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存在すること

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存在することに関する思考、哲学、宗教、日常
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#存在

マハー パンニャー パーラミター 心

マハー パンニャー パーラミター 心

■序

今日は宗教、特に佛教に関連して少し話します。宗教というと、何か胡散臭い匂いがするかも知れませんけれども、わたしが言う宗教とは、「救い」と「心の自由」のあるもの、と云う意味です。

大学時代から佛教に興味はありました。けれども、ほんとうの意味で佛教に出会ったのは、29年ほど前のことでした。熱心に勉強したことも今は大半忘れているようです。昔書いた手記を2つ見つけました。今と多少考えが違っている

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相対性

相対性

今日、“のもと物理愛”さんのこんな記事を読んだ。

視点という相対性。いつも感じる。
自分を中心に生活を考えるときもある、
宇宙の広大さや長久の時間を考えるときもある、
そして考えるときは、それをもとに相対的に考える。
小さいサイズで考えるときは、そのサイズで見て計り、
大きいサイズで考えるときは、そのサイズで見て計り、
感じたり判断する。
人間は、
小さい円を描いて、「これを全宇宙と見做そう」と

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“存在”の波に揺られて

“存在”の波に揺られて

その少年の後ろに、見つめる者が居る、
少年は踊つてゐるけれども、自分では意識してゐない、
自身は、ただ単に歩いてゐる、
いや、歩いてゐるといふ意識もない、
見つめる者は、その見てゐるものから、世界を作り上げる。

人は、
ささいなことであつたとしても、そこに意味を作り上げて、存在させる、
 ことができる、
虚しいまぼろしであつたとしても、そこに世界を作り上げる、
 ことができる。
存在は活動であり

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存在すること − 意味

存在すること − 意味

存在することシリーズ、5回めに入った。

前回「人は意味(心)の世界を造る」と言った。この一節を読んだ人は多分、「ああそうだね」と軽く読み跳ばしたに違いない。でも、ここ、すごく重要で大事でかつ肝心なところなんだよ、個人的には。

よく人が言うのは、人生の意味を探す、とか、何のために生きているのか人生の目的を見つける、とか、生きている意味を知りたい、ものごとの価値を知る、とかなんとかだよね。ところで

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存在すること − 愛

存在すること − 愛

このシリーズは今回で4回目だ。今まで、
1.実感
2.責任
3.変化
について話したね。

Twitterを見ている時、こんな引用が流れてきた。

すべての存在はそこにあるだけで宇宙に受け入れられているのです。そこに、最大の価値があります。 (マザー・テレサ)

マザー・テレサ……クリスチャンですよね。僕はクリスチャンじゃないし、特定の宗教、宗派を信じているわけでもない。でも、今日はちょっと宗教的

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存在すること − 責任

存在すること − 責任

前回は「存在を実感する」ことについて書いてみた。

何事もまず存在しなければ始まらないよね。たとえびっくりするような高度の文明を持つ宇宙人が現れて偉そうにしても、存在したから出現できるんだ。しかし存在するということだけでは何の意味もない。世界は存在する個々——原子のような微細なものから始まって、人間、星辰に至るまで——が互いに作用し合って活動しているって、この前は考えたんだった。この前提が正しい

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存在すること − 実感

存在すること − 実感

確か小学6年生の頃だったと思うね、あまり記憶は確かではないんだけれども。不思議なというより畏怖の念を起こすような体験をしたんだ。といって特別な場所ではなかったよ。自分の家の中、奥の六畳の間に、何故か一人いたんだ。ちょっと薄暗い部屋で、南側の障子から柔らかい明かりが入ってくる。そんな時、ふと感じた、なぜ僕はここに居るのだろうか、なぜ僕はこの場所、この地上、この宇宙に存在しているのだろうか、と。自分だ

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