田舎暮らしがなぜ私を癒すのか
私は海外へ来て、やはり田舎暮らしが落ち着きます。
何度吸っても有り余る、透き通った空気。
人で溢れかえることのない静けさ。まるで友達みたいに仲良くなれるスーパーの店員さんや、人とのつながりが濃いコミュニティ。
それが田舎暮らしの良さである。
私は名古屋の中心地でかなりにぎやかな区域に約5年間住んでいました。(友達からは名古屋のスラムと呼ばれていた)
その頃からだんだんと体調を崩すようになり、
週末は森や山で過ごすように。
崩れた神経細胞をひとつひとつ元に戻していくように、そのころから自然へ足を運ぶことは私にとって一番の「リトリート」です。
都会暮らしでは、よく登山やキャンプに行き、毎週のようにサウナへ行ったりして自律神経を整えることが必要不可欠に。
今思えば身体に合わない働き方と、適当な食生活をしていたのでそうでもしないと生き延びれなかったのかもしれません。
そのうちにコロナ禍になり、また一段と自分を見つめ直す時間が増えて気がつきました。
「私、たぶん都会向いてないんだ」
なんせ私は、人混みが苦手で、
電車を回避するために職場から5分の場所へ引っ越したほどの人混み嫌い。
観光地は人が多いので行きたくない派。どちらかと言うと人がほとんど辿りつかない”秘境”派。
その頃からビーガンの食事法やオーガニック食品、サステナブルなどに興味が湧き、いろんなポッドキャストや本を物色してたどり着いたのが、
ニュージーランドでした。
ニュージーランドに決めた理由は、
ハイキング、キャンプのメッカであること。
オーガニック、ナチュラリストの国であること。
女性リーダーや起業家が集まる小さなヒップな国であること。
そして、人口が少ないこと。
その前から知っていた四角大輔さんの、
ニュージーランドの湖畔の森で自給自足をしながらデジタルノマドとして生きる生き方に感銘を受けて、さらにビビッと来ました。
なので私の海外渡航の目的は主に、
「人の少ない場所へ行きたかった」
「田舎にこそ、私の行きたい生き方が詰まっているはず」と言う直感で、決まりました。
実際に海外へ来ると、私の想像通り、
豊かで時間や気持ちに余裕のある生活を送っています。
私が田舎好きを好むのは、「Less is more」(少ないことが豊かである)というミニマリスト的な考えもあるかもしれません。
どうせ住むなら、
家賃も高く、常に忙しかった賑やかな都会で「より多くのもの」を求める生き方よりも、静かな田舎で、ゆっくり過ごす方が心に優しくて幸せに感じます。
田舎暮らしは、家賃も安く家も広くて、時間もお金にも余裕があって、週末にご近所さんとビールを飲むのが楽しみになるような生活です。
(実際にオーストラリアでは、物価の高騰でオーストラリア人でさえも都会に家は買えないというシリアスな問題もあるけれど。)
さいごに
田舎暮らしって、不便なことも多いけれど、
その不便さが私は好きです。
「欲しいものが簡単に手に入らないから作ろう」とDIYや料理が得意になったり、
「やることないし散歩でも行こう」
と運動も増えたりして、人間らしさが増している。
外食もほとんどなくなって、お家で友達を招いてご飯を作ったりお酒を飲んだりするのが今まで以上に楽しい。
都会暮らしも田舎暮らしも経験した私にとって、私がいま大切にしたいものは、
「なんでも手に入る便利さ」ではなく、
「お金で手に入らないプライスレスなものを楽しむこと」なんだろうなぁと思います。
この空気、この自然、人々の優しさ、生活。
二年前の私はこのなんでもない生活をゆったり楽しめる心の余裕と時間が欲しかったみたいです。
だから私は田舎が好きだし、
この先も田舎に住みたいと思っています。