「投げても投げても気が付かない」⑪
普段生活していると、あまりにも当たり前すぎて言葉のやり取りに無頓着になっている気がしませんか?本当に、会話は成り立っているのでしょうか?見ていきましょう。
ボールを「ことば」に見立てる。
ひだり君が「ことば」をみぎ君に投げます。みぎ君は「ことば」に気が付きません。ひだり君は、たくさんの「ことば」をみぎ君に投げます。それでも、みぎ君は気が付きません。
こんなやり取りになっていますね。
例えばこんな「ことば」を入れてみます。
【ひだり君】みぎ君、今日は面白い事があったんだ。聴いてくれる?
【みぎ君】……
【ひだり君】……?!
【ひだり君】ねぇ、みぎ君。話聞いてよ。面白かったんだよ。ぜひ、みぎ君に聞いてほしいんだ。きっと、興味あると思うんだ。
【ひだり君】……
こんな感じですね。さて、ここでは何が起きていたんでしょうか?
色々な想像が出来ますね。例えば‥‥
①みぎ君は、意図的にひだり君を無視していた。
②ひだり君とみぎ君の間は、とても離れていて、声が届かなかった。
③みぎ君は、何かに夢中になっていて、ひだり君の声が全く耳に入ってこなかった。
④ひだり君とみぎ君のいる場所には、たくさんの人がいて、人々の騒音に声がかき消されてしまった。
⑤みぎ君は、誰とも話をしたくない気持ちになっていたので、あえて聞こえないフリをした。
あなたはどんな事をイメージしましたか?ここから見えてくる事は、ひだり君がコミュニケーションをとりたくても、その場の状況や環境、またはみぎ君の感情や状態によって、成立しない事があるってことだなぁと思いました。
私がひだり君だったら、ちょっと気持ちが落ちるなぁと。せっかく話しかけているのに、なんで反応しないんだろう?って。「せっかく」って!!なんて事でしょう!「話しかけてやったのに」とか「一緒に分かってほしいのに」とか、なんだか自分勝手な思いや感情だけで、みぎ君を見ている感じがしました💦
みぎ君の感情や置かれている状況を想像しないまま、自分の気持ちだけみてると、こんな気分になるのかも?こんな時、あなたならどうしますか?
ボールを「感情」に見立てる。
今度は、ボールを「嫌い」という感情に見立ててみます。
【ひだり君】みぎ君に対して「嫌い」という感情を投げかけます。
【みぎ君】ひだり君の送った「嫌い」という感情に気が付きません。
【ひだり君】たくさんの「嫌い」という感情を投げつけます。
【みぎ君】ひだり君の「嫌い」という感情に気が付きません。
そんなシチュエーション。
あら?なんかひだり君って、みぎ君の事を「嫌い」って思てるくせに、すごくみぎ君の事が気になっているんだなぁと気が付いてしまいました。たくさん「嫌い」って感情を投げらるだけ、ひだり君の事を観察しているのかもしれません。
「嫌い」という感情と「好き」という感情は、紙一重?
そんな言葉が思い浮かびました。みぎ君は、ひだり君の事、どんなふうに思っているんでしょうね?
ボールを「広告」に置き換えて見ると。
今度は、ボールを「広告」に置き換えて見るとどうなるでしょう。例えば、SNSで流れてくる「PR広告」。ボールを置き換えて、眺めてみてください。
【ひだり君】みぎ君に広告を発信する。
【みぎ君】広告に反応しない。
【ひだり君】色々な広告を発信する。
【ひだり君】どの広告もみぎ君は反応しない。
この場合、ひだり君は広告主ですね。みぎ君は、消費者。これありますね。みぎ君めがけて発信した広告は、当たらなかった。次に色々試した感じでしょうか?消費者が興味のない広告は、数を打っても当たらないという事なのかもしれないですね…。広告って難しいと思いました。
あなたは、ボールを「何に」置き換えますか?
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