温泉旅【真鶴・湯河原】

平日に連チャンで二日も有給を取った。

ふだんは、ほぼしない行為だ。

朝いつもと変わらない時間に家を出て、以前から泊まってみたかった湯河原の温泉旅館へ向かう。

毎朝上りの東海道線へ乗り換える横浜で、今日は下りのホームで電車を待った。

それだけで見える景色が全く違う。

二日間は仕事のことを考えなくていい。なんとも言えない解放感だった。

横浜で熱海行きの東海道線に乗り込む。空席がいくつもあった。横浜から座って行けるなんて幸先がいい。

非日常感を強烈に味わいながら、乗客の少ない電車に揺られて西方へと進む。

東海道の下りに乗るのは去年の夏以来だ。青春18切符を使って浜松まで行ったことがあった。

窓の外には冬晴れの真っ青な空が広がっている。

ハイキング日和だな…

湯河原に行く前に手前の真鶴で降りて、真鶴半島をぐるっと歩いてみるつもりである。

湯河原も真鶴も初めてだった。

小田原を過ぎて、窓の外は街並みから一面に広がる海へと変わった。この景色がなんとも言えず美しい。

早川、根府川と停車し、次は真鶴だ。横浜から一時間余りで着いた。