マジパン思い出話第十三回 ドルオタの夏
7月6日、マジカル・パンチライン初の地方でのワンマンライブは、大阪・梅田zeelaで行われました。キャパは250と多くはないですが、大阪はもともとアイドル不毛の地。埋まるかどうか心配していたものの、なんと早々にチケットはソールドアウトします。マジパンの勢いを感じさせました。
上京した途端に地元に推しが来るというのも皮肉なものですが、初の大阪ワンマンですから行かない選択肢はありません。
前物販から会場の外まで続くような長蛇の列。会場はもちろんパンパン。このころはまだ六人でできる曲が少なかったため、過去曲を中心とした四人パート、ドリー移籍後の曲を中心とした六人パートに分かれていました。また、このとき初めて、はるゆらのメルティ―衣装が披露されました。過去にさかのぼって新メンバーの衣装を作るなんて、なかなかないことです。ファンにとってもはるゆらの二人にとっても、ありがたい気づかいでした。本編のラストでは、新メンバー代表ということで吉澤さんが挨拶。運営、ファン、先輩四人に感謝を述べつつ、涙を流していました。これまでの苦労や吉澤さんの人柄がうかがえる涙で、こちらもぐっときました。
この日合わせて、10月のニューシングル発売、ファンクラブの開設、10月14日二回目の大阪ワンマンが梅田シャングリラで行われることも発表されました。会場の規模も大きくなり「マジパンを売っていくぞ」という気合の見える発表でした。
翌7月7日には、大阪の装和きもの学院にて浴衣のツーショット撮影会がありました。これが、今まで参加した中でも一、二を争うほどの神イベント。まず会場が、文化財に指定されている伝統的な建物でした。畳の上での特典会は初めてです。浴衣も、きもの学院が貸し出ししてくれた浴衣なので、素人目にも市販のものとは物がちがいます。ツーショット撮影のみのイベントであるにもかかわらず、列が伸びに伸びてまったくイベントが終わらず。浅野さん、小山さん、清水さんを撮った写真のツイートのインプレッションは凄いことに。
また、特にこのとき可愛かったのが吉澤さん。会場の伝統的な雰囲気に、普段のお転婆な様子はどこへやら、緊張の面持ちでおしとやかに振舞っている様に、ついツーショットを買い足してしまいました(このときが初の吉澤さんとのツーショットでした)。
7月14日には、渋谷ストリームホールでワンマンライブが行われました。こちらも早くにチケットはソールドアウトし、会場はいっぱい。このときは、大阪とちがい二人は常にステージに立ち続けていました。加入からわずか半年足らずであることを思うと、二人の努力がうかがえます。
新曲として「Alright」が発表されたのもこのときで、「ハルイロ」からのピンクサイリウムの美しい流れが印象的でした。メンバーは終始笑顔で、ステージは常にキラキラ。「ONE」で締めるエモーショナルなラスト。余計なガジェットを足さない「正統派アイドル」の姿がそこにはありました。
また、このとき初の名古屋でのワンマンライブ、およびこれまでのマジパンの最大キャパとなる横浜ベイホールでのワンマンライブが発表されます。清水さん曰く「横名阪」ツアー。
沖口さんは、絞り出すような声で「らんらんホールでは悔しい思いをした」「横浜ベイホールを埋めたい」と口にします。それに触発され、一オタクとしてもできる限り協力したい、という思いで書いたのが「この夏からマジパン始めようかな、という人向けのマジパンガイド」でした。初めてマジパンに行く人向けに、鉄板曲や特典会のレギュレーション、各メンバーの紹介などをまとめた記事で、少しでも集客の役に立っていればいいな、と思います。
7月28日には、吉澤さん、吉田さんの合同生誕祭も行われました。4~6月の定期公演にてどんどんキャラが確立していった二人にスポットが当たった、素敵な会でした。吉澤さんの天然&おバカ、吉田さんの画伯&大食いという個性が、どんどん浸透していったように思います。
そうして、8月2日、3日、4日、TIFを迎えました。実は、これだけドルオタをしていながらTIFは初参加。マジパンは様々なステージに出演するので、マジパンを回るだけでスケジュールはいっぱいになります。
初日は、選ばれたアイドルのみが出演できるTシャツステージでした。相手はなんと、NMB48と=LOVE。このメンツの中に選ばれただけでも、誇るべきことでしょう。
その後、スマイルガーデンではアップアップガールズ(2)とコラボ。マジパンの歌う「二の足ダンシング」の完璧っぷりに、メンバーのスキルの高さを実感します(吉澤さんが鼻リコーダーをやったのがナイス!)。
爽やかな青空の元でのスカイステージは「三日間でもうこの満足感は越えないのではないか」と思うほどの素敵なステージでした。
