好きな色
あなたの好きな色は何ですか?それはなぜですか?
好きな色の理由を言える人は少ないのではないかと思う。
理由もなく、ただ惹かれる、魅せられる。
たぶんそれが「好き」ということだから。
私は、夕暮れを少し過ぎた紫っぽい空の色が好きです。
昼でもなく、夜でもなく。
ほんの数時間しかない、束の間の曖昧な空の色。
理由はないですが、とても好きなのです。
色にはそれぞれ、普遍的なイメージが存在する。
例えば、ピンクは「可愛らしい」、オレンジが「元気」といったように。
この原理に基づくと、
赤はどちらかというと、明るい”陽”の雰囲気を纏っていて、青は”陰”の雰囲気を纏っている。
そして、この背反した2色が混ざった色が「紫」
私は、”陽”でも”陰”でもない。
この曖昧さを持った色に惹かれているのかもしれない。
世の中で1番聞く色といえば、「白」と「黒」ではないだろうか。
”善悪” ”勝敗” ”是非”
世間はなんでもはっきりさせたがる。
自分自身が、真っ白に生きているわけもないのに
人のことになると、必ず潔白性を証明しようとする。
私はこれが嫌いです。
世の中、グレーでいい。
生きるのなんてグレーでいいと思うのです。
人は誰しも嘘をつくし、建前を言う。
それ全てが、「黒」だとは思わない。
でも、たしかに「白」ではないから、グレーでいいんだと思う。
生きづらさを抱える人の大半は、グレーを好まないのではないでしょうか。
でも「紫」のように、混ぜることで新たな色となることを覚えていてほしい。
単色だけが、世界のすべてではない。
いろんな色を混ぜて、自分だけの色を見つけてほしいのです。