181「詩」再会
遠い昔
古い下宿の一部屋に集まって夜が明けるまで仲間たちと語り合った
たわいのない毎日の出来事
これからやりたい事
世の中の事
本の事
あの時
未来は
溢れる可能性に
眩しい光のかたまりだった
40年の月日が流れた
もう一度会えた懐かしい友
あの時描いた未来に
今私たちは立っている
きみは描いていた未来に立っていた
私はというと
相変わらず作品作りに悩み苦しんでいる
一冊の詩集も残せず
心に浮かんだ言葉を編みながら
頭を悩ませている
形は違ってしまったけれど
おそらく
それはとても幸せなことかもしれない
なにより
こうしてきみと私が
昔とちっとも変わらない願いを
心に描いている事
それが伝わってきたこと
それは奇跡のように幸せなことかもしれない
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