その後、特典会では無料ハイタッチ会をやったのですが、その列の凄まじいこと。特典会場を横断するほどの長さで、言葉を交わす間もないハイタッチであるにも関わらず、10分近く終わりません。その後のツーショット撮影会の列もすごかったです。
このとき、オリメンでは最後の一人となる小山さんから認知をもらおうと「ウバですが……」と名乗ると「えー、もう知ってるよー」との答えが! いったいいつ、どのタイミングで覚えてもらったのか分かりませんが、ろくにチェキも撮っていないモブオタを覚えていていただき、感謝しかありません。
また、このときTIFにアイドリング!!!でTIFに来ていた佐藤さんが、吉澤さん、吉田さんと初遭遇で一緒に写真を。初期から推しているファンにとっては、熱い一枚です。
そして二日目、一発目はスマイルステージ。昨日の「この満足は越えない」という呟きをあっさりとひっくり返す、圧巻のステージだったのです! 「ONE」から始まり「ONE」で締めるノンストップのメドレーに、ラストは「今日がまだ蒼くても」。まさに「対バンで戦える曲」の強みを前面に生かした構成でした。そしてなにより、メンバーの「絶対に爪痕を残してやる」という迸る気合がすごかった。比べるものではないと思いますが、前後のアイドルのライブが気の抜けたものにしか思えなかったほどです。自分が直接見た中で、いまだにあれを超えるパフォーマンスはありません。それぐらい、素晴らしいステージでした。
二日目の特典会では、浅野さんともう一人、沖口さんと撮りました。あの熱いステージを見せられて、ぜひともリーダーに「凄かった! 絶対売れような!」と伝えたかったからです。
最終日はフジヨコステージから始まり、こちらも入場規制がかかるほどのパンパン。アイドルクイズ王大会では浅野さんが今年も活躍し、最後はドリームステージにて再びメドレーで締め。充実のマジカル・パンチラインの力を見せつけたTIFであったと思います。
ちなみにこの日のTIFからの帰り、駅で偶然はるゆらに遭遇しました。というより、向こうから手を振られました(苦笑)。二人からすれば、MPLのTシャツを着たファンを見かけて、思わず振ってしまったのでしょう。オフで自分からオタクに声をかけるのは褒められた行為ではありませんが、二人の初々しさが伝わるエピソードとして紹介しておきたいと思います(住所バレには繋がらない乗換駅であったことは注記しておきます)。
8月24日には、@JAMに出演します。上京以降オタ活にお金を使いすぎていたこと、@JAMにいまいち好感が持てなかったこともあって、このイベントは参加しなかったのですが、結果として「行けるのに行かなかったことで後悔したイベントナンバーワン」になりました。なぜなら、新曲として「もう一度」が初披露されたライブだったからです。
「今日がまだ蒼くても」で確立したマジパンの個性を、より推し進めたようなエモーショナルな一曲。清水さんは、ライブ中感極まって涙したほどです。個人的にも、ドリーミュージック時代でもっとも好きな曲となり、その初披露の機会に立ち会えなかったのは痛恨でした。
8月31日には、お台場のマイナビステージでイベントがありました。この日はなんと、一曲のみ撮影可。マジパンで、野外で撮影など滅多にありません(結局、現在に至るまでこの日のみだったはずです)。たまには気合を入れていこう、とほぼ始発で現地に向かいます。6時半には到着しましたが、すでに先客がいたのは驚きました……。
しかし、頑張った甲斐あって最前のベストポジションをとることができました。日当たりも良好、最高の撮影日和です。小山さんとアナウンサーとのカラオケバトル、マジパンのライブを楽しみ、カメラのシャッターを切りまくります。次現場の汐留の前に「カメコは速報性が大事」と思い、ネットカフェに行って写真をチェックしました。
「うわあ!」
ここはネットカフェです。にもかかわらず、リアルに声が出ました。それぐらい素晴らしい一枚と行き当たったのです。
その一枚が、こちら。
アイドル写真としてのみならず、学生時代から撮ってきた自分の写真の中で、まちがいなく断トツナンバーワンと言える一枚です。もう僕の人生で、これを越える写真は撮影できないでしょう。朝の6時半から現地にて並んだ僕に、神様が微笑んでくれたとしか思えません。
※この日撮影した他の写真は、こちらをご覧ください。
こうして、アイドル尽くしの2019年夏を、最高の形で締めくくることができたのでした。
※とうとうアイドルイベント最大の祭典、TIFを満喫したので、この時点のドルオタ度90%
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