マジパン思い出話第四回 初めて見たよマジカル・パンチライン
TIFの話の前に、マジラジについて触れておきましょう。
アイドリング!!!時代、ラジオ日本のスタッフさんがさとれなを気に入り、一ヶ月限定のラジカントロプスNEXTとして「佐藤麗奈のそれなさとれなラジオ」が放送されました。そのスタッフさんが引き続きマジカル・パンチラインを抜擢し始まったのが「マジカル・パンチラインのマジラジ」です。8月1日から一ヶ月限定で、佐藤さん+メンバー一人ずつ順番に出演という形は、リーダーによる個人面談という雰囲気もあり、貴重な裏話も聞けます。その第一回はこちら。
佐藤さんからの「ライバルは誰か」という問いに「メンバー全員」と優等生的解答を返す浅野さん。そこに「今はそういうのいらないから、ぶっちゃけたやつを聞かせて」とつっこむ佐藤さんのトーク力が素晴らしい。全員に同じ問いをしているので、ぜひ聞いてみてください。
一ヶ月限定だったはずが、サプライズでさらに一ヶ月の延長が決まり、さらにサプライズでレギュラー化が決定。最初は深夜1時半スタートだったのが日曜夜10時に昇格し、今に至ります。デビュー年から始まり、4年以上続くグループにとっては貴重な長寿番組となりました。
アイドル横丁、アルバムリリースを経て迎えたTIF。元アイドリング!!!という優遇もあったとはいえ、新人としてはなかなかない三日間通しでの参加となります。ライブは毎回大盛況で、特典会ではなんと用意していたCDが売り切れるほどの人気。急遽無料のハイタッチ会を行いました。
スカイステージでのライブはこちら。アイドル横丁のころより、さらに自信を増しきらきらしているのが伝わります。
このときのTIFでもっとも印象的だったのが、元アイドリング!!!勢とのスマイルステージでの共演でしょう。リーダーとして元メンバー、元ファンの前に凱旋するさとれなの笑顔も微笑ましいですが、アイドリング!!!落選組である沖口さんにとっては、特別なステージだったにちがいありません。最後、全員でアイドリング!!!の「職業:アイドル。」を歌うのですが、にこにこと全力歌唱する沖口さんの姿が印象的でした(なお、ひまわリーナは曲が全然分からず挙動不審なのはご愛嬌)
そのときの貴重なライブ映像も発掘しました! マジパンの登場は4:50ごろからです。
さらに、九月にはグループとして大きな仕事もひとつ決まりました。「beポンキッキーズ」にて「平成こども讃歌」の歌唱を担当することになったのです。メンバーの制服姿が似合うこと似合うこと(佐藤さんのお店感除く)。東京駅をバックに踊るMV風の動画もあったのですが、見つからず……。代わりに、beポンキッキーズ出演時の動画をどうぞ。
そして、10月23日、とうとう筆者が初めてマジカル・パンチラインのパフォーマンスを生で見ることになります。その場所はなんと、鈴鹿大学。きっと、みなさんの頭に「???」が浮かんだことでしょう。
このころ、ドルオタに片足を突っこみかけていた自分は「マジパンが関西に来たらイベントに行こう」と考えていました。で、鈴鹿です。三重県です。果たして、三重県は関西なのか。日本人にとって永遠の命題とも言えるその疑問に悩みます。が、少なくとも今までで一番近いのはたしか。そのうえ、学園祭イベントということで入場無料。近鉄の鈍行列車で行けば往復4000円弱。これを入場料と思えば交通費も実質無料では?という謎のオタク思考で、行ってみることに。なお、鈍行列車なので往復6時間以上かかります。大変でした。
鈴鹿大学は、大学とは名ばかりの小さな地方大学で、いざ行ってみると学生よりオタクのほうが多いぐらいでした。FM807の番組の公開録音で、他にも何組かアイドルが出演していました。早めに行ったつもりが(11時前着、家を出たのは7時半)、すでに整理券待ちの列ができています。それでも、会場となった体育館が広かったため、それなりに前方の席を取ることができました。
