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神経芽腫のお薬:ユニツキシン
おはようございます。うしくんです。
今日のお薬は、ユニツキシンです。
神経芽腫のお薬ですね。あんまり聞いたことない病名ではないでしょうか?
ではではやっていきましょう。
1.神経芽腫ってなに?
神経芽腫とは、白血球、脳腫瘍に次いで多く発生する小児がんの1つですね。
副腎に発生することが多いようです。
どこが癌化したかというと、胎児期の神経堤細胞を起源とする細胞が癌化したものです。
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E5%A0%A4より引用
発症のピークは0歳から3歳と早期から発症します。
症状としては、頭のこぶ、目の腫れ、手足の痛み、貧血及び青あざなどの症状をきっかけで発見されます。
神経芽腫細胞の表面には、GD2(ジシアロガングリオシド)と呼ばれる糖脂質が存在します。(がんのバイオマーカーになるかもしれないと検討されていますね)
まとめ
神経芽腫細胞とは、小児がんの一種で神経細胞が癌化したもの
2.お薬ってどうやって効くの?
ユニツキシンは、遺伝子組換えキメラモノクローナル抗体に分類されているお薬です。
キメラは初めてですね。
キメラとは、要はヒト以外のマウスなどの遺伝子とヒトの遺伝子をミックスしてあるよということです。
使う場合は、アナフィラキシーには注意が必要ですが、キメラだからだめ!というわけではないです。
中外製薬のHPより引用
では、いつのもように添付文書を見てみましょう。
添付文書
ジヌツキシマブは、ヒトジシアロガングリオシド(GD)2に対する抗体であり、神経芽腫細胞等の細胞膜上に発現するGD2に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性及び補体依存性細胞傷害(CDC)活性により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている
神経芽腫細胞表面には、GD2が多く存在することがわかっています。
なのでGD2に特異的に結合する抗体を作れば、腫瘍細胞を破壊できますよね?という考え作られたお薬ですね。
ADCC活性:
薬が細胞に結合すると、顆粒球やNKリンパ球が抗体のFc部分に結合して神経芽腫細胞を攻撃
CDC活性:
薬が細胞に結合すると、補体を介して神経芽腫細胞を攻撃
抗体というのは、目印みたいなものですね。
目印を目指して腫瘍細胞を破壊するための細胞が集まってくると。
まとめ
お薬(抗体)が、腫瘍細胞表面にあるGD2に結合し顆粒球やリンパ球活性を促し、細胞増殖を抑制する。
免疫は、ちゃんと理解しようとすると難しいですよね。
そのうち復習したいと思います。