オンラインサイン会で天国と地獄を味わった話
5月12日正午、私は悩んでいた。
締め切りが迫っていたのだ。
大好きで大好きなママムのリーダー・キムヨンソン(30)のオンラインサイン会の申し込みのデッドラインが、静かに、しかし、確かに迫ってきていたのだ。
(見てこんなにベルサーチと燃え盛る炎が似合う爆イケヨジャいる?)
「オンラインサイン会って会えないし〜、120秒のために諭吉様数人稼働させるのかうーん、アルバムいっぱい届いてもな〜〜〜今回のアルバム1.1kgもあるし〜〜〜」
自問自答を、2週間以上繰り返していた。
この時に戻れるなら、右頬を引っ叩いてこう言ってやりたい。
「大バカ者〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!1:1で話せてそれが記録に残せるなんてプライスレスじゃ!!!!!!!!!!」
そう、悩む必要なんて最初からなかったのだ。
でも、幸いなことに私はきちんとした判断能力を備えたOLだから、
「持ってけ給料ー!!!」と叫びながら、ポチった。
ふう。
ポチったら、もうあとは今までの自分の善行と積んできた徳を信じ、
神様に祈りながら待つのみである。
5月14日。命運を分ける日。
おやつの時間に、福音とともに一通のメールが届く。
「Solar 1st Single「SPIT IT OUT」発売記念 オンラインファンサイン会ご当選のお知らせ」
ありがとう。ジーザス。神様。仏様。RBW様。MAMAMOO JAPAN様。
光の速さで案内メールに書かれてある手順通り、公式の入力フォームとカカオトークの友達申請をする。
入力したあとに登録済みのメールとかは来ない。
カカオトークにも既読はつかない。
けど、
「ま〜いっか!」
あとは韓国語を48時間以内にマスターするだけである。
就業時間後に、親切な韓国人の親友が特別レッスンをしてくれると約束してくれていた。
しかし、仕事終えた私は、こともあろうか寝た。爆睡した。最低である。
言い訳をさせてもらうと、その日の午前中に、今後の人生観が変わるようなショッキングなできごとを経験した。
詳細は割愛するが、とにかく精神的に疲弊していたのでその日は寝た。
ごめんねチング。
5月15日。
ソラさんとのオンラインサイン会まで残り24時間を切る。
時刻は深夜1時を過ぎていた。
私はまた悩んでいた。
「うーん、韓国語マスターできんかったな・・・」
当たり前である。
「せっかくソラさんに直接質問できるチャンスだし、なんか有益なこと聞きたい。でも、通訳に時間取られたら、120秒あっという間にすぎるし・・・。」
考え、とにかく考えた。
そして、閃いた。
「ソラさん、あなたは〇〇派!?2択シリーズ!!!」を。
絵も描いたら、分かってくれるんじゃね!?
そこで私は夜中にマッキーとA4の紙を取り出して、せっせと作業をはじめたのである。
まず、みんなが多分ずっと気にはなってたけど、聞いたことないやつ。
犬派ですか?!猫派ですか?!!!いやこれ超気になるよね。
一枚目の出来に満足した私は、早速二枚目に取りかかる。
ウサギ派ですか?!ハムスター派ですか?
ムムさんなら一発でお見通しだと思いますが、これはソラさんが🐰ちゃんに例えられ、ムンビョルさんが🐹に例えられるのでぶっこんだ質問です。はい、私は三度の飯よりムンサンが大好きです。
時刻は早くも深夜2時を過ぎていた。
ここで私にはある恐ろしい考えがよぎった。
「ん?このまま見せたらミラーリングして、ソラさんからすると逆文字になって読めない??」
じゃあ全部自分で頑張って逆文字にして書かないとなっ!!!!!
文字を入力すれば、鏡文字になるツールとphotoshopの左右カンバス反転の機能を駆使して、そもそも持ち合わせていない絵心を込めて出来上がったのが以下である。
は〜〜〜〜〜!!!!!!出来上がったわ〜〜〜〜!!満足!!
