【過去問解説】第29回はり師きゅう師国家試験問題(午前)徹底解説
【2021/08/29 更新】このアカウントは鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師・理学療法士・作業療法士・臨床検査技師・言語聴覚士などの国家試験対策の覚え方のコツ・ノウハウ・ゴロ合わせなどをお伝えしています。
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1年かけて、コツコツと解説してきた過去問の解説をまとめています。
1問1問を徹底的に本当に徹底的に解説しているので、派生問題が出てきてもかなりの確率でわかると思います。
またこれは鍼灸師の過去問ですが、柔道整復師学生やその他医療従事者を目指す学生の方であれば参考になる問題も多く含まれていますので読んで損はしません。
ただスマホでざーっと読んでいても頭には残りにくいので、ぜひ別途メモ帳に回答を書きながら、読み進めてみてください。
解説内容の見本
【解説】ショックの分類に関する問題もよく出題されます。
【血液減少性ショックの主な原因】
▶出血
▶火傷
▶下痢
【心原性ショックの主な原因】
▶急性心筋梗塞
▶心筋炎
▶拡張性心筋症
▶不整脈
▶心タンポナーデ
【血液分布異常の原因】
▶敗血症性ショック
▶アナフィラキシーショック
▶脊髄性ショック
(+エンドトキシンショック)
【閉塞性ショックの主な原因】
▶肺塞栓
▶急性大動脈解離
▶大動脈閉塞
上記のように、この記事のように単純に答えだけでなく、それに関連した内容も解説しています。
第28回はり師きゅう師国家試験問題(午前)
問題 1 我が国の国民医療費の現状について正しいのはどれか。
1.対国民所得比は 15 %を超える。
2.国民医療費は 50 兆円を超える。
3.財源は患者負担が 30 %を超える。
4.国民一人あたりの医療費は年間 30 万円を超える。
問題 2 患者が治療に対して積極的に関わり、その決定を遵守するのはどれか。
1.アドヒアランス
2.コンプライアンス
3.患者の自己決定権
4.インフォームド・コンセント
問題 3 地域医療計画の策定における第三次医療圏の圏域に相当するのはどれか。
1.市町村単位
2.広域市町村単位
3.都道府県単位
4.広域都道府県単位
問題 4 介護保険制度について正しいのはどれか。
1.介護保険料は全国一律である。
2.被保険者は 75 歳以上の者である。
3.要介護認定の申請は市区町村に対して行う。
4.地域包括支援センターは都道府県が設置する。
問題 5 2019 年の食中毒統計において食中毒の発生件数が最も多いのはどれか。
1.家庭
2.学校
3.病院
4.飲食店
引用:https://ahaki.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/mondai_29_harikyu_am.pdf
問題1 解説
【解説】医療費がすごく多くなってきていますよね。
厚労省が公表しているデータを参照すると
【平成30年度国民医療費について】
▶国民医療費:43兆3949億円
▶患者負担:11.8%
▶対国民所得比:10.73%
▶人口一人当たりの医療費:34万3200円 となっています。
ここ数年間のデータを見ても医療費は増加傾向にあります。
対国民所得比は10.7%前後で推移しています。
問題2 解説
【解説】国家試験の鉄則、聞いたことのない選択肢は選ばない…が覆された問題です。
【アドヒアランス:服薬遵守】
adherence:執着心
▶治療や服薬に対して患者が積極的に関わる。
▶患者はその決定に沿った治療を受ける
【アドヒアランスとコンプライアンスの違い】
治療を受けるという行為に関して「患者の意思」が関わるかどうか。
今回は問題文の中に、「患者が治療に対して積極的に関わり」とありますのでアドヒアランスが正解の選択肢となります。
今まで、患者は医師の治療内容を鵜呑みにして従順である方がよいと考えられてきました。それを強引に押し進める考えを「パターナリズム」とも言います。
【パターナリズムとは】
強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援すること
そういった患者像から脱するために、アドヒアランスという考え方が誕生したというわけです。
【コンプライアンス】
患者が医療提供者の決定に従ってその指示に従った行動を取ること
【インフォームドコンセント】
患者・家族が病状や治療について十分に理解し、また、医療職も患者・家族の意向や様々な状況や説明内容をどのように受け止めたか、どのような医療を選択するか、患者・家族、医療職、ソーシャルワーカーやケアマネジャーなど関係者と互いに情報共有し、皆で合意するプロセスである。
問題3 解説
【解説】
【一次医療圏に該当するもの:市町村】
▶初期医療
▶身近な医療
▶プライマリ・ケア
一次医療圏とはクリニックや診療所・病院の外来医療などを中心した範囲のことです。基本的には「市町村」を単位として設定しています。
【二次医療圏に該当するもの:広域市区町村】
▶入院医療
【三次医療圏に該当するもの:都道府県】
▶特殊な医療を提供
▶救急医療
【三次医療の条件】
▶先進的な技術を必要とするもの
▶特殊な医療機器の使用を必要とするもの
▶発生頻度が低い疾病に関するもの
▶救急医療であってとくに専門性の高いもの
【医療圏について明記がある法律】
▶医療法 施行規則 第30条
問題4 解説
【解説】
【介護保険法について】
▶被保険者1号(65歳以上)と2号(40歳~65歳未満)がある
▶保険料は所得に応じて徴収
▶要介護認定申請は市町村
▶地域包括支援センターの設置は市町村が設置できる
問題5 解説
【解説】
【2019年施設別食中毒発生状況】
1位:飲食店(54.7%)
2位:家庭(14.2%)
3位:販売店(4.7%)
厚労省が公表している過去5年間のデータを見ても飲食店は全体の5割から6割弱の発生状況を占めており次に家庭での発生が2位と続いています。
病院や学校は1%前後の発生割合となっていて、あまり頻度は高くないようです。
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