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持ち味が作品を作る
むうです。
6月のこと、
美術館が全て閉館だった日。
絵を見に来たのにがっかりした日。
カフェに入り
「なにしようか」作戦会議していたら
「あ!あそこは?」と
思い出したとある本屋さん。
なかなかタイミングが合わず
行けなかった場所だ。
ワクワクしながら吉祥寺へ。
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この日は写真の展覧会が行われていた。
風景をメインとした素敵な写真だった。
テーブルには写真集が並ぶ。
表紙を開いてみる。
いい写真だった。
手に取ったのはヌード写真。
70年代の香り漂う表紙、モデル。
日本人が目指した世界。
こういうの、好きだ。
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フォトグラファーは立木義浩さん。
お恥ずかしながら、存じ上げなかった。
そして、他の作品にも目をやる。
「東寺?」
インパクトある書体が目に入る。
京都にある、あのお寺
「東寺」だ。
A3位のサイズで、モノクロ写真。
東寺にある仏像たちが写っている。
「なんて美しいんだろう」
すっかり虜になった。
あまりの美しさに何度も見返す。
まるで生きているかのような。
光の当たり具合、空気感。
これはモノクロを長年撮り、
ヌードを撮り続けた立木さんだからこそ
撮れるものだと思う。
他の東寺の写真集とは
当たり前だけどまるで違う。
捉えているものが違う。
見えないなにかを撮れる人
写真家の本質は作品に出る。
生意気ながら、そう思うのだった。
散々悩み、
私が購入したのは
東寺遍照という写真集に。
東寺についての解説があって読みやすい。
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丁度東寺は1200年の節目を迎えるそう。
小松美羽さんの展示もある。
是非一度行ってみたい。