伴瀬 朝彦 / エモノ （2019）
これは自分の昔からの習性で、いわゆるシンガーソングライター系譜のミュージシャンに関していうと、男性がソロで活動している方々の作品に好きなものが圧倒的に多い。
逆にバンド形態だと、女性の方々が組んでいるものに好きなものが偏っていて、特に女性ボーカル物は非常に大好物だったりする。
その理由づけというのが、今ひとつ長年できていなくて歯がゆかったりするのだけれど、それはさておき、近年、自分が大好きな男性ソロアーティストの一人が、伴瀬 朝彦。
彼の2ndソロ「エモノ」は、完全一人多重録音だった前作とは異なり、今回はバンド形態で録音をして、作品をまとめている。
その結果として、男子が一人淡々と音を構築しながら作品作りをしている密閉感は損なうことなく、同時にサウンドの風通しがよくなっていて、耳ざわりもよく、リスナーに対して、とても門戸が開かれているような仕上がり。
R&B、フォーク・ロック、モダン・ブルースなどの音楽スタイルは、どうしても渋くなりがちだけど、彼はそれを近代のポップ・ミュージックとして軽やかに鳴らせていて、一言でざっくりと言ってしまうと、とても最高。そして、自然に挑発的な"感じ"は、ジャケットに写っている彼の視線からも十二分に感じ取れると、思う。
このnoteでは主に音楽ストリーミング配信で（も）聴ける作品をピックアップしています（自分が主に利用しているのがapple musicのためリンクはそれ用で貼っております）が、instagramでは自分の手元にあるフィジカル作品を紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいませ。