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日光での出会い 友松英恵

この記事は、NPO法人日光門前まちづくりで行うインターンシッププログラムに参加された友松英恵さんによる振り返りの記事です。

神奈川大学で観光を学ぶ友松英恵さんには、日光門前に滞在しながら、実際に暮らし、働く経験を通して、"地域"や"暮らし"を見つめ直し、日光の"まち"や"観光"を体験して頂きました。この記事では、インターンシップを終えて、学んだこと・感じたことを改めて綴って頂いています。

私は神奈川大学の観光インターンシップという授業を受講し、NPO法人日光門前まちづくりのインターンシップに参加した。日光に5日間実際に宿泊し、ゲストハウス巣み家さんでの業務をお手伝いしながら、日光の魅力や課題を考える中でコミュニケーションをとることの大切さに気づいた。私が観光インターンシップを受講した理由は、自分が将来本当にやりたいことを見つけたいと考えていたからだ。大学2年生になり、明確な夢や目標を持っている同級生と自分自身を比べ、焦りを感じていた。観光まちづくりになんとなく興味を持っていたため、自分のやりたいことを見つけるために日光での研修に参加することにした。


まちあるき
整備済み
整備前

研修内容は主にゲストハウスでの業務とまちあるきを並行して行った。1日目の門前地区のまちあるきガイダンスを行った。そこでは日光門前町における3つの重要な数字「1250・400・150」をポイントに大通りとそこから少し抜けた通りを中心に現在の日光が出来上がるまでの歴史を学んだ。また、電線の地中化がされている通りとまだ行われていない通りを比較して町の雰囲気が異なっていたのが印象的であった。

神橋


日光東照宮

2日目の寺社巡りでは、輪王寺、日光東照宮、二荒山神社を訪れた。今までは日光=東照宮というイメージだったが、前日に学んだ展史と関連づけながら巡ることで、東照宮だけではなく、輪王寺と二荒山神社の魅力や日光がここまで有名になったのは、この二社も深く関係しているということを学んだ。

金谷ホテル

最後のまちあるきは金谷ホテルを訪れた。金谷ホテル内と歴史館を見学して、和と洋が共存したスタイルのデザインや、箱根にある富士屋ホテルとのつながりを感じることができてとても興味深いものだった。

まちあるき研修では研修担当の岡井さんにガイドしていただき、日光門前町まちあるき、社寺巡り、金谷ホテル見学を通して歴史や住む町と観光地としての魅力や課題など多くのこと学ぶことができた。また、地域の方々と交流し実際に暮らし、働く人にしか分からない意見を聞くことができた。

ワークショップでは地域の方と一緒に門前町の家並み変遷図を江戸時代から現在にかけての歴史をたどりながら作成した。その作業の中で、分からない空白期間もたくさんあり、写真や記録を残すということの重要性と難しさを感じた。また、地元で暮らし働く人にしか分からない課題や意見を聞くことができて、とても貴重は時間になった。そして現在の日光の課題の1つとして昔からあるコミュニティと新規のコミュニティのコミュニケーションがうまくいっていないことがあげられ、観光地としてだけでなく、生活する場所としての日光の魅力を見出す必要があると考えた。

振り返り会

最終日の振り返り会では、研修中に気づいた日光の魅力と課題の両面を自分で考え、よりよい町にするための案を発表した。日光の町を知り、人と関わっていくうちに生まれた帰属意識から「このまちをもっと良くしていきたい」という思いを込めて発表することができた。観光地+生活圏として魅力あるまちづくりを考えたときに、各コミュニティ、町同士の交流が必要だと考えた。また、日光で生まれ育った人が帰ってきて働ける環境を作ることが重要であると考えた。
・若者との考え方のギャップ、すれちがいをなくしていく
・様々な意見を参考にニーズに合わせたまちづくりができる→街全体もよくなる
・昔からいる人と新しい人とをつなぐ活動
・日光に対する帰属意識ができて地域のお祭りへの参入も活性化 “日光に染める”
・雇用を増やす


巣み家さん

ゲストハウスでは自分自身も宿泊しながら、スタッフとして主にチェックインや接客、準備や清掃などを行った。お客様は外国人の方がほとんどで、英語でコミュニケーションを取るのは少し大変だったがゲームや様々な会話を通して一緒に思い出を作ることができた。初めて私が観光客の方を迎える立場になって清掃やお部屋の準備をしたが、仕事をしている中で、巣み家さんがお客様をとても大切にしている気持ちが伝わってきて、巣み家さんがお客様のことを大切に思い、愛をもって接しているからこそ、お客様からも愛されるゲストハウスなのだと実感した。ゲストハウスに宿泊すること自体初めてで、ホテルとはまた違ったホームステイのような、家にいるような温かさを感じながら、スタッフとして旅を充実させるためにお客様に合わせた接客を行うことの大切さを学ぶことができた。

振り返り会

インターンシップを通して研修を振り返ると、5日間という短い期間であったが、人の暖かさをこのインターンシップを通して毎日感じた。毎日違う活動を通して、毎日地域の方やゲストハウスに宿泊している外国人の方とコミュニケーションを取って、人と関わることで多くのことを学び自分の成長につながった。私はあまり自分から初対画の人に話しかけることや、たくさんの人と仲良くすることに少し苦手意識をもっていたが、会話してみることの大切さに気づくことができた。人との関わりが観光をより意味のあるものにし、また帰ってきたいと思わせるということを強く実感した。日光の美しさと人の暖かさを感じ、観光しにくる町から、帰りたくなる町になった。最初はこんな自分で大丈夫かととても不安だったが、色んな方と関わり、歴史を学び考える活動の中で成長することができたと思う。今後もこの経験を生かして色んな場所に行って色んな町をみて、たくさんの人と交流したい。

最後に、未熟な私を快く受け入れてくださった岡井様、巣み家の佐藤様、日光の地域の皆様へ感謝しています。ありがとうございました。

神奈川大学国際日本学部国際文化交流学科3年
友松英恵

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