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振動が伝えるもの

5.16.2021

太陽のサビアン
牡牛座26度
スペイン人の男が恋人にセレナーデを歌う
Rudhyar: A spanish gallant serenades his beloved. 
♘ 26度
25度で取り出した結晶・エッセンスを味わう度数

そしてMateria Primaから出てきてくれたのはモリブデンのカード。
42 • Molybdenum • Mo【194】

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牡牛座12度
ウィンドウショッピングする若いカップル
Rudhyar: A young couple window-shopping.
♘ 12度
未知のものへの探究心が生じる度数

天秤座14度
真昼の暑い時間に男が昼寝をする
Rudhyar: In the heat of the noon hour a man takes a siesta.
♘ 14度
13度で得た資質を日常に馴染ませる度数

世界の豊かさ

牡牛座26度の詩に込められているのは、それこそ私たちのDNAにしっかりと刻み込まれているような類の、思わず魂が震える「想い」なのだと思いました。

いつの時代も変わらずに、普遍的にそこに在るもの。そこへまっすぐ向かっていくエネルギーのことを、私たちは「愛」と呼ぶのではないか、そんな風に思うのです。

このことに思いを巡らせた時に、いつだったか Instagram にあげたリーディングのことをふと思い出しました。考えが全くまとまらず、独り言としてあとがきメモのようなものを残していたので、なんだかすごく印象に残っていたリーディングです。

「聞く姿勢」
あなたは今、目を閉じてじっと「無意識」の声に耳をすませています。その姿はさながらセラピストのよう。絶対的な信頼関係によって心の底でしっかりと繋がり、全身全霊でその声を感じ取り「吸収」しているかのようです。

「話を聞く」ということ。それも「しっかりと聞く」ということ。話す方も聞く方も、ここまでの関係性を築くにはかなりの覚悟を必要としたはずです。なぜならそれは、「素」の部分をさらけ出す勇気と受け入れる勇気に支えられているからです。

自分自身でしか割り切れない「素数」のように、あなたが自分自身と誠意を持って交わす「約束事」のことをきっと「自分軸」と呼ぶのだと最近考えています。そして、自分が自分のセラピストとなって真摯に話を聞いてあげることで、むくむくとその姿を現してくれるように思うのです。

独り言(ここまでお付き合いいただいてありがとうございます)
「豊かさ」という大それたテーマで考えをひねり出してみた時に、それを作り出すエレメントは「心が喜ぶもの」であるはずだと思ったのです。それらはまだまだ世界のどこかに隠れていて、未だ見たことがない「カタチ」をしているのかもしれません。

ただ、特定の条件下でしか見ることができない月や太陽の「蝕」やオーロラ、虹などが、なぜ人間をこれほどまでに魅了し感動させるのかを考えた時に、そこに「世界の豊かさ」の鍵があるのかもしれない、と思いました。まだその物語を語るだけの材料が揃っていないのと、言葉への置き換えができていないのですが、その発見の旅を私たちは日々続けているのかもしれません。

この時に挙げていた特定の条件下でしか見ることができない月や太陽の「蝕」やオーロラ、虹というのは、私たちのDNAにしっかりと刻み込まれた魂を震わせる「想い」つまり、可視化された「愛」の風景であって、そのことをきっとあの時の私は書きたかったのではないか、と思うのです。

セレナーデというのは、その文化の中であまねく認知されている「愛」の形ですけれども、それが、たとえば一瞬にして誰かにとっての特別な「愛の歌」として作用するならば、普遍的なものがその人にとっての「特別なもの」に切り替わる瞬間が必ずある。そして、その一瞬しか感じることのできないような「魂の震え」というのは「個」であると同時に、個をも含んだ「全体の感情」となっていくのではないか、と思ったりしています。

若いカップルがショッピングのさなかウィンドウ越しに見ているのも、きっとそんな、個を含んだ全体の感情なのかもしれなくて、全ては自分の中の海に浮かんでいる、というようなイメージなのです。もしもそこに「執着」があるのなら、それは全体に反映され、逆に物質や感情への執着がないほどに社会の中での苦しみなくなり生きやすくなる、というように、個の「振動」は全体に「連動」していくものなのかもしれません。

制限の中の自由

このモリブデンの男の子がキラキラ光るボールを手にしたように、あなたの心の中にも、私たち人間のDNAに刻み込まれた普遍的な「豊かさ」の種が芽生えるのかもしれません。愛されたい、認知されたい、成功したい、経済的に自立したい、それによって精神的にも安定したい、というような。そして、その実現のためには、今あなたが両足で立っているその場所は少しばかり小さいようです。

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今はまだ頼りなげな小さな球体の上にいるあなたが、この制限された状況から一歩足を踏み出して、キラキラのボールで思いっきり遊べる広い場所へと移動するためにできること。

それは、今おかれている状況を観察するところから始まります。

今、あなたはどんな環境にいますか?

シエスタ中の男性は、その環境、状況のもとで実現可能な最善のことを、きっと彼の夢を通して勧めてくれているのだと思います。例えば、彼が経験している真昼の暑さ、という条件下では、活発に動き回ることがかえって仇となり、後退を余儀なくされることもあって。そのような制限の中では「是が非でも達成しなければならないのだ」と己を追い詰めるような心や、恐怖心、そして無鉄砲な行動を煽る思考を、一旦脇に置いて暑さがひくまで休憩する勇気も必要だ、と伝えてくれています。

制限の中だからこそ見えやすくなる「方法」のこと。
それは、手立てがなくてどうすることもできないよね、ということではなくて、選択肢が狭まることによって見えてくる「今できること」こそが突破口となるかもしれない、というメッセージなのだと思うのです。

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どんなに煩わしい条件に縛られた状況にいても、やっぱり人はオーロラを見たいと願い、太陽や月の「蝕」の時間に合わせてせっせと写真を撮る準備をし、そして虹を追いかけて雨の中を移動するのだと思います。なぜなら、その愛の景色は「個」をも包摂した「総体的な愛や豊かさ」に繋がっていることを、セレナーデの例からすでに私たちは知っているからです。

牡牛座の物語はもうすぐ次のサイン・双子座へと移行していきます。一歩一歩進んでいくための計画を立て、時機を見てタイミングを合わせて行動しようとする論理的な「思考」は、これから「他」の存在を意識したものへと徐々に変化し、コミュニケーション能力として表現されていくことになります。

今日、あなたが引き起こす魂の振動が、隣人にとっての「愛」や「世界の豊かさ」となって全体に伝わっていきますように。

Moon Garden

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