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【限定草木染のシルクインナー】オンラインでの美しい色の行方

新しい草木染のシルクインナーシリーズを、2021初めにお届けする運びとなりました。
去年やりたいと思っていたことが軒並み予定が飛んでしまって、あおりを受けてどうにもできなかったのを仕切り直し!という気持ちです。

シルクインナーを作る理由

ムーンプランナーは基本的に月の満ち欠けの手帳を軸に活動していますが、たまに限定商品をお作りします。
それは満ち欠けを連想させるものであったり、自然の力を手に取れるようなものであったりを心がけています。時間や満ち欠けの動きというのは、手帳の上にあるものではないからです。

そしてとても大事なことですが、限定品の売上は手帳を作り続けるための大事な資金になっています。
1冊900円の手帳を1年2冊買って頂いても1800円。これだけだと手帳を作り続けることはとてもむずかしいのですが、たまに販売する限定品の売上を合わせてここまで作り続けることができています。

草木染のシルクインナーも、なんやかんやで5回目です。
はらまきだけの時もあれば、新月・満月の日に染めてもらえたラッキーなアイテムもあれば、色っぽいピンクにシックなグレーと、様々な色合いを作ってもらいました。

またシルクは繊維の王様とか繊維の宝石とか言われるくらい美しく、高機能です。初めてシルクのインナーを着た時のすとんと胸のつかえが落ちるような感覚は今でも忘れられません。
「ああ、私は今まで服の感触にすごくストレスを感じていたんだな」とわかりました。大したストレスではないかもしれませんが、それがないシルクの肌触りが「今までストレスあったね」って教えてくれるというか。

金具やアジャスターのない形で、ある意味なんの面白みもないので、オリジナリティが大切なアパレルメーカーではあんまりないものかもしれません。
それにシルクで職人手染めの草木染だと、やっぱりお値段も張ります。だからあまり一般的ではないのかなあと感じるアイテムです。

今回は「パンジーで染める水色」ですが…

今回は、水色です。
12月に星回りが新時代に刷新されて、その入り口が水瓶座。このタイミングなので、水瓶座のテーマカラーのひとつである水色にしよう!となりました。

ところがこれもなかなか…
最初に染めたものが「これは…やり直しですね」となって、一度差し戻し。
意外とむずかしい!

出来上がったものはとても美しい水色で、グレイッシュな雰囲気で、「ユニセックスな感じで使える水色にしたいです」という要望通りです。
ユニセックスというのも水瓶座のキーワード。

さて、じゃあ写真を……と思った時、大問題が発生です。
撮影してもちゃんと色が映らないのです!
フィルターをかけ、修正しても現実の色とはちょっと違う……

このオンライン全盛時代に、モニターでは確認できない色。

あまりに調整ができず(プロならそれも簡単なのかもしれませんが…正月休みで助けてくれる人はいない)、この色は二度と作らないぞ…と思うまでに。

と同時に、これからは「モニター映りが悪い色は消えていくのだろうか」という事を考えました。

オンラインでは伝わらない美しさ

新型ウイルスの影響もあって、オンラインで人と会うことが強制的に取り入れられるようになり、オンライン映えはさらにすそ野を広げています。
そんな中で、まさかの「オンラインでは伝わらない美しさ」という色が私の前に登場している2021……。

水瓶座は、デジタルガジェットや、それこそオンラインコミュニケーションのようなものを司り、新技術の守護のような役割が振られています。
それをイメージして作ったというのに!
映らない!
いやべつに、草木染だしそもそもデジタルからかなり遠いじゃん、という突っ込みはあると思いますが、まさかのデジタル時代に突き付けられる「オンラインで伝わらない美しさの存在」について、立ちはだかる壁について、茫然と考えるはめになりました。

とても美しい色です。
雨が上がった瞬間の、雲間の青空。
まだ灰色にかすれている中に鮮烈な水色。
派手ではないのに、身に着けるとパッと華やかさがあり、老若男女問わず透明感というか、雑音をスッと消すノイズキャンセリングのような力がある。
そんな美しい色。

それは、オンラインでは伝わらない。
オンラインで伝わらないものは、消えていくしかないのでしょうか。
失われていくしかないのでしょうか。

色見本でいうならこんな色です。でも「こんな色です」で伝わるものなのでしょうか。

リアルにしかないことを

デジタル技術によって世界がグッと変貌したのは、私はどっちかというといい事かなと思います。
でもそこに問題があることも、なんとなくわかります。

それによって失われていくことについても、分かります。
それは、たとえば、このスミレで染めた美しい水色の絹だったりするかもしれません。

(写真は差し替えになるかもしれませんが、とにかくこんな感じです!)

