明るいほうへ
2020/6/25
先週の日曜日はなんだか変な天気だった。
快晴の土曜日とは対照的で朝から小雨が降っていた。
岩場にいく約束をしていたが、これはダメかもしれない。
相方にメールすると、もう向かっているが、やめようか?と言う。
やめようかと言われると、初めて行く岩場だったこともあり、見るだけでも見たくなって行きたいと頼んだ。
早朝から降っていた小雨をまとってアプローチはビショビショだったが、薄くかぶった岩場は乾いていて染み出しも少なくいいコンディションだという。
しかし、とんでもなくツルツルの岩質だ。鍾乳石?しかも苔蒸しているではないか。そしてなんだか薄暗い。
比較的大きい岩場が貸切り状態だった。
昼にした。
ふいに相方が遠い目をしながら、形見にヌンチャクを貰えばよかったなと呟いた。
クライマー仲間の形見分けがあったらしい。
何かのタガが外れたのか昔話になった。おふくろさんにいつまでもチャンづけで呼ばれてたみたいなのを友達に笑われた話。
お母さんも友達も今はもういない。
時に人は死んだ人の事を誰かに話したくなるんだろうよ。お天気雨でツルツルの岩場にいる時には特にね。
午後からはお日様も出てきて岩の結晶がヤケにキラキラしていた。
相変わらずツルツルではあったけどな。
全然登れなかったけども、ま、そんな日もあるさ。
明るいほうをみていきたい。
そんな気分になった。
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