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神様の眠る日

やがて誰もが目蓋を下ろして
黄昏の帳が空を包んでく
消える世界はどこまでも眩しくて
あたたかな光は頬を染めゆく

時計の針はついに進むことを辞め
街の輪郭は薄く解けてく
終わる世界はどこまでも優しくて
まどろみの中にすべて溶けゆく

『お終いにしよう』そう囁いた
君の優しい声だけが、耳に響いている

私だけが目を覚ます朝に
やっと気づく君はもう目覚めない
起きてよ神様、ひとりにしないで
世界にとり残さないで

世界はつまり私の見方で
幾らでもその姿を変えるんだろう
終わりを願った、それが正しいとか
解りはしないまま日々は過ぎゆく

『お終いにしよう』そう囁いた
君の優しい声だけは、忘れられぬまま

嗚呼、

君だけがもう居ない朝に
やっと気づく君こそ私の神様
心も涙も、もう枯れ果てた
思い出すら残らないで

取り零したもの、忘れてしまったもの
目を背けた私の愚かさを

どうか奪わないで、意地悪な世界だけど
君が教えてくれた、何より美しい

夢の残り香が薫る朝に
君の安らかな寝息を聴いた
もうあと少しだけ、まだ目覚めないで
君の寝顔のそばに居させて

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