オノ・ナツメはいいぞの話
漫画をジャケ買いすることが多い。
表紙と題名、あとはカバーに書かれたあらすじだけでひょいひょいと購入してしまう。元々が守銭奴なのと、勘が悪くない方なので大きく外したことはないが、1-2巻買うとだいたい満足してしまうため、私の本棚にはそうした漫画がいくつも並んでいる。
だが、ジャケ買いした漫画の中でひとつだけ、完結まで揃えた漫画がある。ベタ惚れしすぎて、同じ作者さんの別の漫画を買い漁ったくらいの作品だった。
『BADON』。
2019年に月間ビッグガンガンにて連載を開始し、2024年に連載終了。単行本にして9巻で完結した。作者はオノ・ナツメさん。
オノ・ナツメさん、というと『ACCA13区監察課』の方を思い浮かべる人の方が多いかもしれない。ACCAは2013年に連載開始、2017年にはテレビアニメが放送された。こちらは単行本6巻で完結している。
この『BADON』と『ACCA13区監察課』は、同じ「ドーワー王国」という架空の国を舞台にしており、その世界観を共有している。バードン、というのはドーワー王国の首都の名前である。
いつものことながら前置きが長い。
この度、『BADON』完結&『ACCA13区監察課』10周年を記念して、「ACCA × BADON コラボカフェ」の復刻がおこなわれることとなった。(現在は終了しています)
前回開催時点では私はBADONもACCAも知らなかったので今回が初参戦となる。
というわけで今回は、「ACCA × BADON コラボカフェ 〜リバイバル〜」に行ってきたよ報告になります。
私はBADON全巻既読、ACCA3巻まで既読の状態での参戦。
同行者の友人は、誘った時点ではACCAアニメ全視聴済みだけであったが、参戦日までにBADONをアプリで8巻まで読んできてくれた。
友人「ACCAの結末知らずに来たの???」
吾輩「君もよくBADON最後まで読まずに耐えたね???」
注文はすべてタブレット。料理だけでなくグッズも頼めてしまう。よくある「フードメニュー1品以上の注文が必要」というような制限はなく、あくまで「全メニューの中から1品以上」注文すればOK。リピートしやすくて嬉しい。
そしてメニューが全部美味しそう! というか美味しい。
コラボカフェのメニューって見た目・概念重視で味はイマイチなイメージが強かったのだがそんなことなかった。胃袋が許す限り全部食べたかったが80分では厳しい……。
しかもメニューは会期の前半・後半で一部入れ替わりがあり、何なら東京会場と大阪会場でもちょっぴり違う。
メニューを1品注文するごとにもらえるランダムコースターも前半・後半で完全にチェンジなので本来なら何回も通ってコンプリートしたいものなのだが、私が行ったのは会期終了前日なので……。
「大好きな漫画だから」というのもあるだろうが、普通におしゃれなカフェとしても大満足のボリュームだった。もっと通っても良かったかな……。
宣伝だけさせてくれ
今回は友人を連れての参加となったが、この人が見つかるまで同行者を探すのにめちゃくちゃ苦労した。
BADONの知名度低くない?????
行ったあとInstagramに画像をあげたところ、ACCAに関しては「昔アニメを見てた」「絵は知ってる」という連絡を数人から貰ったのだが、BADONを知っているという人にはまだ会っていない。
なんでよ! BADONはこんなに面白いのに!
BADONはいいぞ!
ダンディなイケおじ系が好きな人
日常系、ヒューマンドラマ好きな人
裏社会とか興味ある人
何より喫煙者が好きな人!
登場人物たちのほとんどがワケありの前科者。一癖も二癖もある彼らの軽妙なやり取りと時々のぞくシリアスな過去と現実、それに正面から向き合っていく人間模様が大きな魅力。絵柄も相まってちょっとした海外ドラマみたい。
取っ付きにくいんじゃないか? という心配はご無用です。
面白いから!安心しろ!
おしまい。
※超余談
私の推しだけ紹介させてください。
アント・ラズさんです。周りからはラズと呼ばれています。
罪状は強盗罪。11年服役。誕生日は9月9日。
刑務所内では「変わり者」と呼ばれ、ハートたちに出会うまでは基本的にひとりで過ごしていました。開業後も、店に残って電話番をすることが多いです。
推しポイントは、おしゃれで派手な色の服も着こなせてしまうところと、寝癖がひどいところ。あと4人の中では(おそらく)唯一、アイロンがけと裁縫ができるところ。器用でセンス良し。
なぜ彼が強盗をしたのか……というのは単行本5巻で明かされます。泣くよマジで。俺は泣いた。
はい。これで本当におしまい。