見出し画像

セイレーン

雨も降らない夜の底
君が爪弾くギターの音
魔法みたいな歌声と
溺れていたいと望んだこと

誰も知らない海の底
僕ら今だけ踊っていよう
いずれ訪れる代償も
それでもいいと笑い飛ばそう

僕ら言葉の泡になって
記憶の中に、とけてゆく

君が笑って言葉になった
触れられやしないや思い出になった
それでもいいやって明日を殺して
昨日を生きている!今日も

魔法みたいな君の声も
汚した感傷もその後悔も

口では言えない愛おしさも
忘れちゃうのかなぁ

さよならなんて言えやしないや
触れたくたってもう会えないんだ
今更なんだ!って明日は嗤って
君を攫って往く、忘れて逝く

僕ら言葉の泡になって
叶うのならば、またいつか

君が笑った夢を見ていた
言葉が散った月日の彼方
君は未来で僕を待ってた
夢だと知った刹那でさえも

大人になって僕らは知った
泣いて笑って。痛みを識った
君が居なくたって日々は続くって
知りたくなんか無かったなぁ!



いいなと思ったら応援しよう!