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風花 朋(Kazahana Tomo)
2021年11月23日 16:19
雲のすき間から差す黄金色の光の柱。溢れだす光。神々しく輝くその光のまぶしさに目を細める。離れてしまった大切な人。今そばにいてくれる大切な人。そのすべての人を愛しく想う。おだやかな日々。めぐりゆく季節。私たちはみな幸せになるために生きている。この美しい夕景に心満たされるような日々を、大切にしようと想う、いまこの時。今日という日が終わりろうとしている。
2021年10月10日 12:29
導きだされる答え。頭のなかを埋め尽くす無数の選択肢。なにが正解かを決めるのは自分自身。果てしなく続く、選択するという行為。決断できずに途方に暮れることもある。幸せであるために生きているのに、終わりの見えない苦しみで、ときどき胸のなかがいっぱいになってしまう。私は何をしたらいいのだろう。私に何ができるのだろう。しがらみの中に生きる。そんな世界はもうおしまいにしたいから、終わりのない選択をし続
2021年7月17日 15:40
扇風機の風でなびく髪の毛を、頭の両側から挟み込むようにクシャっと掴んで離してみる。ふわりとトリートメントのいい香りがする。部屋のなかから眺めるベランダは、刺すような強くまぶしい日差しに照らされて、そこだけ白く浮いたように見える。そのベランダの光が反射して、ほのかに部屋のなかは明るい。しかし明るすぎることはなく、心地のよいほの暗さも残っていた。なんとなく流しているテレビから、まるでBGMのよ
2021年7月4日 14:59
いつものお店でお昼を食べる。顔馴染みの店員さんたちとの他愛もない会話。食事を終え、図書館に寄り、その後軽く買い物もすませ歩いて帰る道の途中、真ん中に大きな池をたたえた公園の横を通り過ぎようとして、何とはなしに、その池のほとりをぐるりと一回りしてみることにした。初夏の蒸し暑さのなか、木々の緑は日に日にその色の濃さを増してゆく。穏やかにたゆたう水面を噴水のしぶきが細かく揺らしている。そこへ太陽の光