グッナイ世界!!!
深夜3時40分。
この時まだ私は気づいていないのである。
反転するわけねえだろ、そんなんだったら世界中の電話会議どうなんだよ、ということに。
夜には魔物が住んでいる。IQを5にする魔物が。
5月16日。ついにやってきたD DAY。
毎朝律儀にベランダにやってきてはグウウウウウウ!!と、トロンボーンのような騒音で平穏をぶち壊す鳩によって例外なく起こされる。
しかし、今日だけはリアル鳩時計に感謝したい。
ソラさん、大好きなキムヨンソンさんと、遂に1:1で話せるのである!!
正直実感が湧いてきたのはお昼過ぎであった。
突然緊張しはじめる。
デビューしてから6年目にして、ソラさんの集大成とも言えるソロアルバムを出してくれて、アルバムの準備のために費やされた時間や努力、2週間も音楽番組にも出てきて毎ステージ魅了してくれたこと、そんな中でも週二回欠かさずソラシドで楽しませてくれることなど色々考えちゃって、
もうなんていうか・・・
存在が奇跡!!!!!!
努力と才能の塊のソラさんとっ、お話させていただくなんて万感胸に迫りすぎて無理!!!!!
はやる気持ちを抑えられない私はある行動に出た。
(これはピアゴに向かう私の気持ちを表すヨン。)
ネギ買った。
今回のカムバのビジュでは私はネギヨンさんが大好きである。
買うしかなかった。
時の流れは誰にも止められず時刻はお昼3時過ぎ。
ここでちょっと冷静さを取り戻して、
オンラインサイン会に向けてのセットアップを完了させる。
私はギリギリまで知らなかったんですが、
iPhoneの画面収録ではカカオトーク通話の録音はできないので、もう一台携帯用意して録音しないと、せっかくの記録が音無しになってしまいます。
石橋は叩きまくって割るタイプの人間なので、バックアップでカメラも使って録画することになりました。
ふ〜。
始まってもないのに大分達成感でてきたところで、ようやく私は気づく。
「あれ。絵用意したのはいいけど、ほんまにミラーリングするんか???」
急いで姉に頼んで、予行練習のカトクをして、確認してもらう。
「あんた、文字全部逆になってるよ?」
絶句。
WHY。答えは簡単。画面の向こう側から見ると反転しないのだ。当たり前だ。自撮りをした時にだけ、自分から見て文字は反転するのだ。当たり前だ。
ここからの私は素早かった。それはボルト並だった。
もう一回全部描き直す。普通に。反転とかさせず。マッハで。それだけ。
己の愚行を呪いながら無心でやり直し、なんとか間に合った。
あっという間に18時前。
もうアイムオッケー。オールレディー。シャモーン、ソラさーん。
ところがどっこい。
18時過ぎてもなんの連絡も来ない。
私の番号は1桁台なので、プチ心臓発作が起こる。
そして思い出す。
入力フォーム打ったあとに何も確認メールがなかったし、
カカオトークにも既読はつかなかったけど、
「ま〜いっか!」
ってなってた能天気な自分を。
ま〜よくないんじゃなくね?
もうほぼ半泣き状態になりながら、心優しいフォロワー様にめっちゃ迷惑なメッセージを送る。
そしてお互いこんなギリギリな時間だけど、まだ何も運営側から連絡が来ていないことを確認した。
どうしよう。MAMAMOO JAPANさんにDMするべきなのか。いや運営はRBW様だし送ったところで迷惑だよな。あああ、あああああああああ、ああああどうすればいいのおおおおおおおおお。
もうここらへんでメンタルが崩壊しそうだった。
えーん。ヨンさんとお話したいのに。
18時20分過ぎ。長文のお問い合わせDMを送ろうとしたその時。
ブーーーーブーーー。
おっおっ?!おおおおおおおおおおおおおお!!!???
