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HIPHOP超主観論(1回目)-KREVAとHilcrhyme
こんにちは
「月刊bbe」のcurator、yuto nakanoです
この度、ヒップホップについての連載を始めることにしました
その名も「ヒップホップ超主観論」
エビデンスやソースの引用がない記憶の片隅にある情報も多めなので、いちヒップホップファンの戯言くらいの気持ちで軽い気持ちで楽しく読んでいただけたら嬉しいです
第一回目の今回は僕のヒップホップのベースになったものについてです
音楽の好みというのは幼い頃、両親の聞いていた音楽に由来するかもしれません
記憶を辿るとKREVAが「クレバのベスト盤」(2008年発売)を発表してから母がKREVAにハマり、車の中ではいつもクレバがかかっていました
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僕自身現在、KREVAの超ファンというわけではありませんが、深層心理の中ではKREVAの音楽に大きな影響を受けている気がします
KREVAは元々、KICK THE CAN CREWのメンバーとして知られていて、B BOY PARKというMCバトルのイベントで初回から三連覇したというものすごいスキルの持ち主です(200万なんて昼飯代、朝飯前の前の前の前というパンチラインが有名)
名前の由来は英語のclever(ずる賢い)からきていて、よく数字で自分のことを908と表記しています
2017年に嘘と煩悩というアルバムを出した際には嘘800+煩悩108で908になるという、後付けだとしても面白いことを言っていた気がします
また、毎年9月8日をKREVAの日としてライブを行なっています
作曲する際にはDr.Kと名乗ります
彼の凄さは作曲やミックスを自分自身で行なっている点やウィットの効いた言葉遊び、自信満々なそのアティチュードなどあげたらキリがありません
日本のラッパーは高学歴な人が多いですが、KREVAも慶應義塾大学を卒業しています(ZORNとのたんぽぽという曲では年少の独房 慶應を卒業で韻を踏んでて面白いです 二人でボートに乗ってる絵面も最高なのでぜひ見てほしい)
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高学歴、高身長、イケメンでサッカーの上手いKREVAが他の道も選べたであろうに、敢えて日本でアングラだったヒップホップシーンに飛び込み、そこでの継続的な活動を通してキングとしての名声を得ています
彼の曲で好きなものはストロングスタイル、想い出の向こう側 feat AKLO、瞬間speechless
瞬間speechlessはMステに出たときに披露してました
これはラップじゃないとか叩かれてた印象
日本語ラップの暗黒期にメジャーシーンでクレバが灯した希望の炎は当時のヒップホップファンの心を強く温めたと思います
それがKREVAの最大の功績です
僕はファンではないですが母はHilcrhymeも好きです
Hilcrhymeはかっこよくないラッパーの代名詞として使われることもありますが僕はそうは思いません
TOCはかなりヒップホップです
新潟のラップカルチャーの重鎮です
DJ KATSUが薬物で捕まってもHilcrhymeの名前を一人で今も守っています
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KREVAとHilcrhymeはよく似ていると言われますが、KREVAのラップスタイルはそのくらい大きな影響を後輩たちに与えたとポジションに捉えることもできます
また、HilcrhymeのTOCは夜クライムという曲でT.O.P. (THUGMINATI)と絡んでいます(ジャストフレンドじゃなくて、リアルな仲間がいるなら言ってることが分かるよなぁ?でお馴染み)
T.O.Pと絡んでいることだけでも彼が現場感のあるラッパーということが分かります
関係ないですが、Hilcrhymeの曲ではトラヴェルマシンが一番好きです
声と雰囲気だけでKREVAとHilcrhymeのことが好きになった僕の母が一番Savegeかもしれません
一般のリスナーにとってはそれがヒップホップなのか、そうでないのかはあまり重要なことではありません
本人が主観的に良いと思ったらそれは良いものだということを知る素晴らしい契機になりました
1回目でKREVAとHilcrhymeについて語るのが逆にドープなんじゃないかと思ってこのような話題にしました
これは母が好きなラッパーなので今の僕の本当の好みとは若干ずれているところもあります
次回は僕がヒップホップに本格的にハマっていくきっかけとなったThe Black Eyed Peasについて書きます(The Black Eyed Peasはヒップホップではないという論争は僕の中ではありません)
読んでくれてありがとうございます
この記事はyuto nakanoが書きました
絵はromanticisoが描きました