高僧の教え1

第1話はこちらから

https://note.com/moon_and_trust/n/n70101e710ae8

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神様は、ボクにこんな僧侶の話をしてくれた。

どうやら、僧侶がある講話で村の人々に話していた時のものだった。ある村人が僧侶に話しかけて、こんなやりとりが始まったらしい・・・

僧侶は、夜空を見上げてこう話してくれた。

あの頃の私たちは、幸せとは何かを分かっていたのじゃ。生きとし生けるものがお互いの生活を大切にしながら、生活の中で輪廻を繰り返しておったのじゃ。

輪廻を繰り返すというのは、すなわち、我々の魂が何度も生まれ変わるということなんじゃよ。これが分かっていると、この先を生きていくのに、恐れが無くなっていくのじゃ。

例えば、病になったとしよう。この病が治るのかどうなのか?そんなことに頭を悩ませる必要がない。なぜなら、来世があるから、またやり直しが効くと思えるからのう。今世に執着することがどんどんと無くなっていく。そうすると、どうなるか。とても生きやすくなるんじゃ。今世にしがみつこうとするから、とても生きにくくなる。

例えば、お金。お金を稼ごうとすると、お金は入ってこない。お金に執着せずに、人に喜んでもらえることに心を配ると、お金は自然に入ってくるんじゃ。そのことを多くの起業家、経営者は知っているはずじゃ。でも、一般大衆はそのことを知らないんじゃ。もしかしたら、起業家、経営者でも、お金に苦しんでいる人たちはこのことを知らんのかもしれんのう。もしも、知らないとしたら、それは苦しみのあまり、もったいない生き方をしていると言えるのう。この生き方の解釈を変えた方がもっと幸せを手にすることができるのじゃ。

もしも、この世で大事なものがお金だと思っていたら、その大切なお金は手に入らないんじゃよ。お金じゃなくて、愛が大事だと思っていたら、愛は手に入らないんじゃ。人脈が大事だと思っていたら、人脈は入ってこないんじゃ。逆説のように聞こえるかもしれんが、この世に存在しているものを手に入れようと思ったら、そのものを直接求めてはならんのじゃ。そのものを直接求めるのじゃなく、それを生み出す元になっているものに、思いを持たないといかんのじゃ。

例えば、お金なら、お金をもたらす人に思いを持つ。お金をもたらす人に思いを持つと、お金への執着が消える。そうすると、もっと人に素直に、真摯に向き合うことができる。そうすると、人に目一杯幸せになってもらうことを意識して、お金以上に安心や信頼を得られるような働き方をするじゃろ。そうすることで、相手はあなたに価値を感じて、もっと多くのお金を払いたくなるんじゃ。

愛も一緒じゃ。あなたが愛を大事にしたいと思うのなら、愛を大事にするんじゃなくて、愛を生み出す、気持ちを大事にする必要があるんじゃ。愛は何で生まれているかと言うと、人を慈しむ気持ちから生まれておる。人を慈しむ気持ちというのは、相手が生まれたままの赤子のように、何の条件もなしに向き合う時の気持ちのことを指しておる。だから、愛を求めるのではなく、慈しむ気持ちを自分も、他人も、持てるようにまずは向き合う必要があるんじゃ。

そのために重要なことが、自己肯定感を持つ、そして高めるということなんじゃ。自己肯定感というのは、「自分がこの世に生きていて良いんだ」というような気持ちじゃよ。自己肯定感が高いと、どんなときでも、笑顔で居られる。自己肯定感が高いと、周囲の人を安心させられる。自己肯定感が高いと、存在そのものが明るく感じる。そうすると、その人と一緒に居て、安らぎを感じれるんじゃ。それこそが愛の源泉にある慈愛、慈しみが形になったものだと捉えたら良い。だから、自己肯定感が高いと、愛を与えることができるんじゃ。愛を与えることができると、相手を満たすことができる。相手を満たすことが出来ると、満たされた愛が溢れて、自分のところに返ってくる。もしくは、その溢れた愛が他の人を満たして、そのほかの人から自分のところに間接的にかえってくるんじゃ。

だから、愛を求めるのなら、愛を与えることが手っ取り早い方法なんじゃ。そうすることでしか、本当の愛に満たされることはないんじゃ。それなのに、多くの一般大衆は、愛を求めようとして、愛して欲しいということをまず先に求めてしまう。愛を求めるのなら、愛を与える。これが真理なんじゃ。

それと、もしもお前さんが愛を求めるのなら、その愛を求めることを他人に求める前に、自分に求めるのが良いと覚えておくと良い。自分に愛を求めるというのは、こういうことじゃ・・・おまえさんが、誰かのことを好きだとするじゃろ。その時に、相手を好きだという気持ちが先走るあまり、相手のことを追い求めると、相手は逃げるんじゃ。おまえさんの思いが強くなりすぎて、相手にとっては、重荷になるからのう。そんな重い奴を好きな人間はまぁ、おらんもんじゃ。中には変わった人間もいるかもしらんが、多くの人間は、重い奴からは逃げたいじゃろう。自分の足を引っ張るような感覚に襲われるからのう。

では、どうしたらいいのか?そんな時には、自分を好きになる努力をするといいんじゃ。自分を好きになる努力をすると、自分が磨かれていく。自分が磨かれていくと、勝手に魅力を放ち始める。魅力を放ち始めると、周りの女性が、男性もじゃが吸い寄せられるように集まってくるんじゃ。その引力を持つことが、好きを形にするためには重要なんじゃ。「自分磨きをする」という言葉があるじゃろ。その真理はこういったところから来ているんじゃ。次に、お金、愛と並んで、一般大衆が間違えている考え方に人脈というのがある。これについては、次回お話しよう。今夜の講話はこの程度にしておこう…(つづく)

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