RET陽性肺がんに新しい治療薬:レットヴィモ
こんばんは。
うしくんです。
オリンピック日本、頑張ってますね。
選手同士が対戦後に握手したり褒め称えたりしているのを見ると
やっぱりスポーツはいいなと思います。
それでは、今日はRET陽性肺がん治療薬の承認を得たレットヴィモについて勉強しましょう。
1.RET陽性ってどういうこと?
がんは遺伝子の一部が変異することでおこることがあります。
薬によっては、遺伝子変異の有無で効果に差が出るます。
なので治療をする前に、ちゃんと調べて無駄な治療をしないようにします。
投与したはいいけど、全然効果がなかったでは困ってしまいますよね?
抗がん剤は、副作用も強いですし、無駄どころか害になってしまいます。
今回の薬は、RET遺伝子の変異を確認します。
RET遺伝子ってなんだよ?って感じだと思うので説明すると
RET:rearranged during transfection
:トランスフェクションする際に再編成する領域として発見
RET は、受容体型チロシンキナーゼをコードしている癌原遺伝子
こめんどくさいことはさておき、がんの原因になる遺伝子ということです
甲状腺癌や肺腺がんに認められる遺伝子の異常ですね。
2.薬はどうやって効くの?
まぁこれも添付文書はまだないので、
国立がん研究センターから引用です。
ここでバンデタニブと書いてある部分の代わりに、レットヴィモ(セルペルカチニブ)が作用します。
要は、遺伝子に作用するわけではなく、RET遺伝子から産生されたRETキナーゼ(チロシンキナーゼ)を阻害するということですね。
チロシンキナーゼが阻害されれば、それ以降の癌化タンパク質が合成されないので、結果として癌抑制効果が得られるということですね。
まとめ
RET陽性とは、肺腺癌に癌原遺伝子でありチロシンキナーゼをコードしている。レットヴィモは、RET陽性遺伝子が作りだしたチロシンキナーゼを抑制しそれ以降のタンパク質の合成を阻害することでがんの抑制をする。