電話が来た。
私はまた冷静さを取り戻し、瞬時にカメラと携帯の録画、録音のボタンを押してから、電話に出る。
い、いよいよヨンさんに会えるのか!!!!!画面越しで!!!!!
と、思ったら画面に映ったのはスタッフオン二だった。
「もう少しで始まります。」
親切に日本語で教えてくれた。カムサハムニダ。
は〜〜〜〜〜〜ドキドキ心臓持たないわ。
1分1秒がとてつもなく長く感じる。
無理無理無理。
ところが、そろそろ私の番かなというところで、奴はやってきた。
ピーンポーン♬
...おい嘘だろ。アマゾンだ。アマゾンで頼んだ2L✖︎9本の水が届いたようだ。
どうして神は私に次々と試練を与えられるのか。
しかし、これは予測していた事態なので先手を打っていた。
なので、万が一ピンポーンとなった場合は、姉が即刻対処してくれる手はずだった。
無情にも、自室のドア越しでもはっきり聞こえる魔の音が、再び響く。
ピーンポーン♬
勘弁してくれ...。
しかし、私は全神経をオンラインサイン会だけに集中させた。
右手にネギをかまえる。
そして遂にっ!!!!!!!!
「〇〇さん〜?〇〇ちゃん〜」
いきなり下の名前を呼ばれて死を覚悟する。大人になって下の名前で呼ばれることってあんまりなくないですか。私はニックネームとか苗字で呼ばれることが多いのでもういきなり無理でした。
そして、知ってはいたけどか〜〜〜〜わい〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!ソラさんかわいいよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!
しかし時間を無駄にはできない。私は即座にフリップ芸に入る。ちなみに通訳の方がいらっしゃると知らなかったので、なぜか全編英語だ。
「So Solar unnie... I prepared some questions for you. Could you please answer by pick one of them?」(質問用意したからどっちか答えてね)
1問目はみんながずっと気になってるやつだ。あれだ。
「Dog or Cat!?」
「DOG!」
はい!!!!ソラさんは犬派でした〜〜〜〜!!Dogの発音がめちゃめちゃ綺麗。さすが英語のレッスンを頑張ってるだけあるソラオン二最高。
次の質問はこれだ。
「Rabbit or hamster?」
「Ah~~~~~~~」
迷ってる。可愛すぎる。迷ってる姿ですらこんなに可愛いなんて、
さすが顔面国宝。
「Hamster!」
迷ったあげく、ペンを前に勢いよく突き出してハムスターと回答。そうか、そんなにハムちゃんが好きか!!!!!
(これは私の下手なカムサハムニダという御礼に対して笑顔を見せるヨンちゃん。天使。)
どんどん行きます。
「Night person or morning person?」
「Night Person!」
みんな、ソラさんは夜型だって〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
これまた元気にペンで差して回答してくれた。夜通し絵を描いて、それをまたマッハで描き直した甲斐があった。感無量である。
はい次の質問。
「파 or 무?」(ネギ派?大根派?)
「무!!」
イェ〜〜〜〜〜イ!!!今回のカムバでは結構ネギのプレゼンスが高かったので、密かに怯えていたけど、やっぱりソラさんは裏切らなかった!!!
ソラさんはやっぱり大根派!!!!
(大根という回答に思わず歓声をあげる私と一緒に喜んでくれるソラさん。天使。心がきれい。ソラさんありがとう。)
2択シリーズは続きます。
「Melting or Reality in Black?」
どちらもママムの名盤だけど、ソラさんはどっちが好きなのか!?これは迷うだろうな〜と思ったら、
「Melting!」
即答でした。はい。
思わず私、「Ah... why?」って聞いてしまった。
「Ah~~... Melting is a good album.」
格言いただきました。そうなんです。Melting is a good album。それに尽きる。全人類必聴ママムのファーストフルアルバム。どの曲も良し。7番のI Miss Youはうっかり電車の中なんかで聞いちゃうと突っ伏して泣いて不審がられるから要注意だ。
ソラさんもそろそ茶番に疲れて来たと思うので自分で切り上げにかかる。
「Solarsido or Byulsido!?」
(私の渾身のソラシドとビョリシドの再現率3%の絵を見てくれるソラさん。好きという感情しか湧かない。)
「NO NO NO NO NO NO ~~~~~~~~~~~~~~!!!
