クライミング シューズという呪物
フリークライミングとゆう魔の領域があり、そこへ足を踏み入れるときには、クライミングシューズとゆう呪物を身に纏う必要がある。
それなしでは、岩場の呪いにより、どんなに足掻いても頂きへ登り詰めることは出来ない。
たかが靴と、とても言えない恐ろしいものである。オレは今の靴に辿りつくまでに、、左右の足の親指の爪を2回づつ失っている。爪下血腫によってだ。
爪下血腫については改めて書きたい。
まず、記念すべきファーストシューズだが、5.10rogueである。これを買った理由はクライミングを教えてくれた古老が、5.10がいいべさといったからである。特に理由はない。サラダ記念日みたいなもんだ。
この靴の特徴としては、足入れ感がチープで、荒々しくクライミングとゆう荒野を感じさせてくれる靴である。
しかし、いかんせんやわらかすぎる。足が強い人なら多分OKだ。この靴でガンガン登ってる人もいる。
オレの足は、よく言えば柔軟性があり、悪くいえばひ弱だったので、すっぽ抜けまくって、一緒に行ってたオヤジにどやされ続けていた。
まさに呪われし靴。
呪われつつ半年が経過して、シーズンが終わった。
次の靴はスカルパフォースだった。rogueで登れずにいるオレを憐れんで、オヤジが貸してくれた。この靴も初心者用ではあるが、rogueよりは若干硬めの靴である。
つま先をホールドに引っ掛けて踵の角度は変えずに登る事によりすっぽ抜ける事がほぼなくなった。
この靴により、地獄のようなグダグダ期を乗り越えることに成功した。
しかし、所詮は初心者用である。少しかぶった壁や、ヒールフックのような高等テクニックを要するルートでは、体幹が弱いオレを支えてくれる相棒にはなり得なかった。
この靴は岩が鋭すぎる新しい岩場で履きすぎた為、ソールがお亡くなりになった。
新しい靴を探す旅がまた始まった。5.10好きな古老が、ワシのteam5.10をよかったら安価でお譲りするがのというので、履いてみたが悪い意味で柔らかく足の甲がまったくサポートされず激痛にみまわれ、古老と岩場でケンカになった。
次の靴は、スポルティバ・カタキである。岩場で、友達から借りてめっちゃ足入れ感が優しくてこの靴だ!と思い購入した。
しかし、攻めすぎたサイズを買ってしまったため、両足の親指の爪が死んだ。
こんなクソ高い靴をリンスにつけろとか生ゴミネット履いて履けとか、どう見てもネットの噂でしかねえだろ?みたいなアドバイスをガンガンされて人間不信になってしまったのは今となってはいい思い出だ。
諦めて2サイズアップの靴を購入し、今まで登れなかったルート登れるようになり、足に合って、しかも快適に登れることの重要性を思い知る事となった。
これから、クライミングシューズを買う人に言いたい。キツい靴買ったらだめだ。少し伸びるかもしれない。だが、そんなに伸びないかもしれないのだ。
うんと練習すれば、靴は削れるし壊れる。はじめから、ベストシューズを買いたいとゆう気持ちは分かるが、我慢するのは違うところでやった方がいい。多分。