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10.『年商1000万円病』からアイデンティティクライシスに陥った話

『年商1000万円病』って、聞いたことありますか?

かつて、あるコンサルさんに、
「ああそれ、年商1000万円病ってヤツですね」と言われ、
「あ”―、まさにそれ...」って納得したんですが。


「起業とは商売。お金を稼ぐこと!」
と、常日ごろ叫んでいるワタシです。笑

でもこれは、まだ稼げていない人向けのお話。

その先、稼げるようになったあと、
私だけでなく、クライアントさんたちも多かれ少なかれ、同じような悩みや迷いに襲われる時期があります。

なので今日はこの、「食っていけるようになったその先」に待っていたもの、私が何をしくじったのか、お話ししようと思います。

【ひとり起業のアンチョコ】としてお役に立てれば幸いです ^^



"鳴かず飛ばずのセラピスト"から抜け出し、並行して始めたビジネスコンサルの仕事との2本柱、どちらも軌道に乗り、起業4年目、気がつけば年商1000万を超えていました。

忙しくも充実した毎日、
のはずなのに、ある日突然、思ってしまったんです。

「わたしのやりたいことって、こういうことだったんだっけ???」


これが俗に言う『年商1000万円病』らしいです...


きっかけは、税金の通知書でした。笑

「こんなに持っていかれるなら、ここまで稼がなくてもよかったんじゃない?」

そう思ってしまいましたのよ。
だって、

「え???」

と。

一度開いた納税通知書を思わず閉じてしまうほど、想像を超えた金額がそこには書かれていました。

所得税だけでなく、住民税や国民健康保険税も、半端じゃない金額になりました。
それに何より、年商1千万を超えたら消費税業者になる。消費税は所得ではなく、売上げに対して課税されますから。
簡単に言えば、年商1,000万なら消費税として100万円、納めなければなりません。しかもキャッシュで耳を揃えて!

趣味の延長ではなく「仕事」として起業するなら、本当はこういうリアルな現実もきちんと知っておく必要があると私は思うんです。
でもちゃんと話している人、みかけたことはないんですよね...
     

起業女子界隈では、一時期、「年商1000万!」が流行りましたが。
今もそれをウリにしている人、見かけますが。

ちゃんと確定申告しているのかなと(^^;
思わずにはいられません。

日本は累進課税の国ですから、1000万超えるならもっと稼がないと。
年商1000万なんて、一番やっちゃいけない金額です。笑


そんなわけで、
「仕事にする!」の思いで突っ走ってきたのがパタリと、アクセルを踏み込めなくなってしまったんです…

稼げていないうちは、「稼げるようになりたい!」で突っ走ることが出来ます。
でも、稼げるようになったら?

「もっと稼げるようになりたい!」
で走れる人はいい。

でも、私が求めていたのは、

もっともっとたくさん
人よりたくさん

この価値観から卒業することです。

だから思っちゃったんですよね。

「私のやりたいことって、こういうことだっけ???」って...

  

「じゃあどうしたい?」
「本当はどうしたい?」

もんもんと考えるようになりました。

だけど仕事は忙しい。
じっくり考える余裕もない。

で、安易に考えてしまいました。

「2つの仕事を続けるのは仕事量が多すぎてムリ!
1つに統合しよう!
新しいステージに行くのだーーーーっ!!」

ってね。


鼻息ふがふが状態でした。笑

でもそこからが迷走の始まり。

私は私のアイデンティティを失ってしまったんです。

   


それまでずっと、ビジネスコンサルをやっていても

『私のアイデンティティは「セラピスト」だから!』

そう思っていました。

それは固い信念でした。

でも、起業のステージが進むにつれ、「セラピスト」と名乗ることの弊害を感じるようになりました。

セラピストだから優しいんじゃないか?
セラピストだから私の気持ちをわかってくれるのでは?
がんばらなくてもいいって、言ってくれそう!