NO NO NO NO MOONBYUL NO NO~~~~~~」
ペンめっちゃ振りますやん。めっちゃ否定しますやん。
「Moonbyul ダメダメ〜〜〜〜!!」
まさかの日本語!!!!!!日本語で!!!!!ソラさんが!!!!!
ムンビョルダメダメ〜〜〜っていうのが聞けたなんて、生きててよかった。
母なる大地、ありがとう、地球に生まれてほんとによかった。
(Solarsido is the best!って言ったら、Thank youと心から嬉しそうだった。うーんやっぱり好き。お顔が可愛い。)
ここで2択シリーズは終わりだ。茶番に付き合っていただき本当に感謝である。実はもうこの時点で2分くらいすぎていた。
が、私にはまだあるミッションが残されている。
ソラさんから「セヨ〜〜〜〜〜!!」をいただくという使命が。
(ソラさんのリングトーンはフィインちゃんのセヨ〜〜〜なんで、私はどうしてもこれのソラさんver.をゲットしたかった。)
「Solar unnie, could you please say Saeyo~~~??」
内心、無茶振りかなと不安だった。が、杞憂だった。
こんなリクエストにもこのエンジェルスマイルである。
「セヨ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
オタク、もうやりきった。セヨ〜いただいた。気づいたら合掌していた。
そして私が一番好きなヨンちゃんのくしゃっと笑った顔が拝めた。
フィインちゃんのことを考えていたのかしら。もう最っ高だ。思い残すことは何もない。
最後に、「ソラさん、インスピレーションを与える存在でありつづけてくれてありがとう、あなたの歌、才能、とにかく全てが大好きです」と伝えたら、
すごく丁寧に、突然、韓国語にシフトして返事をしてくれた。
・・・分からん。
「今日は参加してくれてありがとうございました。また日本で会いましょうね。」
突然ヨンさんの横から聞こえる声。通訳オン二、おったんかい!!!!!
通訳オン二に動転し、私が脈絡もなく「韓国語頑張って勉強します!」と伝えると、
めっちゃ綺麗な日本語で「私も日本語勉強します。」と言ってくれた。
尊い。
最後の最後に、一番伝えたかったのはこれ。
「健康で幸せでいてください。」
「また会う日まで元気でね。」
〜完〜
最っ高のイベントだった。
途中で切られることもなく、伝えたいことは全部伝えらて人生でもっとも記憶に残る4分間になった。
終わった瞬間、堰を切ったように涙が出た。
怒涛の1週間だった。書かないけど、本当に苦しい出来事も経験した。
ギリギリまで参加できるのか超不安だった。
アマゾンの宅配日を変更しなかった自分を呪った。
けど、参加できて本当に本当によかった。
今の時期に参加できたことで、救われた。
ライブでママムとムムと一緒に叫べる日が
いつ来るのかはまだ分からないけど、
それまで元気でいようと心から思った。
ヨンさん、450人もファンサイン会してくれて、本当にお疲れ様です。
それなのに真摯に対応してくれる、
プロ根性の塊のあなたがまた好きになりました。
あ、ちなみに。
ヨンさん、ネギには無反応でした。
※2020/5/18 追加補足:450人というのは、韓国、中国、台湾、香港、グローバル、日本で数日に分けて開催されたオンラインサイン会で、ソラさんがお話してくれたトータルの人数です。1日にぶっ続けで450人とお話した訳ではないです!!
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