです。。。
この善人顔のイケメンが、「最後に、自分の妻に・・・」という熱く強い思いを抱くのは、確かに、そこに「美しいもの」がある!!のですが、そうなると、前半の「バイク窃盗団」という設定が、少々チープに感じられてしまうのです。
イケメンが、怪我をする、追いかけ、追いつめられる、窮地に陥る!!
包帯を巻くイケメン!!たまらない方には、たまらない美しさなのだろうなぁ(遠い目)・・・
「追いかける」「追いかけられる」その両者が入れ替わる、目まぐるしいスピード感は圧巻!!
まぁ、直前に「象は静かに座っている」を観て、ボクのスピード感が狂っているのかもしれませんね。
しかし、チャウの妻シュージュン(レジーナ・ワンさん)・・・とても健気な嫁様です。。。
何となくボクは、この嫁様に感情移入しちゃいました。。。
しかし、その健気な嫁様を差し置いて、このイケメンの「ファム・ファタール」(運命の女)は、美しきグイ・ルンメイさん演じる水浴嬢アイアイなのです。
グイ・ルンメイさんの美しさは、圧巻!!
そして、「水浴嬢」!
中国の海水浴場や、湖畔のリゾート地で、一緒に泳ぎながら性的サービスをする娼婦だそうです。
中国語では、「陪泳女」、一緒に泳いでくれる女性という意味だそうです。
いやぁ・・・、もちろん公然とは語られませんが、歴史ある中国において、このような風俗の形態は、どのくらい種類があるのでしょうか・・・
こうした、風俗の形態を生々しく切り込んだ部分は、引き込まれました。
しかし、グイ・ルンメイさんが、ショートカットで「水浴嬢」を演じたことの意味は何なのか?深読みしてしまいます・・・
中国女性の風俗事情については・・・いつかボクも、「実録」を書きたいのですが・・・生々しいので、さすがにnoteで公開することは、憚られますので・・・
ディアオ・イーナン監督は、同じくこの美しきグイ・ルンメイさんをヒロインに、「薄氷の殺人」を撮っています。
是非ともこちらも観てみようと思いました。
イケメンが出ていなさそうだし、もしかしたら、こちらの方がボクにはツボかも!?
ディアオ・イーナン監督、今後も是非楽しみにしたいと思います!!