鈴木大地の無双を封じた「バサロ泳法15m潜水禁止ルール」を知らず英国選手が失格に
いい意味でも悪い意味でも、話題が尽きないパリオリンピックですが、またまた新しいニュースが。
現役選手にあまり知られていないオリンピックの禁止ルールに引っかかって、有力だった英国選手が失格扱いになってしまったそうです。
バサロ泳法(ドルフィンキックを使った潜水泳法)は、1988年のソウルオリンピックで鈴木大地選手が金メダルを獲得した際に注目されたもの。
しかしこの泳法があまりにも早く泳げてしまうため、国際水泳連盟(FINA)はこの技術に対して新たなルールを設定しました。
バサロ泳法15m潜水禁止ルールの背景
バサロ泳法の特徴: バサロ泳法とは、スタートやターン後に水中でドルフィンキックを行い、水面下を高速で進む技術です。
ソウルオリンピックでの成功: 1988年のソウルオリンピックで鈴木大地が金メダルを獲得した際、バサロ泳法は世界中に衝撃を与え、多くの選手がマネしようとしました。
安全性と競技の公平性: バサロ泳法の普及に伴い、安全性や競技の公平性に対する懸念が浮上しました。長時間の潜水は酸素不足や、ブラックアウトのリスクを伴うため、選手の健康を脅かす可能性があると考えられたんです。また、この技術がバサロ泳法を得意とする一部の選手だけに有利になることも問題視されました。
15m潜水禁止ルールの導入
1988年のソウルオリンピックの後、国際水泳連盟(FINA)はこの問題に対処するため、以下のようなルールを導入しました。
潜水距離の制限: スタートおよび各ターン後に潜水して良い距離を最大15メートルまでとする制限を設けました。このルールにより、選手はスタートやターン後に15メートル以内で必ず水面に浮上しなければならなくなりました。
技術の多様性: これにより、選手は潜水に頼らず水面での泳法にも力を入れる必要があり、競技全体のバランスが取れるようになりました。
このルール変更は、鈴木大地選手のようなバサロ泳法に依存する選手にとっては大きな壁となりましたが、競技の安全性と公平性を確保するためには必要な措置とされています。現在でも、このルールは適用されており、水泳競技の重要な基準の一つとなっています。
しかし今回、英国の選手がこのルールを知らずにオリンピック競技に出て、失格に…。
この選手はスタート直後およびターン後にバサロ泳法を使用し、「15メートルを超えて」潜水。20メートル以上潜水し、水面に浮上しなかったため、レース中にもかなりリードしたんだそう。
それだけ、バサロ泳法が早いんですね〜。。
この事件に対して、Xでの反応もさまざま。とくに日本人からは、皮肉いっぱいのコメントも多数でした。
このポストに対しても、「欧米の自業自得」というコメントが目立ちました。
ただこの選手に関しては過去のルール制定の背景など何も知らないし、やらかしは自己責任だけど、こんなふうに言われてしまうのはちょっとかわいそうだなあという印象です。。
それにしても、オリンピックって、意外と知られていないルールがたくさんあるんですよね。
そのスポーツのルールだけでなく、オリンピック限定ルールというか。
プロとして、日頃の練習に加えてそういうルールは一通り知っておいた方がよさそうだなあと思いました!
…というかコーチが知っててくれ!😂
ルール制定から35年経ってますし。