キャミソール二枚セットタンクトップ二枚セットもあります。

環境にやさしく、自分にも美しく楽しく喜びに満ちたインナー

今回もエシカルファッションブランド「リブラ」さんにご協力を頂いて作っています。

1月中のご予約で数を決めて、必要な分だけ作るという無駄のない作り方なので、お届けまで時間がかかってしまいます。
草木染なので、当日の環境によっては完璧に同じ色にならないこともあります。また、化学染めと違って退色や変色も起きやすいです。
というデメリットもありつつ、ある意味それは今まで「普通のこと」でした。環境に負荷をかける程に大量に作る必要なんて、最初からなかったとも言えます。

かといって、安価な衣料品で私たちの生活は助けられてきた側面も大きくあります。
なのですべてをいきなり全部否定するのはむずかしいので、例えば、このシルクインナーを服の下に一枚着ることで、大きな変化の第一歩になるという可能性はとっても大きいと思っています。

「シルクってこんなにいいのか」「草木染ってもっと民藝っぽいもっさりしたものだと思ってたけど、こんなにきれいでかわいい色があるなんて」「オーガニックとかエシカルって、ちょっと頭でっかちで不自由に感じていたけど、このキャミは最高…ほかにもいいものがあるのかも」

全部じゃなくて一部から変えていくことは、とても大事なことです。
それに、シルクのアイテム&職人手染めの草木染って、そりゃあお高いです。ですが、なるべく抑えめ価格になるように、かといってひどく搾取になるような激安にはしないように、試行錯誤ですがご用意しました。

パッケージや配送方法をなるべく簡素にしていますので、もしプレゼントにされる方はご自身で素敵にして差しあげるのも、心の通うコミュニケーションになると思います。
中身は、最高だから!

ご注意点がいくつか

そんな手間のかかる、ちょっと厄介で、美しいけれど儚いシルクインナー類ですが、ご注意点は以下の通りです。

ご予約締め切りは1月末予定です。
お届けは2月中旬から下旬ですが、新型ウイルスの影響もないといえないので、その旨ご了承ください。
わかり次第、メールでお知らせいたします。
染める日の環境によって、色味が少し変わってくるという特徴があります。
大きく変わることはありません。
また、退色に関しても他の草木染より起きにくい新万葉染めという手法を取り入れていますが、退色や変色は着用を繰り返すうちに起きてきます。
色の変化を抑えるには、なるべく手洗い&陰干しをお勧めしています。
お届け方法は、ご注文内容数、お届け先ご住所によって、当店で佐川・ゆうパック・ヤマトから選んでお送りします。
恐れ入りますが配送方法のご指定はして頂けません。
追跡番号はメールにてお知らせします。
なお、代金は送料込みの価格となっております。
2月中旬から下旬のお届けのため、手帳などを一緒に注文するとその頃まで届きません。
極力、シルクインナー類のみでのご注文をお願いしています。

注文の多い料理店になっておりますが、この儚く美しい限定品はとても手のかかる子です。だからこその美しさがあります。


個別のアイテムの紹介は、次のnoteに書きますね!
フライングでのご予約も結構頂いていて、今までのアイテムですっかり虜になってしまった方も…。特にはらまきは毎回100枚以上ご予約があるので「はらまきってそんなに売れるものなの!?」とよく言われます。
あれはね、……一度使うとどうしてもあれがいいんですよ……私も他のを買ったりもしたんですけど、どうしてもね……柔らかさといい伸びといい、厚みというか薄さというか……

そこらへんはまた次に。

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