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65「詩」いつもの道

仕事が終わって買い物を済ませ
いつもの道を歩いて帰る
いつもきまってこの場所で
空を見上げる
曇った日も
雨の日も

昨日は鳥のような雲が浮かんでいた
小さな雲の粒は
自分が鳥の一部だと知っているのだろうか
雨粒にもなれない小さな自分は
消えるだけだと思ってやしないか

やわらかな色合いが闇に溶ける前の
いちばん綺麗な空の一瞬を
力に変える
思い切り翼を広げ
そうして一気に飛び立つ

遠く離れているとそれが鮮やかに見えるのに

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