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マス化品揃えは従来の仕入慣行では出来ません。#644

その商品を大部分の人たちが使うようになったときに、その購買者、使用者を大衆っていうねん。

どれが大衆なのかって探しに行くと見えて来んもんやで。
見えるのは、ストックリッチやねんから。
気をつけてや。
親代々の住まいの地価が上がったから売り払って、サバブにとんでもない高価な住宅を買い換えた人や、親の財産があるからって、高価な買い物をする人たちのことやねん。調査してみ、よう分かるで。

常に人口の8割を占めてる一般大衆は見えへんねん。
忘れらたあかんで。
どんどん売れたモノが大衆品で、買った人が大衆やということを。

試売して買ってもらって、初めてマス商品が生まれるねん。
技術的な手順でいうたら、試作・試用・試売の繰り返しでしか生まれへんねん。

マス化できた商品特性やねんけど、
第一は、価格帯が低く、品群の価格帯の幅が狭く、売価の種類数も少ないこと。

第二は、値ごろ周辺の品目と陳列量にデプスがあり、際立って多いフェイシング数を与えること。

第三は、そのために品目数と単品SKUを絞ること。

第四は、品切れをなくすこと。

第五は、商品構成を統一すること。

第六は、出店はドミナントエリアづくり。

第七は、とにかく多店化し続けること。

これがマス化への絶対条件やで。

これを推進するための最大のコツは、ベンダーとの交渉のあり方やねん。
1)試売・試用を繰り返すこと。
実際の引き取り量は週または隔週単位としてや。

2)ベンダーに年間取引量と13週単位の引き取り量との予測を提示すること。

3)その時の仕切値とベンダー側負担の販促予算とを交渉し、年間計画として決定すること。

4)自社の努力。
1日100個以上売れるか、入店客の1割以上が買う、従業員が競って買い・使い・食べる、この3つの条件に当てはまる品目を一品ずつ増やす運動を展開することやで。

こうやって育てられた商品がコア商品やねん。
10坪の売場に一つは必ず揃えたい品目やんか。
コア商品を中心に同時に使う他の品種と関連品をまとめ買いをしてもらえる売場づくりを強化していってや。

現実はすぐ落とし穴にはまってまうねん。
商品単価をアップさせたいという誘惑。あるあるやんな。
ちょっと売れ出したとたんに品切れ。ほんで調子に乗ってバリエーションを一挙に増やしてデッドストック。自滅するパターンやで。


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