当時、自分はアイドルに詳しくありませんでした。イベント告知の画像から大きい扱いではありましたが、流石に新人アイドルでトリはないと思っていたら、まさかのトリ。
しかし、ライブ後には「こりゃトリだろう」と納得。知名度だとかグループとしてのキャリアだとかではなく、単純に、パフォーマンスとして、です。
最初に二組ほど地元のアイドルグループが出てきたのですが、あらゆる面で格がちがいました。歌唱力は図抜けているというほどではないのですが、ソロパートが多く声質が異なるので、ちゃんと歌を聴いているという気分になれます。顔面はもちろんのこと、衣装も含めたビジュアルが明らかにちがいました。以前までマジパンを苦しめていた複雑な振りとフォーメーションも、華やかな雰囲気を作りステージを狭く見せています。フォーメーション移動が少なくほぼ手振りだけのアイドルライブが、いかにつまらないか。そういうものを「アイドルのライブだ」と思っていた自分にとっては、衝撃的な体験でした。こういうちがいを楽しむのがアイドルなのか、と。
トリ前のWHY@DOLLは、ベテランらしく流石のライブではありましたが、華やかさと勢いという点では見劣りがしました。「こりゃこのライブのあとは誰もできないよ」と思わせる、素晴らしいパフォーマンスであったと思います。歌割が細かく一人一人の声がきちんと聞けること、歌詞や振りが独特でそれがきちんと個性になっていること、遠目にも分かるルックスとスタイルの良さで明らかに一般人とのちがいを生み出していること。それらとメンバーの初々しさが加わり、圧倒的にステージングが華やかであること。
自分が応援しているグループが、単純にパフォーマンスだけ見ても十分楽しめるグループで、心からよかったと思っています。
続いて、特典会です。初めて、五人揃ったメンバーを間近で見ました。全員の美少女っぷりにビビったのですが、中でも凄かったのが小山さん。いや、あれは本当にヤバい。同じ人間とは思えない。完璧に整ったルックスに抜群のスタイル。本当にあれが13歳かと慄きました。
特典会は全員握手のみ。このとき、ひとつ決めていたことがありました。
それは、浅野さんに「浅野さん推しになりました」と伝えること。
どういう風にして浅野さん推しになったのか、は少し前にTwitterで書いたので、そちらを見ていただくほうがいいでしょう。
接触時間が短かったですし、それから次に会うまでずいぶん間も空きましたし、当時はTwitterをしておらずそもそも名乗ってもいないので、おそらく彼女は忘れているでしょう。しかし、自分にとっては大切な思い出です。
各メンバーとなにを話すかはあらかじめ決めていたのですが、唯一話すことを変えたのが沖口さん。(まだまだ不安定とはいえ)5月ごろとは比べ物にならないパフォーマンスで、これは相当努力したのだろうと。「歌上手くなったね!」と褒めさせていただきました。
特典会後には無料ハイタッチ会もあり、学生たちが多く並んでくれました。
「おおー、本物のアイドルだ」
「めちゃくちゃ可愛い!」
というような声が聞こえるたび、誇らしい気持ちになったものです。
それともう一点付け加えておきたいのが、メンバーがとても礼儀正しかったこと。特典会が終わってからの挨拶もとても丁寧で、スタッフの学生さんたちにもきちっと接していました。ああ、本当にいい子たちなんだなあ、と。帰るとき、偶然大学の芝生のところで遊ぶメンバーたちを見かけたのですが、通りかかった三歳ぐらいの子供と「可愛い~」と言いながら遊んでいる姿のなんと尊いこと。
(いや、そういうあなたたちこそ可愛いで)
そんなことを思いながら、近鉄鈍行列車三時間の帰路に着いたのは、懐かしい思い出です。
というように、順風満帆な航海を進めるマジカル・パンチライン。しかし、誰もこのあとに大きな嵐が待っていようとは思ってもいませんでした。
※とうとうライブを見たうえ、推しと初接触。この時点のドルオタ度30%
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