無意識であれ、そう期待している人が多いことに気づくようになりました。
だって、セラピストですからね(笑)

セラピストというのは、心の専門家。
人はどんなふうに、自分の本音にフタをするのか。
いい意味でも悪い意味でも知っています。

どんなふうに、やらないでいい言い訳、変わらないで済む言い訳をするのか、よーく知っています。

起業とは商売。商売とは誰かの困りごとを解決すること。
自分のお世話が出来ていないうちは、他人のお世話をすることは出来ません。
自己基盤が整っていなければ、起業という荒波を渡っていくどころか、船出をすることすらむずかしい。

セラピストだからこそ、起業が上手くいかない本当の原因を見抜くことが出来ます。

でもそれはほとんどの場合、その人が一番見たくないこと、見ないで済むよう巧妙に目をそらしてきたことです。
    

少し話がそれました。

「セラピスト」と名乗ることで、甘い夢を見させてしまう。
なので私は、愛着のあった「対話セラピスト」という肩書きを捨てる決心をしました。

でも、「起業コンサル」と名乗るのもどうもしっくりこない。

「セラピスト」でもないし、「コンサル」とも名乗りたくない。
じゃあ、なんなのさ?

自分が誰なのか、わからなくなってきたんです。


アイデアをこねくり回して、いろいろな肩書きを考えだし、あれこれあれこれやってみました。

だけどどれもしっくりこない。
自分だと感じられない。

アイデンティティを失ったままでは、それはライフワークではなく、ライスワークとしか感じられなくなっていきました。


「お金じゃないから」

多くの人がこの言葉を口にします。

ですがこの言葉、まだ稼げていない人と、ある程度稼げるようになった人とでは、まったく意味が違います。

なぜなら、「売れていないってことは、誰も幸せにしていないってこと」だから。

詳しくはこちらをどうぞ。

鳴かず飛ばずのセラピストだったころの私も、「お金じゃないから」って、心の中でうそぶいてました。
だから、売れなかったんですよね。笑


「お金じゃないから」

じゃあ、なんだろう?
私を突き動かすものは?

稼げるようになったからこそ、真にこの問いが、自分に突き付けられます。
   

なんのために働くのか?
なんのために生きるのか?

あらためて自分に問い直す、そんなステージがやってきます。
   

食べるために働くライス(rice)ステージをクリアすると、今度は、好きなことに突っ走るライク(like)ステージへと突入します。

そしてその先。
「好きなこと」を超えて、生涯かけてやり続けたいことに専念するライフ(life)ステージへ。

なぜ自分は生まれてきたのか?
なんのために、いまここにいるのか?

より深い問いが自分の中に生まれて来ます。


  

アイデンティティクライシスから、どうやって私は抜け出せたのか?

それをバシッと語れたらいいのですが。
「私はこうやってそこから抜け出しました!」と示すのが、王道のセールスライティングなわけなのですが。笑
   

いまだ私も道の途中。
自分に問い続けています。

自分はなにものであるのか?

    
問い続け、問い続け、おぼろげに見えてきたものもあります。


正解は無い。

答えの無い問いを問い続けること。

それが生きるってことじゃないのかな?

そして、それを生涯やり続けることが、起業という生き方なんじゃないのかな?

だからこそ私は、起業してよかった。
こんな面白いことを生涯かけてやり続けられるんだから!

そう思っています。

そして私と同じように、

「お金じゃない。
じゃあ、なんだろう?自分を突き動かすものは?」

を求め続ける人と一緒に歩いて行く「参謀」になりたいと、心から願っています。


「起業コンサル」ではなく、「みちをひらく人」である私は、これからもずーっと問い続けます。

起業は生き方。
あなたはどう生きたいですか?

  

だいじょうぶ、なんとかなる!

みちをひらく人 おおのぎむつこ


そして、参謀である私は言い続けます。
集客は心理学!

マーケティングって、人間の心理を学ぶことなんですよ(^_-)-☆

好きな仕事で食っていく!【ひとり起業のためのマーケ塾】


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